「百年の孤独」にインスパイアされた作品を読んでいるところですが、大江健三郎の「同時代ゲーム」に続いてはこちら。
中上健次は、わたしが二十歳くらいの頃、マスコミによく登場していた覚えがありますが、作品は読んでなかったです、当時は三島ばっかり読んでいた。
こちら内容紹介。
サーガを通しての語り部となる老婆がオリュウノオバで、これは百年の孤独のウルスラのような立場。
淫蕩と早死が宿命付けられた中本の血筋は、百年の孤独のアルカディオのような立場、と構成が似ています。
時代が変わる6つの短編からなります。
文体は非常に読み難いです。主語の省略が多いのはよいのですが、その主語がわかりにくい箇所が頻出するし、時間軸がころころ変わるー過去の話をしていたかと思えばいきなり現代に戻っていたり、といった感じ。
ガルシア・マルケス風のマジック・リアリズムも出てきますが、どちらかといえば泉鏡花風の幻想的なくだりを感じました。被差別地域である「路地」をめぐる物語で、在日朝鮮人、アイヌ民族といった被差別民に対する差別と、愛欲に溺れて早死にする主人公との物語です。内容は面白いのだけど、読むのは疲れた。
作者プロフィール。
初出は1980-1982年に「文藝」に掲載。単行本化は1982年、文庫化は1992年。
p.s. 昼ごはんで一日分食べた。
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