港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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60年代ポップス変遷史 1961年3月

2014-10-25 03:02:55 | 60年代ポップス変遷史

1961年3月にはこんな曲が流行していました。

悲しき少年兵 ジョニー・ディアフィールド
日曜はダメよ ドン・コスタ楽団
遥かなるアラモ ブラザーズ・フォー
G.I.ブルース エルヴィス・プレスリー
アラスカ魂 ジョニー・ホートン
太陽がいっぱい サウンドトラック
17才よさようなら フロ・サンドンス
君こそすべて ニール・セダカ
アラモの歌 マーティー・ロビンス
ボーイ・ハント コニー・フランシス
テネシー・ベイブ フランキー・アヴァロン
⑫今夜は一人かい エルヴィス・プレスリー


ジョニー・ディアフィールドの『悲しき少年兵』が爆発的ヒットとなりました。2月の最終週にベストワン
に輝き、そこから12週連続ベストワンを独走します。
⑩の『テネシー・ベイブ』は映画『アラモ』の挿入歌で、ディミトリー・ティオムキン楽団のサントラ盤も
リリースされました。今月三曲がランクインした『アラモ』の人気はポップス界でも絶大でありました。
また、プレスリーの全米6週連続№1ヒットの『今夜は一人かい』が登場、日本でも大ヒットかと思わせましたが、
こちらは意外と伸び悩み、ベストテンにランクされたのはこの月だけで、それも10位どまりでした。

↓はエルヴィス・プレスリーの『今夜は一人かい』 YOUTUBEより



また、来日公演中のトリオ・ロス・パンチョスの『その名はフジヤマ』などもこの頃のヒット曲でした。
この曲はパンチョスのメンバーであるチューチョ・ナヴァロがアントニオ・古賀のために作ったと
言われています。バック・コーラスはコロンビア専属のハニー・ペアでした。

↓はトリオ・ロス・パンチョスの『その名はフジヤマ』 YOUTUBEより





映画音楽史(267) 『マンハッタンの哀愁』 1966年公開

2014-10-24 08:58:54 | 映画音楽



『マンハッタンの哀愁』 Trois Chambres a Manhattan (仏) 1965年制作
監督 マルセル・カルネ
音楽 マル・ウォルドロン
主演 フランソワ … モーリス・ロネ
    ケイ … アニー・ジラルド
    ラジル … ガブリエル・フェルゼッセイ
    ピエール … ローラン・ルザッフル
主題歌 『マンハッタンの哀愁』 ( Trois Chambres a Manhattan ) 演奏・マル・ウォルドロン楽団

ジョルジュ・シムノンの原作をもとに、夜の摩天楼を背景にしてわびしい男女の愛を描いた心理ドラマ。
パリの俳優フランソワは妻に逃げられマンハッタンで孤独に暮らしていた。ある夜フランソワは裏町の酒場でケイという
女性に出会う。ケイも外交官の夫と離婚して今はパイロットの男性と生活をしているものの虚しい。二人はお互いに淋し
さから惹かれあい、やがてケイはフランソワの部屋に移り住んだ。しかしフランソワはケイの男性関係を邪推して酒に
ひたりケイの心を傷つけたりする。そんな時、ケイは実娘が大怪我をしたのでメキシコに旅立った。フランソワはまたまた
酒におぼれかけるが、ケイが戻ってきて二人は出直して互いの愛情に生きる決意をする。

主題歌の『マンハッタンの哀愁』の作曲はジャズ・ピアニストのマル・ウォルドロンによるもので、映画においても夜の
大都会を背景にして彼のピアノタッチを楽しむことができます。ラストシーンの夜景と主題歌の融合はお見事でした。
レコードとしては他にもモーリス・ルクレール楽団による演奏がリリースされていて、こちらはジャズというよりも、聞き
やすいムード・ミュージックとなっており中々の好演です。

↓はマル・ウォルドロン楽団の『マンハッタンの哀愁』 YOUTUBEより


↓はモーリス・ルクレール楽団の『マンハッタンの哀愁』 YOUTUBEより


映画音楽史(266) 『パリは燃えているか』 1966年公開

2014-10-23 10:13:07 | 映画音楽



『パリは燃えているか』 Is Paris Burning? (Paris brule-t-il?) (仏) 1966年制作
監督 ルネ・クレマン
音楽 モーリス・ジャール
主演 ディートリッヒ・フォン・コルテッツ将軍 … ゲルト・フレーベ
    ジャック・デルマ … アラン・ドロン
    イヴォン・モランダ … ジャン・ポール・ベルモンド
    フランソワーズ・ラベ … レスリー・キャロン
    ラウル・ノルドリンク … オーソン・ウェルズ
    ジョージ・S・パットン将軍 … カーク・ダグラス
    オマー・N・ブラッドレー将軍 … グレン・フォード
    マルセル・ビジアン軍曹 … イヴ・モンタン
    ドクトル・モノ … シャルル・ボワイエ
    ウォーレン軍曹 … アンソニー・パーキンス
    カフェのマダム … シモーヌ・シニョレ
    戦車の兵士 … ジョージ・チャキリス
主題歌 『パリは燃えているか』 ( Is Paris Burning? ) 演奏・サウンド・トラック

第二次大戦下、ドイツ軍に占領されていたパリが市民や連合軍の手によって解放されるまでの二週間をドキュメント風
に、かつ国際スターを大動員して描いた戦争大作。
ドイツ軍占領下のパリ、フランス戦線で敗色が濃くなったヒトラーはパリ地区の司令官コルテッツ将軍に対して、連合軍
がパリに侵攻してきたときにはパリの町中を破壊して焼き尽くせと命令を出した。そのころ連合軍は直接パリに侵攻せずに
パリを避けて進軍するという作戦が練られていた。しかし、パリを避けてもドイツ軍を撤退させることはできるがその間に
パリはドイツ軍の手で廃墟にされてしまう。そこでパリ市民は自らパリを守るために立ち上がった。パリのレジスタンスは
連合軍のパットン将軍の援護を得て町を無傷のままドイツ軍を撤退させることに成功した。ドイツ軍パリ地区の司令部の
打ち捨てられた電話にヒトラーの「パリは燃えているか?」という声が空しく響いていた。

主題歌の『パリは燃えているか』 はモーリス・ジャールの作曲によるもので、サウンド・トラックも彼の楽団の演奏に
よるものです。映画では現在のパリ市街を空撮したエンディングで流れていました。レコードとしてはモーリス・ジャール
のサントラ盤よりもフランク・プウルセル楽団の演奏の方が好まれていたようです。

↓はフランク・プウルセル楽団の『パリは燃えているか』 YOUTUBEより



参考までに Youtube に 映画のラストシーンがUPされています。動画の後半に主題歌が流れます。
https://www.youtube.com/watch?v=3AWQYKfUQPc



映画音楽史(265) 『悪のシンフォニー』 1966年公開

2014-10-22 09:14:03 | 映画音楽



『悪のシンフォニー』 The Poppy Is Also a Flower (米) 1966年制作
監督 テレンス・ヤング
音楽 ジョルジュ・オーリック
主演 ジョーンズ … E・G・マーシャル
    サレム … ユル・ブリンナー
    モスカ … マルチェロ・マストロヤンニ
    ベンソン … スティーヴン・ボイド
    ラッド … オマー・シャリフ
    リンダ … アンジー・ディキンソン
    リンカーン … トレヴァ・ハワード
    マルコ … ギルバート・ローランド
    ブロノフスカ … ナジャ・テイラー
挿入歌 『ラ・バンバ』 ( La Bamba ) 唄・トリニ・ロペス

イランからヨーロッパに密輸される麻薬を取り締まる捜査官たちの活躍を描いたアクション大作で、この作品は麻薬の
弊害を説くために国連の肝いりで制作されたPR映画でもある。原作はイアン・フレミング。
麻薬密売元を探るためイランの山岳地帯に出かけた捜査官のベンソンが何者かによって殺害され、テヘラン在住の
サレム大佐のもとに国連を中心とした各国のメンバーが集まり麻薬組織の本格的な壊滅に乗り出す。そこで麻薬が
密売組織の手に渡る前に微かな放射性物質を仕込みガイガーカウンターで検出できるように細工した。それによって
麻薬がどんなルートで運ばれるかを突き止めて元締めを逮捕する計画である。アメリカ財務省のジョーンズは危険に
晒されながらも諜報部のリンダの手助けを得てついに麻薬組織を壊滅させる。

劇中で使われていた『ラ・バンバ』は主題歌というよりも挿入歌と言った方がいいのかもしれません。この曲は300年も
前に作られた有名なメキシコ民謡です。映画では、ナイトクラブのショウ歌手のトリニ・ロペスが客のアンコールに応え
て唄っていました。

Para bailar la bamba
Para bailar la bamba se necesita
Una poca de gracia
Una poca de gracia y otra cosita.

↓はトリニ・ロペスの『ラ・バンバ』 YOUTUBEより