読む日々

テーマばらばらの読書日記

弟の戦争

2015-05-08 | 絵本
「弟の戦争」ロバート・ウェストール作/原田勝 訳




イギリスの少年・トムが語り手。弟のアンディは小さいころから少し変わっていた。突然トリップするような感じ。
ある日、突然アラビア語を話しだす。世間では湾岸戦争が開始されようとしていた・・・。


これは。トムの弟にイラクの少年兵が憑依する物語なのかな。
時々弟はこっちの世界に戻ってくるのだけれど、だんだんイラク兵に取り込まれていきます。
優れた精神科医とトムとでアンディを見守り、イラク兵の死とともにアンディはこちらの世界へとすっかり戻ってきます。


が、その戻ってきた弟は前の弟とは違い、あまりにも正しくトムの弟、というか、トムの両親の息子というか。
極端に言えばふつうになっちゃった、ってことです。

アンディが現実として生まれ、そして本当に生まれ?るまでを傍らですべて見たトムもまた、人として成長を遂げています。

さすが「海辺の王国」を書いたロバート・ウェ  ウェストールだわ。

一気に読んじゃいました。

我が家の息子は今、中学の朝読書の時間に「海辺の王国」を読んでいますが、1ケ月経ってもまた読み終わらないらし・・。
感想聞けば「書いてある言葉の内容がまったくアタマに入らない。意味わからん」と。がっくし・・。

じょうちゃん

2015-05-08 | 
松谷みよ子 自伝「じょうちゃん」

今年亡くなった童話作家松谷みよ子さんの自伝。
裕福なお家に生まれたのに弁護士かつ議員の父親が事故で亡くなってからは戦争もあって苦労されたらしい。けれど、その時の疎開生活が縁で師の坪田譲治と出会い、また田舎の生活を体験したからこその作品も多々あったらしい。

それにしても姉の身勝手さにびっくり。妹にこんな犠牲を払い、自分の身を守るのに必死な姉って…。私自身姉なので、ちょっと想像つかないな。それこそ大きくなるまでお嬢様だったからなのか?

そしてモモちゃんシリーズで描かれていた離婚の顛末も詳しく書かれてます。モモちゃんちゃんと読んだのが最近なので(^_^;気になってたからスッキリ。離婚して良かったね、と声をかけたくなるくらいですね。

夫婦の相性って、結婚前にはなかなかわからないよねぇ。私だってできることなら…( ・_・)真顔。

読後の感想はといえば、モモちゃんは私より十幾つも年上だけど、モモちゃんシリーズ読む限りは高度成長期に生まれたの同世代って感覚で。その人のお母さまがもう80代になりお亡くなりに、ってところに人生の速さを感じてしまった。

残りの人生半分ないと思うけど、どう生きていこうかな、と思いを馳せたりして。

満足度80