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不可解な事件~角田被告の留置所内自殺

2012年12月13日 02時03分06秒 | 社会全般
まるで分からない事件だが、自殺というのも極めて不可解だ。


>http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121212/k10014143661000.html

自殺したとされる角田被告は、ワイドショーや週刊誌を賑わせていた「極悪な」犯罪者のようであったわけだ。そんな「鬼」のような人物が、しおらしく「死にたい」とかいって、簡単に自殺などするものなのだろうか?


反省をするとか、罪悪感を感じるということでもなさそうに思え、どうせこのまま行っても死刑は確実だから、面倒なので死んじまうか、というようなことなのだろうか?

ただ、そう簡単に「もうダメだから自殺したい」なんていうタマか、とは思う。なので、かなり疑問に思えるわけだ。


もっと不可思議というのは、自らが仰臥位になった状態で自分の首を絞めて死んだ、という報道発表なのである。

これを聞いた時、誰しも思ったのではないか?
自分で首を絞めて死ねるものなのか?、と。


そう、普通に考えると有り得ない。
それくらい困難だ。


その理由を書いてみるよ。


まず、窒息死すると仮定すると、達成されるには条件があるものと思う。

首を絞める(紐とかロープ状のものや、手などかな)ことによって気管が潰れて気道閉塞となってしまう、としますか。

そういう状態に陥っても、人はすぐには死ねない。
体内にある酸素が消費し尽くされるまでには時間がかかるから、だ。血液中に存在する酸素がほぼなくなるまでは、死ねない。

脳虚血となり、脳死に至って、呼吸中枢が止まるまでは、絞め続ける必要がある。自発呼吸が再開される状態で気道閉塞が解除されてしまうと、呼吸ができてしまうから。なので、意識を消失した後でさえ、閉塞を続けることが必要。


ロープ状のもので絞める場合には、単なる気道閉塞よりも意識消失までの時間が短いであろう。本件のシャツで代用する場合でも、ほぼ同じようなものであろう。首に巻きつけて絞めた、ということだから。

短時間となる理由は、単なる気道閉塞の場合と違って、頚動脈が絞まるから、だ。
流れで書くと次のような違いがある。

・気道閉塞→肺に酸素が行かなくなる→血液中酸素濃度が低下→脳虚血(低酸素)=意識消失

・頚動脈圧迫→脳に血流が行かなくなる→脳虚血(低酸素)=意識消失


血流が途絶える方が、はるかに早く低酸素状態となるため、意識消失しやすいだろう。柔道の絞め技と原理は同じだから。

これと違って、気管を潰して空気が通らないようにして、窒息させるのは意識消失まで時間がかかる上に、圧迫(絞め)の強さはかなり強力でなければならない。気管は硬いから。ところが、頚動脈は弾力性がある為に圧迫閉塞は気管閉塞に比べて容易であろう。自発呼吸が停止するまで圧迫すればよい、ということになる。


ただ、どちらも同じなのは、完全呼吸停止となる前に意識消失が起こるはずだろう、ということである。

さて、ここが最大の難関だ。
意識消失が起こった後でさえ、自分の首を絞め続けることが可能なのか、ということである。普通は、意識を失えば、急速に脱力してしまうであろう。そうなると頸部圧迫は解除され、血流は再開される。すると、心停止しているわけではないので(むしろ頻脈となっているはずだろう)、脳血流が再開されると意識回復となるし、呼吸中枢は簡単に復活するのではないのかな、と。


よくドラマなんかで、意識消失した女性なんかが倒れたりするでしょう?
ああいうのも、筋力が低下してしまって、立っていられなくなるから、フラっとなって倒れる、ということのはずなのですよね。


力の抜けた人が、果たして首を絞め続けられると思うか?

まあ、有り得ないでしょうね。


となると、他殺しか考えられないわけです。

しかも留置場の巡回記録が詳細であった、ということであると、意図的に殺害された可能性というのが濃厚ということになってしまいますね。記録は、その線を消す為に用意されていた、という意味です。


何故、そんなことをする必要があったのか?


情報操作ですかな。
マスコミの情報統制を考えた、ということですかな?


ミサイル発射報道が出るとは思っていなくて、別の線で動いていたということなのでしょうか。謎が多いですわな。



玉井克哉東大教授の記事に補足だけど

2012年12月11日 10時26分25秒 | 俺のそれ
昨日の記事で冒頭に述べたことが何だか分からないかもしれないな、と思ったので、補足しておきたいと思います。

玉井さんの存在を知るきっかけは、田中文部科学大臣の不認可問題だった、という話のことなんですがね。


11月7日
>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/c99ef9b03ec7c0be5fc90a32918017a7
>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/520d093eaffe4f787874fa155dfcef39


当方が記事を書いた後、山口弁護士はどういう見解を示すのかと思って検索してみたら、出てきたのが玉井教授の記事だった、というわけ。何たる偶然。

コレ>http://blogos.com/article/49801/


一応、当方の方が先にブログ記事をアップしていますので(笑)。
で、検索した結果、書いたのがこの記事だったんですよ。

12日>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/05866f31577f2825e6b117905b1e29b7



ホント、たまたま見つけたというだけなんだけど、田中大臣の不認可問題が起こらなければ、山口弁護士の記事は存在しなかったし、それを見てブログ記事を書くこともなかっただろう。


そうであれば、玉井教授の存在に気付くこともなくて、今回の小倉弁護士や福井弁護士とのやりとりに関心を持たなかったかもしれない。当方に勉強材料を与えてくれるのは、こうした些細な「論争」のようなもののお陰と言えるかも。



玉井克哉東大教授はTPP推進とどう関連するか

2012年12月10日 21時11分32秒 | 外交問題
なんか威勢のいい人を発見したので。

コレ>http://togetter.com/li/420119

ネット界隈のアイドル、小倉弁護士が登場というのは単なる偶然です。


玉井克哉教授というのは、東大先端科学技術研究センター教授なんだそうで、大変ご立派な経歴の持ち主のようですよ。
先日の文部科学省の田中大臣の大学不認可問題の時には、珍しく意見が似ていたようで、初めて玉井さんという方の存在を知りましたよ。当方が記事を書いた後に検索してみたら、出てきたもんですから。で、その時にはさして気にも留めなかったわけです。

すると、今回の議論に出くわして、ああ先日の人だな、と思った次第。先日は玉井教授について知りたかったわけではないので、特に調べたりしませんでしたが、今回は違ったわけですわ。


で、面白いことが判りました。
玉井教授というのは、色々と兼職が多いみたいですね。

>http://www.rieti.go.jp/users/tamai-katsuya/index.html

この経済産業研究所というのは、アレな人物が多いのでしょうか(笑)。


それはおいとくとして、「知的財産研究推進機構」なんていう、いかにも外郭団体っぽい公益法人とかにありそうな名前の団体があるんですね。独立行政法人なんかにも、こういった類の命名が多かったわけで。
(他にも、
1998年 8月 CASTI((株)先端科学技術インキュベーションセンター)創設時株主
2001年 4月 ASTEC(先端科学技術エンタープライズ(株))創設時株主
2002年11月 ACTEB(先端テクノロジービジネスセンター)運営委員
なんてのがあるので、創設時株主って、一体どういう立場や経緯で入っていたのか、なんで抜けたのか、ちょっと疑問でもあるんですよね。)

まあ、お仲間の権力サークルに取り込みが進行しますと、おいしい思いをしてもらって、米国に留学して更なる人間改造なんかでがっちりと食いつかせれば、あとはもういくらでも操縦可能というようなことでもあるんでしょうかな。蜜を吸うとやめられない、みたいな?よく知らんが。



で、この団体の活動って、例えばこんなのがあるんですって。
>http://www.rarediseaseday.jp/sponsor/index.html


協賛企業って、ジェンザイム・ジャパンとかグラクソ・スミスクラインとかですか。ふーん。

それから、日本製薬工業協会ですか。なるほど。
武田製薬の社長だか会長さんだったか、経済同友会の会長さんではなかったでしたか?

玉井さんと、製薬関係と、TPPと、なるほど、ピッタリと揃いましたな。


TPP推進は誰がやっているかご存じで?
全米製薬業関連は、非常に熱心でしたもんねえ。特に、知財関連では要求事項の多い団体でしたかな。当方が妄想記事を思わず書いてしまうくらいですから。
>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/795caa8836cdc840e88a3f61ac25b278



知的財産研究推進機構の関連では、ボードメンバーにいる秋元浩さんという方は、元武田薬品の人ですよね?まあ単なる偶然ですか。

それからランドール・レイダー判事さんは、ジョージワシントン大で教鞭をとっているみたいですね。玉井さんが以前米国にいた時に、そこに行っていたんですよね?しかも、知財強化策で生まれた泣く子も黙るCAFC(連邦巡回控訴裁判所)の判事さんと来てるもんだ。ふーん、これまた判り易い構図ですわな。

石井威望さんという方は、通産官僚上がり(しかも医学部卒って、何でまたって気がするよね)で東大教授に収まって、その後審議会会長やら各大企業顧問で渡り歩いている、と。東電もその一部ですか。なるほど。これが霞が関と財界との癒着の構図ですか。フムフム。となると、玉井さんというのはまだまだ小者、ということですか。いや、別にいいんですがね。

何か、胡散臭いですよね。だって、玉井さんって、医薬系でも何でもないのに、なんでまた「難病」系の主催を?意外ですよねえ。法学系なのに、製薬、難病関連ですか。
いや、別に畑違いだとか責めているわけではないんですがね。



で、玉井さんが言うには、
医療特許は入らない』とか
軽微だと申した医薬品関係の仕組みは、実は既に実現しているのですね。通達で』とか、

非常に厳しい守秘義務の課せられているらしいTPP交渉の中身について、何と「交渉参加国でもない、政府担当者でもない、単なる一介の学者」が知っている、と断言しているわけです。
ヘンですよね?
おかしいと思いませんか?(笑)


玉井教授は、「USTRの交渉担当官から聞いた」と断言しているわけですわ。


ここで、玉井さんというのは、自己矛盾を犯しているとしか思えないんですわ。
秘匿しておかなければ、外交交渉なんかできない、情報開示なんかできないぞ、とやけに厳しく言っておきながら、自分だけは何故か特定情報を入手しており、それを「みんなにお知らせしなければ」と公開する、と。

確認した相手は、USTRの担当官なのですが。混乱するといわれても、情報は公開した方がよいと思った次第。』
という玉井教授の言い分は、矛盾していませんかね?
多くの国民が不安に思っているようなことについて、「情報は確認し、公開した方がよい」としておきながら、一方では「パッケージができるまで公開なんかできない」と言う。


因みに、玉井教授の言った、「医薬品関係の仕組み」が既に通達でできている、というのは、一体全体何についてなのでしょう?どういう仕組みを言っているのでしょう?
仕組みとは?


つまり、インナーサークルの連中は、内容を知っていることがあり、日本国民を丸めこむ為に工作活動を行っている、と見られても仕方がない、ということですわな。
法的な問題についても、疑念は残るわけである。


どうしてかって?
相手がCAFCだから、だよ。
USTRもかつての日本にとっては天敵だったが(301条、スーパー301条とかに散々泣かされた)、CAFCもタダものではない。
住友電工の訴訟を知らぬはずがないでしょう?
コーニングに訴えられて、光ファイバー訴訟で「誰も負けるはずがない」と思われていた裁判でCAFCの出した250万ドル賠償+米国市場撤退を余儀なくされたんじゃないですか。


>http://homepage2.nifty.com/tkeizo/book120925-j.html


米国での訴訟なんて、日本にとっては悪夢以外の何物でもなかったわけだよ。難癖みたいな裁判であっても、あるいは「価格カルテル」認定なんかで罰金徴収なんかでも、みんな米国側に有利な基準が適用されていたに過ぎない。
出鱈目みたいな知財判決によって、日本企業は散々叩きのめされたんだぞ。


そういうことを忘れるべきではない。
今すぐには、手出ししてこないとしても、いずれ変更されたり、解釈を変えられたりして、何をやってくるか判らないからな。米国相手の場合というのは、常にそういう危険性があると思っておくべき。


しかも、玉井さんのような人間を使ってきて、さも論理的なように見せかけて、その実特定背景による言説であるかもしれない、ということだ。
「TPPは大丈夫なんだ、外交交渉というのはこういうものなんだ」ということが仮に正しいとして、それがTPPの正当性を何ら証明するに至っていない。ただ単に「手続的には、問題はないんじゃないか」という仮定を述べるに留まる。日本国民にとっての具体的利益ということを立論するわけではないので、参加を肯定できることにはならない。玉井教授がいくらTPPは交渉してもいいものだ、と言ってみたところで、日本国民側としては「利益が見えないので、イギリスもフランスも中国もロシアも入っていないから、日本も入らなくてもいいんじゃないか」と言えば、それで済む話でしかない。玉井さんは、これに抗弁できるのかね?(笑)

何故「イギリスが交渉に入らないのに、日本が交渉参加しなければならないか」を立論できないと、入ることを正当化する理由提示にはならないんだよ。たとえ「アメリカが騙そうとしているという意見は間違いだ、交渉は普通こんな感じだ」ということが正しいにせよ、それが日本の入る理由になんかなるわけないだろうに。論理とか言う割には、愚かな意見としか見えない。


A大学の入学試験や選考手続に何らの問題もない、これは他の大学でも行われる一般的なものだ、ということが正しいとしても、それをもって「A大学を受験すべき」とか「A大学を受験しないというのはバカなことだ」みたいな意見を言う人間がいたら、どうなの、と思いませんか?

単なるアホだろ。
A大学を受験するには、それなりの理由があるはずだろうよ。

それを何一つ立論できていないのに、玉井さんとか、その他の推進派の連中が参加は正当だとする理由が全く理解できんわ。


いずれにせよ、玉井教授というのは、裏がありそうで信用できない。
それに、批准前にパッケージは提示される、という意見は、本当ですかね?

>http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-12-22/2011122201_02_1.html

発効後でさえ、4年間は情報公開はできない、ということだったはずですが。これは批准前に公開する、ということに変わったんですかねえ?
玉井さんだけはUSTR担当官から情報をもらって知ることができる、とでも言いますかな?むしろ、中立とか学識者を装った説得工作をやっている人間と見る方が自然では?


本当に、腑仰天地に愧じず言えますかね、玉井教授は(笑)。


神との盟約~2

2012年12月09日 17時56分28秒 | 俺のそれ
(つづき)



福島原発が次々と爆発し、いよいよ観念かと思ったのが、2011年3月15日だった。
>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/5f9954d2b1cd8dc023a3e9ea0d1d8612


2度目の真剣な祈りは、この時だ。


ぼくは、15日未明から気が気ではなかった。胸が早鐘のように鳴った。どうしてこれほど不安なのか、理由ははっきり分からなかったが、兎に角福島原発の状況にただならぬものを感じていた。


正確な情報がないまま、政府も無策、東電も手の打ちようがない、そんな雰囲気だった。1号機に続いて3号機が爆発し、2号機も危機的状況ということだけが報じられていた。そして、4号機にも火の手が上がっている、というような報道が出ていた。

このまま行けば、日本は本当に人の住めない場所になってしまうのではないか、日本は大変なことになってしまうのではないか、そういう危機感が襲ってきた。頼るべき人が、どこにもいない。誰もいないのだ。

どうすればよいか、的確に答え、正しい対処方法を示せる人間が、政府の偉い人たちの中にも、専門家たちの中にも、どこにもいないんだということを知った時、圧倒的無力を痛感した。どうにもできない、抵抗すらできない、ただただ無力。事態が悪化してゆくのを、黙って見ているのみ。


事故現場で作業を続ける人々がいるということが、奇跡といってもよかった。しかし、次々と砦を失って退却を続ける戦場のような感じだった。残されたのは、ほんのわずかの砦一つで、ここを失えば総崩れとなってしまう、そんな状況だったはずだ。


ぼくには、なんにもできない。何の手助けもできない。
ただ祈るのみだった。

だから、神様にお助け下さい、と祈った。
どうか現場にいる彼らを守って下さい、日本をお守り下さい、と祈った。


こんな真剣な祈りは、あの小学1年生以来だった。



偶然にも、その後に4号機の鎮火が伝えられた。そして、消防庁はじめ放水部隊が水をかけに行くことができて、事態はどうにかギリギリで小康状態に押しとどめられたわけである。現場の、死をも覚悟した人々がいなかったら、本当に日本は終わっていた。

ぼくには、あの長靴の時と同じように、神様に祈りが届いたのではないか、と思えたのだった。
忘れていた、小学1年の時の、あの真剣な祈りの記憶は、福島原発事故の時に呼び覚まされた。勿論、長靴を拾ってきたのはぼくの母だったし、水をかけて冷やしたのは現場の作業員たちや消防や自衛隊の人々だったろう。

けれど、もうダメだ、と思った後に「偶然長靴が流木に引っ掛かって流されずに済んだ」とか、「偶然4号機の鎮火が起こり更なる惨事に至らずに済んだ」というのは、不思議としか言いようがない。



ぼくには、約束があったんだ。
それは、祈った時に誓った、「鎮まって後に糺す」ということだ。これは神様に誓うと心から思ったことだ。だから、ぼくにはその盟約を守らねばならない義務がある。
たとえ神様がいないと言われようとも、ぼくの心の中の盟約に背くことはできない。ぼくは無知な傍観者であった、そのことが日本の原発政策を誤らせてきたのだ、と反省せねばならないのだ。

以前と同じように再稼働させよう、などという愚かな選択を二度と彼らにさせてはならないのだ。ぼくの中にある、固い盟約なのだから。神様との約束だから。



神との盟約~1

2012年12月09日 16時13分51秒 | 俺のそれ
ぼくはこれまで、神様に、純粋に心の底から、真剣にお願いをしたことが2度ある。一度目は、小学1年生だった6歳の冬の時、二度目は、福島原発事故のあった3月15日だった。

ぼくは早生まれだったから、1年生になってもまだ7歳の誕生日は来ていなかった。冬は雪が積るからゴム長靴と決まっており(当時はそれ以外の選択肢はなかった)、ぼくもそれに倣って長靴だった。それは、今シーズンに買ったばかりのまだ新しい黒い長靴だった(銭湯なんかに行くと非常によく似ているもんだから、間違えて履いていったりすることがよくあったものだ)。

母は、成長してすぐに履けなくなるのはもったいないから、という理由で、いつもわざと大きめの靴を買うのだった。そうすれば、来年のシーズンにも履くことができるからだ。となると当然のことながら、今はサイズが大きすぎるわけである。だから長靴はガフガフして、すぐに脱げ易いのだった。雪の中を歩くと足が埋まって、スポッと抜けてしまう。そんな大きめの長靴ではあったけれども、気に入っていたのだった。

ある日、近所の友達数人と外で遊んでいて、近くにある小さな川に行ってみたのだった。母には、危険だから、川の近くには行くなと言われていたが、何となく友達の後をついて行ってしまったのだった。川までの雪は深く(勿論道なんかない、田んぼの上を横切るだけ)、時々ズボっとぬかってしまい、度々長靴が脱げた。

川は一部凍っていたが、雪の乗った氷の下には、水が勢いよく流れていた。水田なんかに使われる灌漑用水の水路だったのかもしれない。深さはさほどではなかったが、流れの速さはそこそこだった。

ぼくは当時まだ小さかったので、川の上に飛び乗るだけのジャンプ力がなかった。でも、水の見えるギリギリまで近づいて氷の塊(中島みたいになっていた)に飛べるかどうかを算段していた。そうしたら、足がズボっと雪の中に落ち、右足が冷たい水に突っ込んでしまった。

雪庇みたいに川の上に張り出していただけの部分に、右足が乗ってしまっていたのだった。そうすると、長靴は下に落ち、川に流されていってしまった。水面を浮き沈みしながら、黒い長靴はまさしく「どんぶらこどんぶらこ」と流れていき、見えなくなってしまった。ずっと下流の方にある、流れの速い急傾斜(45度くらいの滝ふうになっている所)のある方へと行ってしまったからだった。

ぼくはずぶ濡れになった右足で雪の上を歩いた。
家までの道のりは、足が凍るほど冷たかった。濡れた靴下で雪道を歩いたのだから、それまで経験したどんな状況よりも冷たかった。

家に着くなり、濡れた靴下を脱ぎ捨て、半べそになりながら仏壇の前に座った。「ごめんなさい、どうか長靴を返して下さい、長靴が戻りますように」
礼拝(らいはい)を何度も続けた。
まるでイスラム教徒が聖地に向かって何度も礼拝するかのように、何度も何度もひれ伏した。そうして、長靴が戻りますように、どうかお願いします、と祈った。


あまりの真剣さで後ろに母が立っていることに、全く気付かなかった。外出先から戻った母は、ぼくの真剣で異様な祈りの現場を黙って見ていたらしく、怒ることもなく、どうしたのか尋ねたのだった。

ぼくは、最初、ウソを言った。雪の中に埋まってしまったんだ、と。
だが、ウソを言い続けるには、非常に苦しい状況だった。ぼくは母と一緒に、長靴が流された現場へと戻った。どこにも長靴が埋まってなどいなかった。それはそうだ。川に流されたのだから。

そうして、川に辿り着いた時、母は明らかに怒っていた。川には行くなと言っておいたのに、ここで遊んでいたのだから。母はゴム長靴が流されたという下流の方をしばし見て、帰るよと言った。既に日暮れで薄暗くなっていた。


次の日、とりあえず夏靴で学校に行った。脚絆をして行けば、雪の中をどうにか歩くことはできたから。

学校から家に帰ると、ストーブの前には、いつもの見なれたぼくの長靴が2つ並んでいた。長靴の中に雪が入ると冷たいので、濡れた内側を乾かせる為にストーブの前に並べて干しておくことがよくあったものだ。
その光景がぼくを驚かせた。突然、小躍りして「神様が戻してくれたんだ」とぼくは心の中で叫んだ。どうやって戻ってきたんだろう?奇跡が起こったのかな?誰か持ってきてくれたのかな?それとも買ったのかな?

どうしたの、これ、買ったの?と尋ねたら、母は笑いながら言った。
「神さんが持ってきてくれたんだよ」
どうやって?と問い返すと、母は下流に行って長靴を見つけてきたのだと言う。流木みたいなのが溜まっている部分に、引っ掛かって残っていたのだそうだ。


ぼくは、やっぱり神様が取り戻してくれたんだ、と思った。きっと、ぼくの願いを聞いてくれたに違いない、と。


このことは、誰にも話すこともなく、ずっと記憶の片隅に仕舞い込まれたままだった。自分でも思い出すことなど、これまでなかったことだった。原発事故が起こるまでは。




自民党のスローガンを過去の記事に書いていた件

2012年12月09日 14時15分46秒 | 俺のそれ
今日、原発関連の記事を書こうと思って、当時の記事を遡って読んでいたら、非常によく似たスローガンみたいなのを書いてしまっていた。


11年3月>日本をダメにした老人から、政治を取り戻そう



当時の都知事選に関連して、石原の再選断固拒否、ということだったわけだ。そして今も拒否、だな。


で、終わりの所に、


日本を取り戻そう。

取り戻そう、ニッポン!




って書いていた。
自民のやつは「日本を取り戻す」らしいが、偶然似たスローガンになっていた。

別に、どうだっていいけど。
書き足したわけではないですよ、本当に。


因みに、自民には戻したくないわ。
タコすけどもが原発を再開する、と豪語してるからな。


退化している政党に、何故政権を託さねばならんのか。
断固拒否。



逃げをうつ最高裁~国民審査で×を

2012年12月07日 21時26分15秒 | 法関係
これまでにも幾度か取りあげてきた最高裁ですが、日本の司法制度というのは根源的に腐り切っており、それゆえ不信以外は存在していないわけです。


従って、今回の国民審査では、全部×でいいでしょう。
腐った司法を主導する、腐敗の総本山たる最高裁及び最高裁事務総局に罰を与えた方がよい。


>http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012120701001934.html


こんなビラ配りくらいで刑事罰になるなら、橋下市長とか、その他首長もそうだし、野田総理とか、どうなの?

国家公務員ですよね?

まあ、特別職だから、とか、そういうことなのかもしれませんが、役職が違えば有罪だ、って、ホンマにアホみたいな言い分ですわな。最高裁は責任回避のために、手を触れずに2審支持、ということでお茶を濁したんだとよ。
本当に腐ってるね。良心というものは、彼らには存在せんのだそうだ。
法の精神も、当然存在しない。

判例として残るわけだから、論証を詳細に行うべきなのであって、その為に最高裁判事が存在しているといってもいいだろうに。だか、そういう職務さえも放棄しているような、役立たずの外道どもだ。だったら、いる意味がない。いなくても同じ、というような連中ばかり、ということだ。



日本の裁判官というのは、こうしたロクでもない連中しかいないんでしょうか。

マジ、腐ってる。

三権分立を阻むのは、こうした最高裁のクズどもがいるからだ。


法を司る連中が、真の腐敗者であり外道なんだよ。

だから、日本では、何もかもがおかしくなっているのだ。


何が法治国家だ。ふざけるな。



続々・北海道電力の鉄塔倒壊について

2012年12月06日 12時52分21秒 | 社会全般
先日の続きですが。
ちょっと引っかかるので。


当初、北海道電力会見では、復旧した、ということのようだったみたいです。


>http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/422591.html

道南の送電線は復旧 北電会見(11/27 13:33、11/27 14:41 更新)

北海道電力は27日午前に開いた記者会見で、室蘭市をはじめ胆振、日高管内などで最大約4万1千戸で停電が発生したのは、暴風雪で送電線が振動し、送電が自動停止したことが主な原因とみられると発表した。

 これとは別に、道央と道南を結ぶ主要な送電線「道南幹線」も、送電線の振動が原因で、午前4時20分ごろから順次、全2回線が停止したが、正午すぎまでにいずれも復旧した。渡島管内知内町に知内火力発電所があるため、大規模な停電は起きなかった。<北海道新聞11月27日夕刊掲載>


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ここでの説明が、電線のギャロッピング現象で自動停止、ということだったのではないかと。この時の説明では、鉄塔倒壊という話は出ていない。

また、道南幹線で停電が起こらなかったのは知内発電所があったから、という説明である。70万kWの知内発電所があったので、停電にはならなかった、と。

では、何故室蘭では停電したのだろう?
伊達発電所が同じく70万kWなので、室蘭―登別間の途中で断線したということなら、伊達側から送電されている室蘭では停電しないような気もするが。人口規模や世帯数で見れば、函館の方が室蘭よりも多いとしか思えないわけだが。

記事からすると、復旧したかのようにしか受け取れないわけである。
一部停電地域が残っていたのかもしれないが、殆どは復旧したのかなと。


しかし、その数時間後には、停電範囲は改善していないばかりか、むしろ広がっているような記事となっている。


>http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2705F_X21C12A1CZ8000/

2012/11/28 1:33

発達した低気圧の影響で、北海道は27日午前から猛吹雪となり、室蘭市などで約5万6千戸が一時停電した。暖房が使えない住民のため、登別市など7市町は計26カ所の避難所を設置し、道の集計で少なくとも約260人が身を寄せた。

 北海道電力によると、停電は、雪の重さで登別市の鉄塔1基が倒壊したのに加え、送電線が断線したのが原因。27日午前3時20分ごろに伊達市で発生し、室蘭市や登別市などに広がった。28日朝までに順次復旧する見通しだが、鉄塔の修復には最大3日程度かかり、周辺では当面停電が続く。

 道警と道によると、転倒するなどして3人がけがをした。このうち転倒した新ひだか町の70代の男性は骨折の重傷。

 室蘭市と登別市の全域で信号機が点灯しなくなり、倒れた電柱や木が道路をふさいだ。室蘭市の市立室蘭総合病院は自家発電に切り替え、外来を休診した。

 停電や倒木により、JR函館線や室蘭線で列車計168本が運休した。新千歳空港では70便が欠航した。

 道は7市町に災害救助法の適用を決めた。自衛隊は道の災害派遣要請を受け、登別市にストーブや毛布を届けた。

 札幌管区気象台によると、27日の室蘭市の最大瞬間風速は秒速39.7メートルだった。〔共同〕


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鉄塔が倒壊したのが27日の何時頃だったか、ということが問題だ。
雪の重さで倒壊、って、それは明らかにおかしい。もっと豪雪地帯の鉄塔でさえ倒壊しないし、この日の積雪があったとて、鉄塔にかかる重さで倒れることなど考えにくいだろう。電線が風でバタついて倒れた、というのが普通の発想では。

高速道路上の電線の写真では、電線が切れているというより、鉄塔から外れて下に降りている、という風に見えていた。テンションがかかっており、断線ということではないように見えていた。登別側の鉄塔との間では切れていたのかもしれませんが。

風速40m/sに耐えられる必要があるのに、これで倒れるというのは基本的におかしい。

いずれにせよ、当初の発表との食い違いみたいなのがあって、わけがわからない、とは思う。




それから、節電とか原発再稼働には全く無関係なのに、こじつける人間がいるようである。

これ>http://togetter.com/li/417996

ほぼウソだな。
これまでにも、ブラックアウトになってもいいのか、という脅しをする愚か者たちは多く見かけたが、そういうのと一緒であるな。


室蘭以外の場所でも停電事故があった、ということのようだ。

>http://www.nhk.or.jp/lnews/sapporo/7003966545.html


そうですか。
まず、ツイッターで色々言ってる論点について、少し書いてみることにする。


①送電網の切断等の停電は原発稼働にはほぼ無関係


yuumymy曰く、
『先日の室蘭などの停電は4日間続きました。来週から7%以上の節電を求められています。普段から節電してるのにこれ以上どうやって節電しろと?足りないなら原発稼動しろって知人は皆怒ってます!』

先日の4日間の停電、昨日の6時間の停電、これらは「送電用鉄塔の倒壊」と「倒木の電線接触」、ということなのであるから、泊原発稼働の有無や節電有無には無関係。台風後の停電などと同じであって、原発稼働に関係ない。電線が切れないようにするのは、難しい。


②人工呼吸器への影響

yuumymy曰く、
『今朝5時の時点でも浦幌町付近は停電中です。浦幌に親戚がいますが電話が通じません。今日は異常な寒さです。それに北海道には道内で人工呼吸器を使う在宅患者だけでも820人以上いるんですよ。節電させて電気代上がるって納得出来ない!』

まず、過去に予告なく起こった停電の時―全国では年間数回というレベルで発生しているはずですが―には、どうやって対応してきたと考えているのでしょうか。みんな、何の対策もとれずに停電になった途端に人工呼吸器が止まり、次々と患者さんが死んでいった、と?

そりゃ、ウソだろう。

こういう情に訴える主張をすると、反論できないだろう、ということを殊更言う人間というのは、原発推進派に多くいたわけである。国会議員でも同じことを言っていたヤツがいる。東電が震災直後に行った計画停電の時にも、枝野がそういうようなことを言っていた。信号機が止まったら大事故だ、とか言ってた市川なんかも同じ。
これだ>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/920a924eb9a5b8fea8ccd512bc5e3b8b


まず、医療機器の多くは、バックアップ用バッテリーが搭載されている。心電図モニターや人工呼吸器なんかもそうだし、シリンジポンプの類もそう。停電になったからといって、全部が即停止するというわけではない。
在宅用のベンチレーターも殆どは内臓バッテリーで暫くは動く。なので、突然の停電になったとしても、いきなり作動停止となる可能性はかなり低いはずである。
更に、在宅酸素やベンチレーター使用患者の多くは、予備バッテリーや酸素ボンベを保有しているケースは多い。大体、電源が取れなくなった途端にベンチレーターが動かないということになると、外出したりできない。病院にも行けないではないか。

なので、予備バッテリーで外出したりすることを考えると、停電で即止まるという発想はほぼ間違い。ただし、4日間といった長期間の停電が継続する場合には、予備バッテリー持続時間に限度があるから、何らかの緊急避難措置が必要となる。
北海道電力や経産省や厚生労働省が、在宅患者の全部を確認し、予備バッテリーを配って歩いたとか予備電源を提供したという話は、一切聞いていないわけだが(笑)。

あと、電源が落ちても、手動換気は可能なので、必ずアンビューセットとか手動バッグの類は常備されているはずだろう。すなわち、電源がなくても、必ずしも換気不可能ということにはならない、ということを意味する。

今回の対応を見る限り、北海道においては突然の長期停電に陥ったとしても、「特別な対策はなくともよい」「特記すべき停電起因の事故は報告されてない」ということである。

人工呼吸器が止まってもいいのか、という脅しみたいな話は、ほぼ出鱈目な前提からできていると思われ、原発稼働を再開したいが為の理由でしかない。


③震災以前の原発稼働期間でも毎年停電していた

yuumymy曰く、
『道内あちこちで停電になりました。浦幌以外は復旧しましたが。真面目に北海道で原発即稼動せよ!のデモが起きてもおかしくないですよ。 脱原発デモの人達は日当貰って騒いでいるようだが、こちらはまさに今ここで起きてる事で死にかかわる問題です。』

さて、過去に毎年毎年停電が起こってきたわけだが、そういう時にも「生死に関わる」と大騒ぎしていた人たちは、みかけなかったが。台風後の停電とか、よくあったけど、それで「死ぬだろ」と大騒ぎして「許すな停電」運動みたいなのをやってたのか?(笑)


北海道電力管内で、2010年以前の年間停電回数でも調べてみたら?
停電がゼロだった年は、一度たりともないのではないですかな?

そんなもんは、節電の有無や原発稼働の有無には関係なく、原発が動いており節電要請すらなくても、必ず停電していたんだろうよ。

仮に、年間1戸当たり停電回数が0.2回だとすると、契約件数5戸に1戸は年に一度停電に遭遇している、ということですわな。つまり、かなりの頻度で停電する、ということだ。普通は、停電に遭遇しても大多数は時間が短いということで、多くの人にとってはあまり実害が及ばない、ということだろう。けれど、毎年停電はあった、ということだ。それで、殺す気か、とか言っていたのかと言う話である。市川眞一みたいなヤツの主張と同じだ。毎年停電してきたのは無視、しかし原発停止後の停電は許さない、と。


④冬期間の暖房費と電気料金

yuumymy曰く、
『北海道は冬は燃料費や電気代が普段よりずっとかかります。7%の節電は今月から来年3月まで。冬の間ずっとですよ。今、脱原発ゼロとかって吠えてる候補者は北海道に来ないでほしいです。』


北海道の暖房設備の殆どは、電気以外の「灯油、石炭、ガス」によってまかなわれている。
オール電化住宅の普及率は知らないが、かなり少ないのでは。
発電した電気で暖房するのは、エネルギー効率がかなり悪い。

多くは石油による暖房であろう。
ただし、その石油暖房機器そのものの作動条件として、電力を使う、ということがあるだろう、ということである。

よって、送電網の事故切断等に備える、という防災の観点からすると、スタンドアローン型の自家発電自家消費型が圧倒的に有利。

電力需要増加要因は、そういうこともあるし、電気毛布、こたつなどの使用量が増加すること、昼間時間が短く暗くなるのが早いことによる電灯需要、坂などのロードヒーティング使用で需要増、等々があるかもしれない。

ただ、電気による暖房需要をガスに移行させる等の対策をとれば、自家発電自家消費の威力は発揮されやすい。エネルギー効率の点でも改善される。一次エネルギー使用量に占める暖房が大きいからだ。熱産生に伴って、発電にエネルギーを使うことができれば効率が向上するはず、ということである。


それに、電気料金値上げの話というのは、正確性を欠く。

仮に、現在の電気使用量を100、電気料金単価を100とすれば、合計10000である。利用者に請求される電気料金が10000だということである。

では、ここから節電を頑張ったとしましょう。10%の削減ができました。すると、使用量は90に減りますね。しかし、電力会社が燃料費増加分と称して10%の値上げをしてきました。これにより電気料金単価は110に増加します。そうすると、請求される電気料金は

 90×110=9900

となりますね。すると、節電をうまくできれば電気料金はほぼ同じくらいか、若干下がる可能性もないわけではありません。


しかし、実際にはそういうことには中々なりません。
それはどうしてか?

原発維持費用がかかり続けるのと、節電を頑張れば頑張る程、電力会社は経営難へと追い込むことになるからです。極端な例で考えれば、もしも自家発電と節電によって電気需要がこれまでの50%に半減したとすると、どうなると思いますか?


これまでの電力会社が同じような経営体制であると、単純に売上高が半減すれば、大赤字に陥ることは避けられないでしょう。つまり、国民が頑張って節電すればするほど、電力会社は経営が苦しくなり値上げ幅を更に増やす、ということです。
これからも、電気料金値上げをしてくる主要な理由は、需要減、です。人口が減る、製造業の移転・産業構造転換、そういうことで産業用も需要が減るわけですから、売上が右肩下がりで減ってゆくとなれば、電力会社は苦しくなるに決まっています。


では、電話会社はどうでしたでしょう?
電電公社の民営化と競争政策によって、電話料金は低下しました。固定電話の台数は着実に減少してきましたが、それで毎年毎年値上げなんかされましたか?

むしろ逆です。
料金を下げないと、利用者は減る一方ということです。ネット回線の光だって、料金引き下げとなったではありませんか。
NTT以外の競争相手がいるので、価格競争が起こります。だからといって、電話がかからなくなった、という人はいたのでしょうか?固定電話は、きちんとつながります。通話料金は下がってきましたが。

かつては電話加入権と称して、7万数千円も払わされ、高い通話料金を払わされたものですが、今では加入権なんて話は聞きません(笑)。市内3分10円、市外だと1分100円とか200円とか、べら棒に高かったわけですが、そういうのもなくなりましたね。

いずれにせよ、電力会社の経営体質が変わらなければ、節電が普及するほど経営難となって料金値上げと言ってくるだろう、ということです。


再度言っておきますが、停電で「凍え死ぬ」だの、「人工呼吸器が止まって死ぬ」だの、「信号機停止で大事故だ」だのといった、出鱈目な論拠を言っている人には、原発再稼働云々ではなく、もっと「スタンドアローン」な電力供給体制を構築せよ、という主張をするべきでしょうな。




脱「米」選挙となるか

2012年12月04日 20時49分27秒 | 政治って?
今回の選挙で過去最大の障壁となっているのが、「従米派」である。


これは、従米派vs脱米派の戦いでもあるのだ。


従米路線の連中は、例えば防衛・経済分野などでオトモダチの言うことをよく聞くわけだ。

だから、TPPに参加しろよ、とキツく言われると「わかりやした」と直ぐさま応える。原発を止めるなんてとんでもない、と首根っこを掴まれて締め上げられると、「へい、ごもっともで」と原発を動かし今後も維持・推進しようとする。


そういう愚かな連中から、権力を取り戻す、まさに日本の「国民に主権を取り戻す」戦いであり、その為の選挙なのだ。



負けるわけにはいかないのである。

これは、国民一揆、である。

そういう戦いなのである。



続・北海道電力の鉄塔倒壊について

2012年12月01日 16時59分57秒 | 社会全般
昨日も触れたが、今回の倒壊事故とその後の対応については、若干の疑問がある。


それは、停電時間の長さ、である。
どうして、丸3日以上も復旧できなかったのだろうか?


仮鉄塔を設置するのに時間がかかったから、ということがあるにせよ、他の同様事例と比べても、異様に停電時間が長い。


例えば、6基倒壊、3基破損変形等被害を受けた事故でも、停電時間自体は短かった。


>http://www.sydrose.com/case100/328/

茨城県潮来市延方で、台風21号の強風によって、水田地帯に設置された275kV送電線「香取線」の鉄塔8基 (高さ約39~94m)のうち、6基の鉄塔が倒壊、残り2基は折損した。 さらに、66kV送電線「湖南線」の鉄塔1基(鹿嶋市鰐川)折損、1基倒壊した。鹿嶋、龍ヶ崎市、神栖町などの計 198,000世帯が約1時間20分~5時間45分にわたって停電した。鉄塔の基礎工事の不備が原因と推定される。

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こんなに倒れても、6時間以内、である。
なのに、今回の北海道での停電は、27日~30日と非常に長期停電だった。

北陸電力の地滑りで鉄塔倒壊事故が05年にあったが、あれも数時間オーダーの停電だったはずであり、「何日」という長期ではなかった。中には、ごく一部の高圧電力の需要家で2日近くの停電時間があったかもしれないが、普通の一般家庭では数時間だっただろう。

そうした対応が今回は何故できなかったのか、ということについて、北電は説明する必要がある。


あと、非常に疑問に思うのが、停電地域は「袋小路」のような行き止まり地域だったんでしょうか、ということだ。


脳梗塞なんかと似ているが、「他の供給ライン」がないゾーンは一つのルートが途絶えると梗塞部位となってしまう。それは、動脈と静脈の1セットしかない、ということだ。道路で言えば、上り線と下り線、みたいなもの。電線でも、入る方と出る方、みたいなのがあるはずですよね?

いま、これを便宜的に上り線と下り線と呼ぶことにする。で、今回の停電地域は、その他地域との接続が一切なかった、ネットワーク接続ではなく、倒壊した高圧線の単線でのみ接続されていた、ということであろう。そんな「閉鎖地域」があるものなんだろうか、と、疑問に思えたもので。

本当に1セットしかラインが存在してないのであると、発電所・変電所の下流域の電力量が変動すると、他には回すことも他から余剰を振り向けることもできなくなってしまう、ということですよね。随分と効率の悪い送電網なんだな、と不思議に思ったもので。


なんか、ウソ臭いんじゃないのかな、と。
上記参考例の香取線の倒壊事故の時みたいな場合だと、復旧までもっと時間がかかってしまうことになりませんか?


停電被害の世帯数から見ても、かなり広い範囲での停電だったはずであり、そういう地域がまるで「袋小路」状態の電力供給網となっている、というのは、ちょっと信じがたいですわな。他からのラインが一切ない、と。だったら、災害時には、即アウトだろうに。

袋小路状に供給ラインが単一というのは、例えば電源喪失で大事故を起こしやがった福島第一原発のような地域、ということだ。そういう構造なら、本線から引かれている入力線がたった一つの地域に繋がっている、というのも分かる。それは、狭いゾーンであり、原発しかない上に、自己発電能力があるから、ということだしね。


だが、一般家庭など普通の居住地域であって、かなり広い範囲において、そういう単一線にしか繋がっていないということであると、災害に遭ったりしてルートのどこかで切断されたら、即アウトではないか。



で、今回の鉄塔事故での教訓が得られた。
それは、原発狂みたいな「停電が起きて人が死んだら責任取れるのか!」と、いかにも倫理的ツッコミを入れて、大上段から脅すヤツらの言い分が、ほぼ無力化された、ということだな。

原発中毒者たちが、「停電で人が死んだら責任取れるのか論法」を殊更強調して言うのは、そんなもんに反論できるわけがないから、だ。人が死んでもいい、なんて答えられる人間はいない、という前提で、そういう弱点を攻撃してきているわけだよ。


そういう連中には、今回の長期停電がどういうものだったかわかるか?
「突然のブラックアウト」は現実に起こり、凍え死ぬと脅されても停電したまんま数日間過ぎた上に、病院の非常用電力も尽きる程度に電力はなかったが、誰も責任追及せず責任も取らず、誰も「突然のブラックアウトで人命にかかわるんだぞ、それでもいいのか!」と経産省や北海道電力に怒鳴り込んだりしている「原発推進派はいなかった」ということだ(爆)。


ありがとよ、経産省。

お前らのような、腐れダニの、ごみくず野郎どものお陰で、原発を再稼働させなければブラックアウトだぞ、という脅しも、実は出鱈目だった、そんなのは屁でもねえ、ということが実証された。しかも、電源はないまま、単純に放置するのが当然だ、という対応も実証された。

これでいいんだ、ということを、経産省自らが認めお墨付きを与えてくれた、ということである。



「超サンキュー!!」で~す。

本当にゴミだな、おまえら。心底、腐ってるわ。


いっぺん、●ね!