読む日々

テーマばらばらの読書日記

西行桜

2012-06-25 | 
辻井喬「西行桜」

今、大河が「平清盛」だし、西行ももちろん出ているので、「おっ」と目に付きました。
さらに、以前読んだ「虹の岬」がおもしろかった「辻井喬」とくれば、読まないわけにいかない。

「虹の岬」読んだ時に、辻井喬が西武の堤さんと知ってビックリしましたが、書く本はかなり面白いと思います。
今回は「能」の題から選んで書いた4編とのこと。


1「竹生島」・・・妻を亡くし長浜に越してきた中年男と、隣に住む老人と親戚の若い娘との関わり。ちょっと幻想的?
2「野宮」・・・・財界に身を置き、贈収賄事件?で身を引いた男とインタビューする男。関わった若い女性の死。
3「通盛」・・・・地元では有名な男を父に持った教師が、故郷の温泉で出会った父の旧い知人の息子。自分も知らなかった、父と母の若いころのあれこれ。
4「西行桜」・・・没落貴族に生まれた娘と父との関係。

ささっと書くとこんな感じですが、背景や心情がとても深くて、感じた事、読みとれた事、私には表現できないです。
軽く読めそうで読めないな、という不思議な読後感。

満足度80