11月も月末となり、今年もあと1ヶ月となった。12月は我が国歴史上、巨大地震、大噴火の発生が集中した月でもある。
今世紀前半にも発生が懸念される南海トラフ沿いで起きる巨大地震。1854年の安政東海地震は12月23日に発生し、1854年安政南海地震はその32時間後の24日に発生した。その100年後、1944年には12月7日に昭和東南海地震が発生、2年後の1946年12月21日には昭和南海地震が発生した。歴史上、南海トラフ沿いは連動して、または同時に東海地震、東南海・南海地震が発生するとされきたが、昭和東海地震は発生せず、国の防災政策が空白域となった東海地震に注目したのはこの点からであった。
最近の知見では次期に南海トラフ沿いで起きる地震は、残された東海地震が単独で発生する可能性よりは、東海・東南海・南海地震が連動して、同時に発生する可能性が大きいようだ。歴史は1707年の宝永地震(南海トラフ同時地震)が証明している。宝永地震の2か月後の12月には富士山で宝永大噴火が起きた。ある知見では南海トラフから沖縄まで一挙に破壊される超巨大地震になる可能性もあるようだ。
昨日の日経新聞朝刊に「東海、東南海、南海、地震に時間差あると津波大きく 四国西岸」の記事が掲載された。大地震の揺れだけでなく大津波の心配される海溝型地震の特徴だ。
11月から独立行政法人海洋研究開発機構(横須賀市)主催のシンポジウム「東海、東南海、南海地震連動性評価研究」が各地で開催される。
<シンポジウム案内>
http://www.jamstec.go.jp/jamstec-j/maritec/donet/nankaijishin_sympo/index.html
<京都大学 平原氏レポート>
http://www.kugi.kyoto-u.ac.jp/deps/ieshub/doc/081029_hirahara_rep.pdf