厚生労働省の部会は29日、通常は冷蔵庫や水槽で保存されている豆腐を、「常温」状態でも販売できるよう、基準を見直すことを了承した。食品安全委員会に諮問し、リスク評価を経て、早ければ来年にも販売が解禁される見通し。災害時の緊急物資や非常食にも利用できるようになる。

 厚労省によると、かつては製造・保管中の取り扱いが不衛生なため細菌の繁殖で健康被害が起きたことがあり、1974年におおむね10度以下に冷蔵保存するか、水槽内で冷水を絶えず交換しながら保存するなどとした基準が定められた。

 しかし、パッケージや殺菌技術などが進歩、海外向けに常温で長持ちする豆腐を作っている会社もあり、全国豆腐連合会などが2014年に基準の見直しを要望。厚労省が海外に輸出している2社の商品をもとに安全性を調査していた。

 同連合会は「解禁されれば、災害時の緊急物資、非常食として重要なたんぱく源となりうる。半年〜1年はもつので、備蓄としても期待できる」としている。

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