先日の短歌のNHK投稿番組を、(録画にて)見ておりましたら、佐佐木幸綱氏が解説で出ておられました。
へぇ~、この人があの歌の人かぁ~と、ジックリお顔を見てしまいましたッ('・3・。)
最近かすかなお知り合いとなりました、「はっきんとんこ」さんのブログで、お名前を存知ていたからです。とんこさんは(4/20付)『朝日歌壇・全国版』で、佐佐木幸綱氏より短歌を選んでいただき、新聞に掲載されたそうです。
その歌は。。とんこさんに断りもなくご紹介してしまいますけれど、許してね~(リンクはしないから~)f(^ー^;
旦那さんとの会話のようです。その旦那さんというのが、俳句の一羊先生なのですが・・あ、この辺分りにくのでスルーしちゃってください(゜艸゜*) とにかく短歌はこれです↓
「私っていい奥さんかな」「そんなこと訊かない女(ひと)がいい奥さんさ」
はっきんとんこ
私は自慢じゃないですが、現役の俳人や歌人などのお名前は、まったく知りません。が、この先生のお名前はどこかで聞いたことがあるような・・ないような?そんな気がしましたの(笑)
ネットで調べましたら、70歳くらいの偉い歌人の方でした。その先生が、早大大学院在学中(25才・1963年当時)に発表した歌が↓こちら
俺の子供が欲しいなんていってたくせに!馬鹿野郎! 佐佐木幸綱
この短歌で注目を浴び、新進歌人の一人に数えられるようになった、というのです。
へぇ~、これって一種の「悪態」でしょう?何でも歌になるという証拠ですかねぇ。それにしても、なんてインパクトの強いこと。一度聞いたら忘れられないフレーズです。
佐佐木幸綱氏といえば、今もこの歌が枕詞のように付いて来る筈です。その後素晴らしい短歌をたくさん作られたと思うのですが・・ちょいと先生も苦笑い、なのでしょうか。
この歌は、さまざまなシチュエーションやイメージを想起させてくれます。
そもそも、「あなたの子供が欲しい」なんて、現代ならイザ知らずですよ、40数年も前の女性が口にしたものでしょうか。
どうしても、腑に落ちません。人それぞれでしょうけれど、(100歩譲ったとしても)そんな台詞、胸にあっても口に出すでしょうか・・。
滅多にいませんが、たまに男性の名前を明かさずに子どもを産み、一人で大切に育てる女性がおります。お相手には、何か結婚できない事情があるのかもしれません。それでも、その男性と自分の子供がどうしても欲しかった、という場合です。
・・そうでもない限り、考えにくい状況(台詞)と、私には思えました。女性はただ男性の気を惹きたかったのかしらん、と。
若い人はこれをどう思うのだろうと、今日のお昼、新規開店のラーメン店にて、娘に訊いてみましたところ。
まったく私とは違う見解でした。
これはすでに深く付き合っている恋人同士であり、(付き合う以前の話ではなくてデス)、女性が割りと軽めで使った言葉を、男性側が強く信じてしまった場合など。彼は彼女がとても好きだったのに、その後女性は別の男性のところへ行ってしまったに違いない。だから’哀しい失恋の歌’であるのだ、と。
しかし、あまりにも好き過ぎたために、男性側にはやり場のない怒り噴出、この「馬鹿野郎!」と言う気持ちはストレートで、よーく分る・・のだそうです(娘は)。
私@空見の考えは、あまりにも考えすぎなのだそうです。この女性は違うわよ、そこまで深く考えて言ってはいないし、ある意味計算高いかも、と。ほぉ~そうなの?そう言われると、そんな気もしてきましたが *^^*
何かこの時代に流行(はや)った、’愛情表現のキメ!のフレーズ’だった可能性もございますしね(笑)
でも、この歌のモデルとなった女性、ご自身でわかるわけでしょ?あれは私だって。後々まで思い出さざるを得なくて、辛いのではないかしら。
でも先生は、このことがあったがゆえにその後、歌人として頑張られたのかも、などいろいろ深読みすれば。。でございます。あるいはその後、状況が変化したのかもしれないですしね。一つの歌で、このようにあれこれ考えましたこと、初めてでした。
芸術というものは、すべからく作者の手を離れた(発表の)瞬間から、受け手側の斟酌となりますもの。それは仕方のないこと、作品というものには、付いて回る宿命なのでしょうね。そこがまた面白いのですけれど。
いや、それは違う、曲解だ、止めてくれ!と、心配があるのならば、誰にも見せず自分だけで、そうっと抱え込めばいいこと、なのですから。
それにしましても、短歌の番組を見ていて、本物の歌人というのは素晴らしいなぁ、と改めて思いました。
若山牧水のことを、ゲストの方々がお話ししていました。牧水は、朝二合、昼二合、夜六合のお酒を毎日飲んでいたそうです。平均一日一升も!ですね。
ある時から、体を壊してお酒を止められました。それでも飲みたくて夜中にコソコソ、台所にお酒を探しに行ったらば、酒瓶が生きている人のように立っていた、という歌があるのです。非常に情けない情況を歌にしているわけです。
彼はすでに立派な歌人として、その頃世に認められていたでしょうに、です。しかし出来上がった自分のイメージに執着せず、弱いところ、恥ずかしいところ、隠したいところも、あえて曝け出して詠い、芸術として昇華させる。やはり、そうでなければいけないのでしょうね。それでこそ。。だと。
ゲストの方々も、牧水に、もしあれらの優れた’短歌’がなければ、ただのアルコール依存症ですものね、と笑っておられました。
少々長くなりましたが、娘に今朝作った私の俳句を教えましたら、わりと上手いんじゃない、と言ったので、ここに記しておきます。家人に対する、マイルドな’バカヤロウ!’ですわね(笑)
夫(つま)なれど趣味が説教上司顔 空見
この蔦で絡まる木はなんでしょう (パスタ屋さんの入り口にて) 気がつけば山にも自生していました 花は細かく梅の花びらに似て可愛らしく 深い臙脂色です
(※オコジョさんと山小屋さんより ミツバアケビ<三葉木通>と教えていただきました いつもありがとうございます)
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難しいお話で・・・と思っておりましたら、「馬鹿野郎!」 これなら才能のない私でもやれそうだ!!(笑い)。 いろいろな意味と想像をかき立てるのが良い句なのでしょうか?
空見さんの句も、すばらしいですね。
はい、「バカヤロウ」と叫びたい時って、ままございますでしょう?(笑)実際は叫ばないし、言わないけど・・ネ
ワタクシ、’悪態’を考えるのは、得手ではないかと。。 (゜艸゜*)
マイルドな句の前は、えげつないのですよ。
「内弁慶いえでパワハラ上司面」ですから~。娘がいいねッ!と言ったのは、こちらの方ですが、流石に悪いかな~と思いまして、マイルドにいたしましたのデス( ̄b ̄*)シー (≧ω≦。)プププ
いきなり・・・「馬鹿野郎!」驚きました。
>俺の子供が欲しいなんていってたくせに!馬鹿野郎! 佐佐木幸綱
この歌が普通にいいというのではなくて、
強烈に人の心に残ったのね~、当時は。
その女性と男性の力関係が分かるような気がするのです。
まあ、女性の1本勝ちというところですね。
でもこれによって佐佐木先生が大成されたのですから全て良しですね。
「IF]でなくて「OR]の世界ですものね~、難しいです。
nakamuraさまもおっしゃておりましたが、空見ちゃんの俳句はいつも素晴らしいです。
笑いました~~♪ 応援ポチ!
神なんか恐くないとは晶子らしい、
今回と何の関係もない歌です。なぜか思い出したので、
俵万智さんが上の歌をチョコレート語訳「みだれ髪」で翻訳
神にそむき再会をせり分かれてももうこわくないまた逢えるから 俵万智
俵万智さんは藻才能豊かですが、これは、面白くないですね。やはり、自分の歌でないと・・・
牧水は小諸に来て、酒を飲んでいます。
酒の歌、多いですね。それにしても、飲兵衛にしては健脚ですね。その歩きっぷりは凄いです。
花はミツバアケビだと思います。
山歩きには今が一番よい時です。
何に対しても「馬鹿野郎!」と怒鳴る人がいました。
何だかいっている本人のことのように思えました。
馬と鹿でどうして馬鹿というのかわかりませんでした。
梵語で無知のことを慕可(moha)というそうで、それから転じてきたようです。
どうも当て字らしいです。
当てられた馬と鹿は迷惑ですね。
山でミツバアケビがたくさん咲いています。
大きく開いたのが雌花で小さく固まっているのが雄花です。
ここでも女性上位のようです。
佐佐木幸綱先生の短歌には、度肝を抜かれましたワタクシ(笑)
TVで拝見した先生は、にこやかで穏やかで静かな感じの方でしたが。。やはり人間というのは、感情の生き物であり、たぶんどんな人も同じくらいの量「喜怒哀楽」を持っているのだろう、などと思いました。
それほどの事でなくとも、ココロの中で「馬鹿野郎!」と、小さく発散することはストレス解消になるかも知れませんね。なんとなく、’コツ’が分りかけてきましたデス(爆)
あ~それとですね~モカさん。先日ご紹介した「克ちゃん」のところを訪問してみてください。
カモが二匹揃って水に潜って’モカ’になっていますから。その近くにオープンカフェができて、’モカ珈琲’が飲めるらしいのです
ミツバアケビを、ありがとうございました。
アケビということは、小さくとも実ができて・・食べられるのでしょうか?鳥さん専用かなッ*^^*
与謝野晶子ですか、オコジョさんは流石詳しいですね、私はあまり知りません。確か、濃い目のお化粧するのが好きな女性・・でしたかしら。
俵万智さんの先生が、佐佐木幸綱氏ではないですか?
万智さんの、「サラダ記念日」は読みましたけれど。o@(^-^)@o。ニッコリ♪
>牧水は小諸に来て、酒を飲んでいます。
酒の歌、多いですね。それにしても、飲兵衛にしては健脚ですね。その歩きっぷりは凄いです。
俳人や歌人や詩人は、漂白の旅をするのが仕事のように、随分歩いていますね。牧水さんは、恋愛問題でも悩んだ人だったのでしょう?
何か、今回はいろいろ考えさせられました。ワタクシまだ「一茶」の本が終わりません。財産分けが済んで、いよいよ柏原に落ち着き、最初の結婚をするところです。コメントをありがとうございました
ミツバアケビを、ありがとうございました。
ハイ、開いているのが雌花で、粒々と固まっているのが雄花ですね。
ウォーキングコースの藪の中にも、この蔓があるのですが、一枝採って来て付けてみようと思いながら、忘れています。実が生れば、鳥さんが食べるのでしょうか?家に来るのはヒヨドリくらいですが(笑)
>馬と鹿でどうして馬鹿というのかわかりませんでした。
梵語で無知のことを慕可(moha)というそうで、それから転じてきたようです。どうも当て字らしいです。
当てられた馬と鹿は迷惑ですね。
へぇ~そうなのですか。当て字で馬と鹿が・・可哀想ですね。三歩歩くと全て忘れるのは鶏だったと思いますが、馬と鹿なら(おそらく)賢いでしょうにね~*^^*
クサナギ君も、普段から「バカヤロウ!」などと言っておけば(脱がなくても)良かったかも、と(爆)
いつも、理に叶ったコメントをありがとうございます~
私、先日も伺ったのですが、モカコーヒーに気がつきませんでした。
だって、モカであるわけがないし、カモはカモですものね。
はい、オープンテラスでモカ珈琲をごちそうになりました。
いいロケーションですから味は最高です。あぁ~、楽しかったわ~♪
いつもありがとうございます。
楽しく読ませて頂きました。
俳句や川柳、そして短歌などの世界。
短い中に色々な思いを込められてい
ます。その方々の思いが才能あふれ
る表現で紡ぎ出す世界。たまに曲解
も、いやむしろ大いなる勘違いも
あったって..。
リラックスして触れよう。そんな柔
軟体操のような一時です。
さて、ミツバアケビ。この新芽を越
後では木の芽と言っていまして、良
い山菜になっています。