読む日々

テーマばらばらの読書日記

三人姉妹

2012-04-26 | 
「三人姉妹」トニー・パーソンズ著/小田島則子・小田島恒志訳


ソフトカバーで、さらに表紙の絵から、三人のちょっと昔の少女達の物語かと思って借りたら違った。YAだと思って中学生が借りたらちょっとヤバそうな大人の本でした。

女優だった母に捨てられ、俳優の父に育てられた三人姉妹、キャット、ジェシカ、メーガン。
三人とも、そのトラウマでそれぞれの信念のもと成長する。

長女は、子供はいらない。一人でかっこよく生きて行ける大人に。
次女は、愛する人と子供に囲まれた完璧な主婦に。
三女は、医師となって、世界を救える偉人に。

でも、それぞれ挫折感でいっぱいで、そこに絡む男達がまた情けないというかなんというか。

作者は男性かなあ。
三姉妹はとにかく潔癖という感じで男に厳しいけど、女の人ってこうじゃないよね?と思う場面のチラホラ。

でも、結構な長さでしたが、とても面白く読めました。
次女が子供を欲しがる気持ちが個人的にはとてもよくわかり、切なかったです。

欲しい人にはできず、できて困るところには一回でできちゃう。人生っていうのは大変だわ。

で、ハッピーエンドだかなんだかよくわからないまま終わりますが、随所に描かれているのは「家族愛」「子供の素晴らしさ」「男の情けなさ」「女の強さ」でしょうか。

満足度80