コキュートスの記憶

日々の出来事とか戦果(買い物)とか。
主にガンダムを中心にしています。

Break through part1

2014年10月07日 | ゲームブック
ZZガンダムのゲームブック3部作の続きのような
リプレイが『GUNDAM GAMES』に載ってるので取り上げてみます。

主要な登場人物
・ユベール=ラフィット中尉
第103MS戦闘団195スコードロンB小隊隊長。
スコードロンは大隊?飛行中隊??
部隊編成に疎いから詳しい人にご教示賜りたい…。
通称、ホークアイ(切れ者)。
・オーガスタス=フォレスト中尉
同パイロット。通称、デューク(公爵)。
・エスター=タウバー少尉
同補充パイロット。通称、グリーン(新米)。
・デイゴ
ケガで後方送り。
・ウラジミール=ラミウス中尉
B小隊が駐屯するマルチノフ支援基地の整備士長。
通称、トラッパー(スケコマシ)。
※コレが3部作の主人公だったキャラになります。
・エルフリーデ=ヴァッセルマン少尉
第103MS戦闘団本部基地兵部将校。
通称、ディーラー(胴元)。

0089年3月、地球圏のネオジオンに対する連邦・エゥーゴ同盟軍
の反攻作戦が開始された。補給のままならないネオジオンの版図は縮
小を続け、8月末にはウクライナの東半分を残すのみとなった。
しかし9月、ウェールズでティターンズのクーデターが発生。何とか
鎮圧するも、これで「打倒ジオン」の錦の御旗の下、何とか抑えられ
ていた同盟の内部抗争に一気に火がつく。醜い権力争いを背にした同
盟軍の進撃は鈍り、停止した。
散発的な消耗戦が繰り返される内に年が明けてしまう。
0090年、戦争はまだ終わっていない…。

街道沿いの小さな町にスクラップ寸前のジープが入って来た。
「今日は大人しくしてろよ、デューク」
「判っていますよ、隊長」
パブの中はオリーブドラブ一色だった。陸軍の戦闘服だらけの中で、
2人のMS隊の軍服は嫌でも目立つ。
「よく来てくれた、まぁこっちへ」
中尉はホークアイとデュークを奥のテーブルに招いた。戦闘服の一群
が無言のまま割れて2人を通す。
「で、話っていうのは?」
「相談したいことがある」
中尉はテーブルの上に軍用地図を広げた。
「ウチの隊のA、B分隊がこの町の前面で釘づけになっている。MS
隊がいるんで手が出せないんだ。彼らを掩護して町を取って貰いたい」
地図を覗き込んだホークアイは首を傾げた。
「おいおい中尉さん、そこはボクの記憶にある前線の20キロは後ろ
だぜ。大体、おたくの小隊は2週間の休暇でここへ来ている筈でしょ
うに、最前線のそのまた奥で、一体何をやってるんだ?」
「それは聞かない方がアンタらのためだ」
「帰りましょうぜ隊長。こんな話にこれ以上つき合うこたぁない」
立ち上がりかけるデュークを中尉は片手を上げて制した。
「判ったよ畜生め。話せばいいんだろ」
「中尉…」
どよめく兵士たちを無視して中尉は続けた。
「先週の騒動の直ぐ後の中だ。オレの友だちで野戦病院にいる男が面
白い話を持って来た。そいつは負傷したネオジオン将校の捕虜を担当
していたんだが、甲斐もなくあの世行き。さて、こいつが死に際に漏
らしたのがだな…。一千万はくだらないというネオジオンの軍資金、
900キロの黄金の在処さ」
「900キロ…それがこの町に?」
「そう、撤退中のトラック隊が爆撃され、そこまで何とか運んだもの
の、そのままになっているらしい」
「モビルスーツの数は?」
「ドライセンが2機、ガルスJが1機」
「直掩一個小隊か…」
「ウチの隊長殿は迷っておられる。アンタの言葉が足りないからだぜ、
中尉さん」
「どういう意味だ?」
「そもそも話をしたいなんて言い方からして間違ってる。こりゃ相談
じゃない、依頼だ。だったらそれなりの話し方ってモンがあるだろ」
ザワっと陸軍兵たちがどよめいた。中尉は目の前のデュークの顔を睨
みつけたまま動かない。ホークアイはと言えば、他人の顔をしてそっ
ぽを向いている。
「さぁ、どーする中尉さんよ」
「…頼む、手を貸してくれ」
兵士たちの間から無念の溜息が漏れた。
「決まりだな」
デュークは晴々した顔で席を立ち、ドアに向かって歩き出す。ホーク
アイは中尉に肩を竦めて見せて後に続いた。
「あっ…と、それから。儲けは仲良く半分で頼むぜ」

基地に帰るジープの中でホークアイがぼやいた。
「調子に乗ってまぁ…連中、相当頭にキてたぞ」
「連中にはいい薬でさぁ。自分たちだけで戦争やってると思っていい
気になってやがる。こーゆー機会にオレたちMS乗りの有難味を教育
してやらねぇとね。まさか断るつもりだったんじゃないでしょうね、
隊長?」
「そりゃ、その気にならなかったとは言わねーさ。けど、敵はAクラ
スが3機、対するウチの小隊の稼働機はギャプラン2機。この辺をも
うちょっと考えて欲しかったね」
「グリーンちゃんのジムⅢがあるでしょうが?」
「デイゴの補充で来たあの娘…タウバー少尉か?ジムⅢじゃドライセ
ンの相手は荷が重いよ。大体、彼女には実戦経験がない。去年の9月
に士官学校を卒業してこっち、整備士のトラッパーといちゃつく以外
のことはやってないように見えるけどねぇ」
「あんな女房持ちのどこが良いんですかね。…隊長はどう思います?
ああいう娘」
「話を逸らそうとしているようだが、ムダだぞ。勝てる見込みがない
んじゃ、500万の仕事もタダ働きと同じだ。陸軍の教育とやらをや
りたいんなら独りでやるんだな」
「デイゴのギャプランがありますぜ」
「炉の制御系がおかしいヤツだろ?危なくって使えんよ」
「トラッパーが弄ってみるって言ってたんでさぁ。ひょっとしたら…」
「使えたとして、誰が乗る?」
「トラッパーしかいませんな」
「アイツがか?」
「ちょいと小耳に挟んだんですがね。トラッパーのヤツただのメカマ
ンじゃありませんな。強化人間だって噂、本当らしいですぜ」
「冗談だろ。じゃ、どうしてこんなトコに」
「何か訳ありみたいですよ。あの嫁さんと」
「ふむ…そうは見えんがな」

てとことで次回は基地に戻ったところか始まります。

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