首都圏で起こった地震時のエレベーター閉じ込めと長周期地震動による高層ビル内でのエレベーターロープ破断という問題は、日常使用しているエレベーターの危険性を十分に認識しておく必要がある。
過去に起こった地震時のエレベーターの状態がどうだったのかを(社団)日本エレベーター協会が公表している。震度5強の千葉県北西部地震(2005年7月23日)には「地震時管制運転装置付き」のエレベーターの実に44%(6万4千台)が停止した。そのうち閉じ込め台数は73台という結果だ。また、損傷・故障したエレベーターは44台、脱レールしたのが19台との数字であった。
日本のエレベーターの耐震基準は、1995年阪神・淡路大震災を契機に1998年に改訂され今日に至っている。今回の千葉県北西部地震を契機に見直しが行われた。
<日本エレベーター協会>