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ツリオヤジのダイアリシスな日々 ~ 知れぬ事は知れぬまゝに、たやすく知れるのは浅い事 (葉隠 聞書第一0202)

青い犬の目 - 死をめぐる11の短篇 - ガルシア=マルケス 井上義一訳 (福武文庫)

2025-01-06 05:32:17 | 読書メモ

『族長の秋』と『中短篇傑作選』の2冊を借りて読んでいたのですが、『族長の秋』を読むのに時間が掛かっていて図書館の貸し出し延長。『中短篇傑作選』は返却したのですが、そのときにもう一冊短編集を読もうと借りたのが、この一冊。

この短編集も『族長の秋』よりも先に読み終えてしまいました。

こちら内容紹介。

しょっぱなの『三度目の諦め』を読むと、こりゃちょっと手ごわい一冊かな?という印象を受けました。なんか掴みどころがない感じです。言い換えるとこれがガルシア=マルケスらしいというか、マジックなリアリズムの洗礼というか。

4つめの『三人の夢遊病者の苦しみ』までは、そんな感じで手探り状態で読んでいたのですが、『鏡の対話』からは、頭の中がすっとクリアになって、文章がすらすら頭の中に入ってくるようになりました。きっとこれがマルケス慣れなのでしょう。右脳が活性化したのかも?

『六時に来た女』はちょっと毛色が違う作品で、ああ、こんな作品も書くんだと思いました。

初出の正確な年月はわからないのですが、いずれもガルシア=マルケスの初期の作品だそうです。
共通の要素として、『死』がフィーチャーされています。

最後の『マコンドに降る雨をみたイザベラ』は、『百年の孤独』でマコンドに雨が降るシーンにリンクしているようです。

幻想、不条理、死後の世界、蘇生、などなど、マルケス独自の世界が展開されていて、面白く読めた一冊でした。

著者と訳者プロフィール。

書誌事項。

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p.s. 体重管理失敗。2500引いて400残し。


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