地震リスク delphis manta blue

身近な地震リスク 減災を目指して

<復興を願い 2011.3.11東日本大震災>
<未曾有の巨大災害 記録>

交通支障と帰宅難民問題

2008-11-15 | 地震リスク
西武鉄道が迅速復旧訓練 東京(産経新聞) - goo ニュース

地震により特に鉄道施設に被害が生じた場合、復旧までに長時間を要する。数日単位でなく月単位での復旧となることが予想される。

地震直後、帰宅を急ぐ人々で駅は大混乱することが予想されるだろう。しかし、鉄道各社は運行に支障がないかの被害状況を確認する時間を要し、振り替え輸送も期待できない中、数時間以内の復旧が不可能となれば、人々は歩いて帰るしか方法がない。

道路状況にもよるが、自宅目的地まで10kmとすれば2時間から3時間歩き通さなければならない。東京都心から10kmの距離はまだ山の手線の輪を超えた程度。サラリーマン、OLの平均電車通勤時間が60分とすると少なくとも30kmが歩く距離ではないだろうか。普段歩かない人々が30kmを6時間以上かけて歩けるのだろうか。帰れない不安がある。

冬に向かい日の落ちる時間が早くなった。午後4時を過ぎると日が傾き午後5時には暗くなる。夜道は普段の明かりがあっても慣れた道でなければ迷う。歩いて帰宅する場合、スタートする時間が大切だ。到着時間を考えていないと、漆黒の被災地に迷い込んでしまう。

地震当日帰るべきか留まるべきか?地震発生が午後2時を過ぎたなら確実に留まるべきである。当日は地域の避難所、会社内で一夜を過ごし、早朝から帰宅可能な人には帰宅させる方法が安全である。

今が流行りのBCPは曲者だ。企業に勤める人々にとっては、地震直後出社を強要させられる人もいる。普段の勤務地でなくとも最寄りの営業所に集合との場合もある。ご苦労なことであるが、被災地の社員に本当に必要なことなのだろうか。



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