インフル流行シーズン到来!「新潟県で警報レベル」感染研
今月12日までの1週間で、全国の医療機関を受診したインフルエンザ患者数は推計で3万人近くに達したと、国立感染症研究所が17日に発表した。すでに、新潟県内では警報レベルに達した自治体もあり、本格的な流行シーズンに突入した。
国立感染症研究所の最新の調査報告によると、11月6日〜12日までの1週間で、全国5000カ所の定点医療機関を受診した患者の報告数は2588人となり、1医療機関あたりの患者数は0.52人となった。
1医療機関あたりの患者数を都道府県別に見ると、沖縄県が最も多く3.78人、次いで長崎県(1.94人)、福井県(1.84人)、宮崎県(1.19人)、大分県(1.07人)と九州を中心に多い。
定点医療機関からの報告をもとに、この1週間で全国の医療機関を受診した患者数は、推計で約3万人となり、前週の推計値より1万人増加した。
国内の自治体では、定点医療機関あたりの1週間の患者報告数が10を超えると注意報を発令している。注意報は、基準レベルを超える保健所の割合に応じて3段階に分かれており、大きな流行になる前の目安としている。
さらに、定点医療機関あたりの患者数が30を超えると警報が発表されるので、自宅周辺や通勤通学先の流行の程度を知るためにも、こまめにチェックしてほしい(ハザードラボ「感染症マップ」参照)。
流行シーズンは始まったばかりだが、すでに新潟県魚沼市では警報レベルに達した保健所地域も報告されている。また26都道府県では計48人が入院している。
国立感染症研究所によると、直近の5週間で検出されたウイルス型を見ると、香港型と言われる「AH3亜型」が最も多く、次いでB型、AH1pdm09(2009年に流行)が多かった。通勤通学時の電車内など人混みではマスクをつけて予防したり、咳やくしゃみの際のエチケットに心がけるほか、早めのワクチン接種を推奨している。