ロンドン大教授が主張! 幽霊やテレパシーなど“非物質的な次元”の実在を語る
教授はまず、超能力を研究する「超心理学(parapsychology)」が一定の成果をあげながらも主流派科学から未だ真剣に受け止められていないこと、そして、主流派物理学のパラダイムでは意識の問題を未来永劫解決することは不可能であることを指摘。これらの問題を解決するためには、2つの特徴を持つ新パラダイムに移行する必要があるという。
「このパラダイムを用いれば、心と体の関係においてよく知られた哲学的問題“心身問題”を解決できますし、時間の本質を解明することも可能です。さらには、幽霊のような超常現象を解釈するための存在論的枠組みさえ提供できるのです」(カー教授)
1つ目は、物質世界に意識を組み込むこと。意識抜きに“統一理論”の構築を夢見る主流派科学者からは猛反発を受けることが予想されるが、物質世界しか取り扱わない旧パラダイムでは、意識や超能力の問題を解決することは不可能だという。
2つ目は、高次元の現実構造を含むこと。幽体離脱、臨死体験、超能力、幽霊現象は、物理的空間とは違う“共有スペース”を持っていると予想される。なぜなら、完全に個人的な現象ならば精神疾患とみられてしまうが、たとえばテレパシーなどは物理的世界や他人に影響を与えることができる。これは何らかの共通の基盤がなければ不可能だというわけだ。
「テレパシーの存在も、我々の精神が完全にプライベートなのではなく、共有された宇宙の一部である証拠です。この共有された宇宙を私は“普遍的=宇宙的構造(universal structure)”と名付けましたが、これは我々の異なる経験を結び付ける高次元の情報空間です。一面において物質的ですが、精神だけがアクセスできる非物質的な領域も含んでいます」
■パラダイムシフトは近い!
科学界が直面している閉塞状況をなんとか打開したいと考えている科学者はカー教授だけではない。これまでトカナでもお伝えしてきたが、米「タイム」誌の「世界で最も影響力がある100人(2014年度)」にも選ばれた、再生医療の専門家ロバート・ランザ博士や、米ヴァージニア大学医学部精神科のジム・タッカー博士なども、意識こそ現実を構成する最も基本的な要素であると主張している。多くの科学者が現状に危機感を感じているのだ。
まだ新パラダイムは提唱されるにとどまっているが、もし実現すれば物理学、心理学、超心理学、哲学において重大な帰結をもたらすことは間違いないだろう。我々は今、科学革命のとば口に立っている。近い将来、幽霊や超能力が“科学”として真剣に議論される日が来ることだろう。