土見敬志郎句集『岬の木』10句抄

2024-01-10 18:54:53 | インナーポエット
          白南風やわれ一本の岬の木 土見敬志郎 雷鳴をたどれば山椒魚の国 瞬きをして白鳥を引き寄せる 手のひらの続きに水平線の秋 陽の重み葡萄に垂れて山の国 ことごとく戦火の匂ふ曝書かな どの木にも鳥のねむりや春の月 開く時金剛力の冬牡丹 蝦夷蟬の声を帽子に溜めてゐる 晩年や一本で足る野紺菊   . . . 本文を読む
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