小型機の窓から見たアンナプルナ
馬場の外国詠19 (2009年7月)
【ムスタン】『ゆふがほの家』(2006年刊)91頁~
参加者:泉可奈、T・S、T・H、渡部慧子、鹿取未放
レポーター:渡部 慧子 司会とまとめ:鹿取 未放
157 小型機はふと雲を出づ朝の陽に嫣然たりアンナプルナ百語もて立つ
(まとめ)
このあたりの飛行機は有視界飛行なので、まあ、何も見えない雲の中には突っ込んでいかないと思うが、うっすらと雲がかかっていた状態から晴れやかな場に出たのであろう。そして突然、朝陽に光り輝いたアンナプルナが目の前に現れた。アンナプルナとはサンスクリット語で「豊饒の女神」という意味だから、その美しい女神のような山が「嫣然たり」(にっこり微笑んだ)というのだ。 三百万年の生をもつ美しいアンナプルナが作者に「生」についてさまざまなことを語りかけてきたのが「百語もて立つ」だろう。(鹿取)
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