○○家の人々

旦那と家具を見に行った先で、お店の人に

「な、私と会ったことあるよね？
どこでだったかな～絶対あるよ。
同級生かな？学校どこ？」と旦那が言われた。

相手は30代半ば、きつめの化粧に
はっきり喫煙者だとわかるオーラ。
私の同級生にはいないタイプだ。

うちの旦那は、県下でも有名な不良校出身なので
出てくる同級生が全て、ガラが悪い。
言わせてもらえば、旦那はそんなやつらと結婚すれば良かったのだ。

こんな貧乏人のお嬢様育ちなんかと結婚するから
他人を不幸にするのだ。

相手は凄いテンションで、『絶対あった事ある！』を連打する。
旦那はとみれば、水商売関係で記憶をたどっているようだ。
もうこうなれば、家具どころではない。
三者、思い出さずにはいられない。


しばらくして、旦那がふと

「○△の奥さん？」と切出した。

「うん・・・あ！○○さんかぁ～。」

いとこの別れた奥さんだそうな。
結婚式にも出たので、確かにあった事あったワケだ。

「へぇ～奥さんは初めてみたわぁ。お噂はかねがね・・」と挨拶され

「そうですよね。私は会ったことなかったし。」と答える。

「もう四年になるから、別れて・・」

ひとしきり、旦那の家の悪口。

思えば、彼女は私とよく環境が似ていた。
同じように長男に嫁ぎ、同居の苦労をたっぷりと味わい
男の子がうまれるまでと、子どもを産まされ
そして旦那に浮気されたのだ。


ホンマ、やってられまへんわな。


「で、さっき子どもさんは高校生って言ってたけど
そんな大きいお子さんがいるの？」ときかれた。

「あ・・それは真ん中で、大学生もいるんやわ。
一番下が今度中学。」

「えっ！・・・・そんな大きい子どもが・・」


彼女の沈黙には「そんなに長い間、あの一族と付き合ってんの・・・」
というサイレントなつぶやきが、入っていた。


そう！私はね、あんな人達とこんなに長い間
あんなこともこんなことも我慢して
まだ結婚生活を続けているのよぉ～～～ん！


誰よりもワガママだと思われている私の
いままで送ってきた結婚生活を子ども達が知れば
超感動の嵐やろなぁ～～
涙・涙で目があかんやろなぁ～



子どもらにはきかせられん話ばっかりやけど（笑）