フランス・ブルゴーニュのボージョレ地区で醸造されたワインの新酒ボージョレ・ヌーボーの販売が17日午前0時に解禁された。バブル期のようなお祭り騒ぎは鳴りを潜めたものの、日本の風物詩として定着。最近は比較的高価格のものや、こだわりを感じられる商品が人気だという。

 日本でもワインを日常的に飲む人が増えており、2015年の出荷量は過去最大となった。舌の肥えた消費者向けに、サントリーワインインターナショナル(東京)は3000円前後の高価格帯のボージョレの輸入を増やし、一部でラベルをより洗練されたデザインに変更。メルシャン(同)はロゼタイプや無ろ過の商品など品ぞろえの幅を広げた。

 解禁を祝う催しも各地で開催。ワイン専門店のヴィノスやまざきコレド室町店(東京都中央区)では16日深夜、ワイン愛好家約50人が集まり、カウントダウンして乾杯した。ボージョレの有力蔵元のローラン・ギヨ氏は「春先は天候不順があったが、夏以降は好天に恵まれ、飲み応えのある仕上がりになった」と語った。