図書館の新刊書のコーナーでみかけて、一度は借りずにおいたが、やっぱり読んでみるかと読み始めて・・・
面白かった。
さすがハードボイルド小説の大御所というところか。
主人公は62歳。
かつては地上げ会社でバブルを謳歌した。
しかし、社長は主人公が愛した女と夜逃げした。10億以上はするクラシックカーとともに。
女、酒、居酒屋料理、銀座の夜の世界、それらの見方、情報がちりばめられている。
そして、主人公が魅力的。
30年前の納得いかない出来事の真実はどこにあるのか。
いまだに追いかけてくる金の亡者と暴力団。
まあ、クライマックスに種明かしされてみれば「ありえね~」と言いたくなる設定、筋書きもある。
しかし、30年をひきずる60前後、あるいはボケた振りをできるkey person に身につまされる。
年寄り向けの純愛ハードボイルド小説、かな。
元の題は「残照の森」だったそうだ。
残照、より晩秋、の方がいいかもね。
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