ありがとふばかり言ふなよ秋桜/空見屋
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抽斗に風のうづまく草紅葉/優空
(杉山先生評)小学生のころ、タンスの抽斗(ひきだし)を開けたら春夏秋冬の情景が広がっていたという、日本の民話を読んだことを思い出しました。
今生きている世界に、別の次元の世界が不意に入り込んできたという感覚でしょうか。鮮やかな草紅葉が、何か懐かしく切ないような心持で迫ってきます。
オマケ↓
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りゆうりゆうと血管浮くや渡り鳥/優空/兼題「渡り鳥」・正木ゆう子先生の佳作♪
南方系ツマグロヒョウモンの分布、北上現象加速、生態系の激変続く。
同じく南方系のナガサキアゲハも、分布域拡大中か。
わが庭の藤袴には、かつて見たことのないほどの数、群れるツマグロヒョウモンが‥。
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三省堂の『新明解国語辞典第4版』はひそかに人気なんですってね~たとえば↓
【動物園】
生態を公衆に見せ、かたわら保護を加えるためと称し、捕えて来た多くの鳥獣・魚虫などに対し、狭い空間での生活を余儀無くし、飼い殺しにする、人間中心の施設。
(う‥う~ん~確かにズバリそうなんだけども、かといって子どもをジャングルクルーズに連れて行くわけにもね~)(/_・、)
うるか苦し三度変はり . . . 本文を読む
天敵をもたぬ妻たち昼下りの茶房に語る舌かわくまで/栗木京子
なめらかな肌だったっけ若草の妻ときめてたかもしれぬ掌(て)は/佐々木幸綱
俺らしくないなないなとポストまで小(ち)さき息子を片手に抱いて/佐々木幸綱
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濃き紅は林檎の肩をあふれ越ゆ/山口青邨
写生句の極致か?(上↑)
(下↓)なるほど、物に語らせるって‥こういう風に作るのか~記憶にメモる♪
エンジンの冷めてゆく音枯野原/津川絵理子
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此の下に稲妻起る宵あらん/夏目漱石
(「漱石山房」の北の裏庭に、手厚くかの猫の亡骸を葬りて漱石、渾身の一句をしたためぬ)
キバナコスモス
ごきぶりをおそるるほどの平和なり 青萄
『俳句界』10月号(雑詠)今瀬剛一「対岸」主宰選/佳作
山田佳乃「円虹」主宰選/佳作
「吟遊」代表/夏石番矢選/佳作
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鏡台にあえかなるきず秋薊 優空
秋の薊はノハラアザミ↑秋の蝶はウラギンヒョウモン(♀)チョウ↓
初秋から秋全般にかけて咲くノハラアザミ↑花の下部の総苞(ふくらみ)に粘りがあります。
‥さて↓
こちらの2枚は春から初夏、夏全般に咲くノアザミ…外見上さしたる相違はないのですが、総苞には粘り気がないようでありますf(^_^)
こすもすや人も柱によりか . . . 本文を読む
林火忌やそれとなく待つ旅の夢 優空
☆大野林火といえば次の句を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
ねむりても旅の花火の胸にひらく
作者はおそらくこの句をベースに自分の旅を思い起こしたり、未来の旅を想像したりしているのでしょう。「それとなく」、に見られる淡い期待感に共感します。
☆以上(杉山久子先生の選評)より抜粋
しんしんと肺碧きまで海のたび/篠原鳳 . . . 本文を読む