やっちゃんの叫び

感じたまま、思ったままを話してみませんか。

熊本市自治基本条例を読んでみよう

2012-07-05 20:42:55 | 日記
 初めは、ざーと1~2ページ読んでみてください。
きっと、「よかやんね」と思われると思います。

ところが、次に、「自治条例」とであるということを考えながら、読んでみてください。きっと、何かヘンだな?と感じるはずです。

 何故なら、前文に 「市政・まちづくり」と書いてあるでしょう。
先ず、ここが、あやふや(めくらまし、ごまかし)です。市政と町つくりは、意味合いが大いに違います。

 その上で、2条の定義になっています。これは「まちづくり」的な市民の定義になっていて、「自治」でいう「自」とは大いにかけ離れています。

 細かく言うと・・・「住民とは、熊本市に・・・住んでいる人」と書いていますが、当たり前というか、小学生の辞書的説明でしかありません。詳しく書けば「日本国籍を持ち熊本市に住民票をもつ者」となるのでしょうが、自治条例と称しながら、此れではばかにしているといえないでしょうか? これでは、外国人も含まれると考えるのは当然です。
 また、市民は、「住民の他、市外者」も含まれています。国内の政治運動家、や外国の工作員(スパイ)も含まれることになります。
 
 この条例を、何年も前から係わり今も委員会で発言している某大学教授や名誉教授は、きがつかないのでしょうかね。もし、知らない振りをしているのであれば、確信犯と言わざるをえないでしょう。

市民の文字は氾濫していますが、我々の代表の議員の影がほとんど見えません。
住民投票についても、問題がありますが、割愛します。

 少し、退屈かもしれませんが、兎に角半分ほど読んでみてください。


○熊本市自治基本条例

前文  熊本市は、清らかな地下水に恵まれ、熊本城に代表される歴史遺産や様々な文化が息づく、快適な都市機能と豊かな自然が調和しているまちです。
わたしたちには、多くの人々の英知とたゆまぬ努力により成長してきたこのまちを、日本国憲法に保障されている個人の尊重及び法の下の平等のもと、子どもたちが大人になっても大好きなふるさとであるよう、豊かな自然等を守りながら、誰もが希望と誇りをもって心豊かに安心して暮らしていけるまちへ発展させ、次世代に引き継いでいく責任があります。  

多様化し、地方分権が進展する中、今日における地方自治は、市民が自治の主体としてその役割を自覚し、情報の共有を前提にして、積極的に市政・まちづくりに参画し、市民、市議会及び市長等が協働して、自主的、自立的に進めていかなければならないものです。(また、市議会及び市長等は、公共の福祉を念頭に置き、主権者である住民の信託に基づく市政を進めていかなければなりません。(そこで、地方自治の本旨を実現し、わたしたちのまち熊本市をみんなで築いていくために、市民、市議会及び市長等が共有する本市の自治の最高規範として、この条例を制定します。

第1章 総則

(目的)第1条 この条例は、本市における自治の基本理念を明らかにするとともに、市民、市議会及び市長等の役割並びに自治を推進するための原則を定めることにより、日本国憲法に規定する地方自治の本旨に基づく自治を推進し、もって個性豊かで活力に満ちた社会の実現を図ることを目的とします。

(定義)第2条 
この条例において使用する用語の意義は、次のとおりとします。

 (1)住民 本市の区域内に住所を有する者をいいます。

(2) 市民 次のいずれかに該当するものをいいます。
ア 住民 
イ 本市の区域内に通勤し、又は通学する者
ウ 本市の区域内で事業を営み、又は活動する個人及び法人その他の団体(以下「事業者、地域団体、市民活動団体等」といいます。) 

 市長等 市長、教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会、監査委員、農業委員会、固定資産評価審査委員会、公営企業管理者及び消防長をいいます。
(4) 参画 施策の立案から実施及び評価までの過程に主体的に参加することをいいます。
(5) 協働 同じ目的のために、それぞれが対等な立場に立ち、役割と責任を担い、協力することをいいます。
(6) 市政 市長等又は市議会が行う活動をいいます。
(7) 自治 自分たちの地域を自分たちの意思で責任を持ち治めることをいいます。
(8) まちづくり 自らが生活し、又は活動している地域をはじめとして、熊本市を魅力的でより快適にしていく活動をいいます

(9) コミュニティ活動 地域又は共通の関心によってつながった多様な組織及び集団が身近な課題を解決するために行う活動をいいます。

(自治の基本理念)
第3条 地方自治の本旨に基づく住民自治の拡充推進と団体自治の確立を目指すための基本理念は、次に掲げるとおりとします。
 市民の福祉の増進 
(2) 主権者である住民の意思を適切に反映した信託に基づく市政
(3) 一人ひとりの人権の尊重
(4) 情報共有、信頼及び協働による市政・まちづくりの推進
(5) 市民の自発的及び積極的な参画による市政・まちづくりの推進  
(6) 将来にわたる持続可能な社会の実現
(7) 国及び県との対等な関係のもとでの自立した市政の推進  

(自治運営の基本原則)
第4条 市民、市議会及び市長等は、次に掲げる基本原則により自治運営を行います。
(1) 情報共有の原則 市政・まちづくりに関する情報を共有すること。
(2) 参画の原則 参画により市政・まちづくりが行われること。
(3) 協働の原則 協働により市政・まちづくりが行われること。

第2章 市民、市議会及び市長等の役割
(市民の権利)
第5条 市民は、日本国憲法及び法令に定める権利を有するとともに、自治の基本理念を実現するため、次に掲げる権利を有します。ただし、法令上保有できないものを除きます。
(1) 市長等及び市議会に対して、情報を求める権利
(2) 市政・まちづくりに参画し、意見を表明し、又は提案する権利

(市民の責務)
第6条 市民は、日本国憲法及び法令に定める義務を有するとともに、自治の基本理念を実現するため、次に掲げる責務を果たします。
(1) 市政・まちづくりへ積極的に参画し、又は自らまちづくりに取り組むよう努めること。
(2) 市政・まちづくりへの参画に当たっては、自らの発言と行動に責任を持つこと。
2 事業者、地域団体、市民活動団体等は、その事業又は活動が社会生活に及ぼす影響に十分配慮するとともに、社会との調和に努め、まちづくりに取り組みます。

(市議会の役割)
第7条 市議会は、地方自治法(昭和22年法律第67号)その他の法令に定める権限を有し、次に掲げる役割を担います。
(1) 市長等が行う市政を監視し、公平及び公正で透明性の高い市政の実現に努めること。
(2) 広範な市民の意見の聴取及び集約に努めること。
(3) わかりやすく開かれた議会運営に努めること。

(市議会議員の責務)
第8条 市議会議員は、次に掲げる責務を担います。
(1) 市民の信頼に応え、誠実に職務を行うこと。
(2) 政策の提案及び立法に関する活動を行うよう努めること。

(市長の責務)
第9条 市長は、住民の信託を受けた市の代表として、市民の福祉の増進を図るため、地方自治法その他の法令に定める権限を行使し、総合的に市政を行います。

(市長等の役割)
第10条 市長等は、次に掲げる役割を担います。
(1) 公平、公正かつ誠実に、透明性の高い市政を行うこと。
(2) 市民の意向及び地域の実情を的確に把握し、行政サービスの質を向上させ市民の満足度を高めること。
(市の職員の責務)第11条 市の職員は、市長等の補助機関としてその役割を担い、職務を遂行するための知識と能力の向上に努めるとともに、全体の奉仕者として市民の視点に立って職務を行います。

第3章 市政の原則及び制度
(市政の基本原則)
第12条 市長等及び市議会は、次に掲げる基本原則に基づき市政を行います。
(1) 自治の基本理念及び自治運営の基本原則に基づいた市政を行うこと。
(2) 健全な財政のもとで、総合的かつ計画的な市政を行うとともに、事務を処理するに当たっては、最少の経費で最大の効果を挙げること。
(3) 市民に対しての説明責任を果たすこと。

(総合的かつ計画的な市政)
第13条 市は、総合的かつ計画的な市政を推進するため、基本構想並びにその実現のための基本計画及び実施計画をまとめた総合計画を策定します。
2 市長等は、総合計画の策定に当たっては、市民の参画(以下「市民参画」といいます。)の手続を実施し、市民の意見を適切に反映させます。
3 市長等は、総合計画の進行管理に当たっては、市民参画の手続のもと、行政評価を実施し、その結果を広く市民に公表するとともに、総合計画に反映させます。
4 市長等は、総合計画を策定し、又は変更したときは、市民への周知を図ります。
(効率的かつ効果的な市政)第14条 市長等は、効率的かつ効果的な市政を行うため、不断に行財政改革に取り組みます。
2 市長等は、行財政改革の進行管理を適切に行い、市民に公表します。
3 市長等は、財政状況について市民にわかりやすい資料を作成し、市民に公表します。

(組織体制)
第15条 市長等は、社会経済情勢の変化及び多様化する市政の課題に的確に対応するため、効率的かつ機能的な組織体制を整備します。
(総合的な行政サービス)第16条 市長等は、市民の要望及び多様化する市政の課題に的確かつ柔軟に対応するため、組織間の連携を図り、総合的な行政サービスを提供します。

(人事体制)
第17条 市長等は、適切な人事評価及び人事配置を行います。
2 市長等は、市政の課題に的確に応えることができる知識と能力を持った職員の育成を図ります。

(公益通報制度)
第18条 市長等は、公益通報(市政の適正な運営を確保するために、違法な行為等について市の職員等から行われる通報をいいます。以下同じです。)を受ける体制を整備します。
2 市長等は、通報者が公益通報により不利益を受けないよう適切な措置を講じます。
(審議会等)第19条 市は、法令に基づき設置する附属機関のほか、必要に応じ審議会等を設置します。
2 市長等は、審議会等の委員については、識見を有する者を選任するほか、公募等により市民の幅広い層から必要な人材を選任するよう努めます。
(
行政手続)
第20条 市長等は、適切に行政手続を行い、市政における公正の確保と透明性の向上を図り、市民の権利と利益の保護に努めます。

(意見等の取扱い)
第21条 市長等は、市民の市政に関する意見、提案、相談、要望及び苦情に対し、迅速かつ誠実な対応に努めます。2 市長等は、前項の対応の経過、結果等について、記録を行い、公開します。
(説明責任)
第22条 市長等及び市議会は、施策の立案、実施及び評価のそれぞれの段階において、施策に関する情報を市民にわかりやすく説明します。

(公的オンブズマン)
第23条 市は、公平かつ中立的な立場で市長等が行う市政に関する市民の苦情を処理するための機関として、別に条例で定めるところにより、公的オンブズマンを設置します。
(危機管理)
第24条 市長等は、市民及び関係機関との連携、協力及び相互支援のもと、災害等から市民の生命、身体及び財産の安全を確保するよう、危機管理体制の構築に努めます。
第4章 情報共有及び参画・協働
(情報共有の原則)第25条 市長等及び市議会は、市政に関する情報が市民との共有財産であることを認識し、これを市民に開示するとともに、積極的かつ迅速な提供に努めます。
2 市民は、市長等及び市議会に対し、まちづくりに関する情報の積極的な提供に努めます。
3 市長等は、市政・まちづくりに関する情報を提供する仕組みを整備します。
(個人情報保護)第26条 市長等及び市議会は、市民の基本的人権の擁護及び信頼される市政の実現のため、個人情報を適正に管理するとともに、その利用、情報提供等に関し適切な保護措置を講じます。

(参画の原則)
第27条 市民、市議会及び市長等は、参画による市政・まちづくりに取り組みます。
2 参画による市政・まちづくりは、男女が共同して取り組みます。
(青少年・子どもの参画)第28条 市民、市議会及び市長等は、青少年・子ども(未成年の市民をいいます。)が有する市政・まちづくりに参画する権利が実効性のあるものとなるよう環境づくりに努めます。
(協働の原則)
第29条 市民、市議会及び市長等は、目的と情報を共有し、相互の理解と信頼のもとに、協働による市政・まちづくりに取り組みます。
2市長等は、協働の推進に当たっては、市民の自主性及び自立性を損なわないようにしなければなりません。
(市民参画・協働のための仕組み)第30条 市長等は、重要な施策の立案、実施及び評価のそれぞれの段階において、市民参画を拡充推進するための仕組みを整備します。
2 市長等は、それぞれの事案に応じて効果的な市民参画の手法を選択するとともに、これを公表し、実施します。
3 市長等は、市民参画により表明された意見や示された提案を総合的に検討し、その結果を市民に公表するとともに、適切に施策へ反映させるよう努めます。
4 市長等は、協働を拡充推進するための仕組みを整備します。
(参画と協働によるまちづくり条例)第31条 参画と協働を拡充推進するための基本的な事項については、別に条例で定めるものとします。

第5章 コミュニティ活動
(地域コミュニティ活動)第32条 市民は、市民相互の協働により、身近な地域の課題を解決していくとともに、社会を多様に支え合う自主的で自立的な地域のコミュニティ活動(以下「地域コミュニティ活動」といいます。)を推進するよう努めます。
2 市民は、地域コミュニティ活動を行うに当たっては、思いやりとふれあいのある住みよい地域となるよう、自らの役割を自覚し、互いを十分に尊重しながら進めることとします。
3 市長等は、市民による地域コミュニティ活動が推進されるよう支援します。
(市民公益活動)第33条 市民は、前条に規定する活動のほか、公共の利益や社会貢献を目的として自主的に活動する市民活動(以下「市民公益活動」といいます。)に対する理解を深め、これを守り育てるよう努めます。
2 市長等は、市民公益活動が推進されるよう支援します。

第6章 住民投票・・・
(住民投票)
第34条 市長は、市政に係る重要事項について、住民)の意思を把握するため、その事項ごとに定められる条例により、住民投票を実施することができます。
2 市長は、住民投票の結果を尊重します。

(住民投票の請求及び発議)
第35条 本市において選挙権を有する者は、法令の定めるところにより、その総数の50分の1以上の者の連署をもって、その代表者から、住民投票を規定した条例の制定を市長に請求することができます。 
2 市議会議員は、法令の定めるところにより、議員の定数の12分の1以上の者の賛成を得て、住民投票を規定した条例を市議会に提出することで住民投票を発議することができます。
3 市長は、必要に応じ、住民投票を規定した条例を市議会に提出することで住民投票を発議することができます。

第7章 国、他の地方公共団体等との連携
第36条 市は、国及び県と共通する課題の解決を図るため、これらと対等な関係のもとで相互に協力し連携に努めます。
2 市は、広域的な課題の解決を図るため、近隣の地方公共団体と連携し、広く地域全体が発展するよう努めます。
3 市は、地球環境の保全等共通する課題の解決を図るため、国内及び国外の都市等との連携に努めます。

第8章 自治推進委員会、最高規範性及び条例の見直し

(自治推進委員会)
第37条 本市の自治の推進を図り、個性豊かで活力に満ちた社会の実現に寄与するため、市長の附属機関として熊本市自治推進委員会(以下「委員会」といいます。)を設置します。
2 委員会は、市長の諮問に基づき、自治運営の基本原則に関する重要事項その他の事項を審議します。
3 委員会は、前項に規定するもののほか、自治運営の基本原則に関する重要事項について市長に意見を述べることができるものとします。
4 委員会は、自治に識見を有する者及び市民によって構成されます。5 前各項に定めるもののほか、委員会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定めます。

(最高規範性)
第38条 他の条例、規則等の制定改廃、解釈及び運用に当たっては、この条例に定める事項を最大限尊重し、整合性を図ります。各種計画の策定、見直し及び運用においても、同様とします。
2 市民、市議会及び市長等は、この条例を尊重し、本市の自治の推進に努めます。

(条例の見直し)
第39条 市長は、この条例の施行後、4年を超えない期間ごとにこの条例を見直し、適切な措置を講じます。
2 市長は、この条例の見直しに当たっては、市民参画の手続を実施します。
附 則
この条例は、平成22年4月1日から施行します。