防災公園整備の記事を読み考えたことは、防災公園にできる場所は一体どこにあるのかということ。埼玉県方面、千葉県方面、神奈川県方面に帰る場合、荒川、江戸川、利根川、多摩川等の大型河川を渡らなければならない。橋が落ちている可能性もあり、それ以上前には進めない。大型河川は水害の心配もある。地震だけでなく水害に巻き込まれる可能性も否定できない。一時的な避難場所としては最適ではないが、現在、これら大型河川は水害、地震に強いスーパー堤防が整備されてきている。
スーパー堤防は高規格堤防のことで、河川で過去最大級の洪水規模を上回る大洪水が発生しても決壊(破堤)しなく非常に安全な堤防のこと。現在、全国6河川について高規格堤防整備区間を設定し整備を進めており、首都圏では荒川、江戸川、利根川、多摩川ですすめられている。現場をみたが、なるほどこれなら大丈夫と思うほど高く、市街地まで幅がかなり広く造られている。この場所に大規模マンションが建設中とか商業施設が計画中と今までの概念とは大きく違い変貌している。これらの地域に大雨の時の避難場所に指定するほど行政はリスクぼけをしていないが、このようなスーパー堤防が整備されているところであれば、地震時の一時避難場所として利用しない手はない。
http://www.ara.go.jp/arage/outline/01_1.html (荒川)
http://www.ktr.mlit.go.jp/edogawa/works/saigai/sonae/super/index.html (江戸川)
http://www.ktr.mlit.go.jp/tonejo/teibou.htm (利根川)
http://www.keihin.ktr.mlit.go.jp/tama/project/super/index.htm (多摩川)
帰宅困難者対策として各企業が本当に社員を帰宅させるのか、出社させるのかということ。BCPが流行だが、事業継続の名のとおり各企業は社員を出社させる予定でいることは確実だ。また、2~3日分の備蓄しかなく、電気もトイレも使えない事務所に社員をとどめることができるのか心配だ。大雨、台風であれば早めの帰宅が可能だが、過去には名古屋での大雨の教訓もあった。また、新型インフルエンザのリスク対策まで完全に対応している企業は少ない。そのときどうするのだろうか。各企業には防災要員を配備していることと思うが、その方たちの安全を真剣に考えている経営者が少ないのもまた心配だ。また、システム社会となった今、本当にシステム復旧が計画どおりできるのか心配であり、地震だけでなく、水害、インフルエンザ、大停電等、現代社会には利便性が向上した分、リスク範囲は確実に拡大している感じがする。