霧降のオブジェ2
万葉集の昔から綿々と続く長い文学の歴史のなかで、ゆっくりと熟成されたのが季語である。季語は事物と季節とを単純に結び合わせただけのものではない。しかし、季語が手垢にまみれてしまったと憂い、季語からの脱却を願い、季語に代わる新しい語の創造を求めるのは容易なことではない。それよりも季語の手垢を洗い落とすことの方が近道ではあるまいか。(井本農一)
井本農一/子の背信静かに痛む柚子のとげ
霧降のオブジェ2
万葉集の昔から綿々と続く長い文学の歴史のなかで、ゆっくりと熟成されたのが季語である。季語は事物と季節とを単純に結び合わせただけのものではない。しかし、季語が手垢にまみれてしまったと憂い、季語からの脱却を願い、季語に代わる新しい語の創造を求めるのは容易なことではない。それよりも季語の手垢を洗い落とすことの方が近道ではあるまいか。(井本農一)
井本農一/子の背信静かに痛む柚子のとげ