欠陥建築バスターズ

土地・建物の調査研究が専門。日本の地震や災害に備えた建築や、不動産市場や世界経済の未来鳥瞰について述べています。

坂本龍馬ゆかりの伏見『寺田屋』

2014年05月17日 09時24分19秒 | 建築のうんちく




『坂本龍馬ゆかりの寺田屋は、いつ建てられたのか???』



あの、時代劇でも有名なシーン…

坂本龍馬の恋人『お龍』さんが、寺田屋の一階にある風呂場で湯につかって居た時に、

窓の外に奉行所の役人が、宿屋を取り囲んで居るのを目撃し、裸のまま、階段を駆け

あがり、二階に居た坂本龍馬に、奉行所の役人に取り囲まれた事を知らせる…




この時、坂本龍馬は、当時珍しかったピストルで、役人と交戦し、手の指を失うも、

何とか逃げ延びる事が、出来た訳です。



坂本龍馬ファンの私としては、この事件の舞台になった『寺田屋』を見なければいけ

ないと思い、わざわざ、『寺田屋』を見に行った事がありました。



この時、『寺田屋』の外観や、使用している材木を見て、『強い違和感』を覚えた

のです。



『古い木造建築』の専門家である私は、『寺田屋』の軒が高過ぎる事に、疑問を感じ

ました。

通常、この時代の建築なら、もっと、『軒』が低くなければ、なりません!



また、使用されている『材木』の製材の仕方が、どう見ても『明治以降』のもので、

『江戸時代』からあると、解釈するには、釈然としないモノがあったのです。




…その後、『寺田屋』は、事件の後、一度、火災で燃えたらしい事や、建物の登記

記録がおかしい事(江戸時代の建物なら、登記原因は新築でも、新築年月日不詳

と、記載するが、この建物には、新築年月日が記載されていた。)等の証言が出て

来て、いったい、この建物は、いつ建てられたのか?

と、言う『疑い』に変わって行ったのです。




しかし、それでも、現代の『寺田屋』の主人は、『昔の建築』と、主張されて居り

ます。




この『寺田屋』では、お龍さんが、裸で駆けのぼったとされる『階段』や、柱につ

いた、『刀傷』を見る事が出来るそうです。




『欠陥建築バスターズとしては、これ以上、寺田屋の追求は、しないでおきます!』

『興味のある方は、京都の伏見まで、見に行ってください。』

『龍馬が逃走した道路は、龍馬通りと言う商店街になっています。』



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