かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男の一首鑑賞  241

2021-06-12 16:08:18 | 短歌の鑑賞
 渡辺松男研究29まとめ(2015年7月実施)
   【陰陽石】『寒気氾濫』(1997年)100頁~
   参加者:石井彩子、M・S、渡部慧子、鹿取未放
    レポーター:渡部 慧子  司会と記録:鹿取 未放


241 自転車を五月の街へ漕ぎ出だし回転をする君の白脛  

        (レポート)
 君の白脛の回転が爽快で白さがまぶしかったであろう。「漕ぎ出だし」「回転をする」と動きに弾みがあり、自転車と君の脛によって5月の街のすがしさの中の若さを切り取る。(慧子)


      (当日意見)
★君の脛が回転するというと非常に面白い使い方。(石井)
★女性の脛って魅力的なんですね。(M・S)
★「回転をする白脛」がうまいなって。なかなか白脛って出てこない語ですよね、君の脚
 なら言えそうだけど。太股だとちょっと語感的にも暑苦しいし、なまめかしいけど。「回
 転をする」に無機的な五感に「白脛」を繋げたところが面白くて、動きが的確で健康的
 でいい感じですね。(鹿取) 

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