前田あゆみ、という絶世の美女と親しくなった。彼女に、「じゃあ、君のことをブログに書くよ」と言ったので書いているのである。だが何を書けばいいのかわからない。「なんて書いて欲しい」と聞いたら、「何でもいい」と言ったので、何を書いたらいいのか、わからない。彼女は、町田に住んでで、ネイルエステの仕事をしている。水泳が得意で、バタフライでも50m泳げる、と言ったので、私より上手いのかもしれない。私はバタフライは25mしか泳げない。頑張れば50mは泳げるだろうが疲れてしまう。「じゃあ、水泳で競争しよう」と言ったら、「私が勝つよ」と言った。私はいつも、ゆっくり泳いでいるが、速く泳ごうと思えば速くも泳げる。本当に勝負してみたい気もする。私が水泳で女に負けるとは思えない。彼女はリスを飼っている。リスの餌は向日葵の種で、私の家でも昔、リスを飼っていた事があったが、リスは餌を巣の中に溜め込んでしまうのである。「溜め込まなくても毎日、餌はあげるよ」と、リスに納得させるにはどうすればいいか。これは難しい。今まで餌を与えられた経験があっても、明日からも与えられるという保障をリスは感じていない。条件反射で、餌を巣の中に溜め込んだら、餌を与えない、というような事をすれば、リスに納得させられるかもしれない。彼女は、女優になれると思うほど物凄くきれいで、やさしく、しかも水泳が出来るのだから、「海の女王コンテスト」に出たらいいと思うのだが。特技を、水泳と書いたら絶対、有利である。彼女と一度、海にドライブしたいと思うのだが、彼女は私が彼女をラブホテルに連れ込むと思っているらしく、O.K.してくれない。私も彼女のマイペースの生活は乱したくないから、深入りしないで、たまに会うだけの付き合いで十分である。ただ、彼女と大磯ロングビーチに行けたら最高に幸せなのだが、これも無理そうである。「どんな小説が好き」と聞いたら、「ラストでどんでん返しのある小説がいい」と彼女は言った。ラストがどんでん返しのある小説、というのは、直ぐには思いつかない。推理小説でも、ラストで、どんでん返しのあるのは、少ないだろう。山田風太郎などは、どんでん返しのあるストーリーをつくる。しかし、最後に、どんでん返しのあるのは、テレビドラマや映画の方だろう。どんでん返しでなくても、映画は終わり良ければ全てよし、という傾向は全ての映画にある。「二十四の瞳」もジェームス・ディーンの「エデンの東」も、ラストで、予想もしない展開で、ひっくり返されて、成功しているという感じがする。芥川龍之介も死ぬ間際に、谷崎潤一郎と小説論を戦わした。谷崎は、ストーリーの奇抜さ、面白さ、を主張したが、芥川はその逆で、筋の無い小説を良しと主張した。結局、谷崎には最期まで芥川の言わんとする事が分からなかったようだ。谷崎は教養もあるし、氏の文学作品は優れているが、芥川のような鋭い論戦には弱かった面もある。
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