読む日々

テーマばらばらの読書日記

風紋

2013-09-30 | 
大庭みな子「風紋」



数年前に亡くなった作家さん。20年位前に文庫を1冊読んで、詳しい内容は覚えてないけど、読後感があったかかった事だけ覚えていたので、図書館で目についたこの本を読んでみました。

遺作、だそうです。
病気の後遺症で、浦安のマンションで夫と暮らす日々を綴った私小説「あなめあなめ」
アラスカ・シトカで暮らした際、近所に住んでいたたくましい女性ヘレンの死を聞き、彼女の回想を綴った「それは遺伝子よ」
作家・小島信夫への想いを綴った「風紋」

あとはエッセイ
・魚のなみだ
・言葉といのち
・逝ってしまった先輩たち
・企まない企み―小島信夫再読
・西洋と東洋の間を―いつもそばに、本が
・あの夏―ヒロシマの記憶

そして最後に夫が書いた

おかしなおかしな夫婦の話/大庭利雄


70代を超えて「ナコ」「トシ」と呼び合う夫婦。かっこいいなあ。海外生活が長かったせい?
そして強い絆のある夫婦だから?ナコが小島信夫へ抱く熱い思いを夫に口述筆記させるなんてすごいわ。
で、この辺りに最大の共感を覚えてしまった私。


最晩年の作品だからなのか、淡々としていて、そして淡々と読めました。
この方、中学高校は新潟だったのね。
そして成人後も新潟で療養していた時期があったみたい。突然新潟の浜の光景が書かれててびっくりした。


満足度は・・うーん、難しいなあ。ずっと読んでたファンの方ならすごくいいんだろうなあ。
今のところは70??

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