読む日々

テーマばらばらの読書日記

そして父になる

2017-09-18 | 映画・ドラマ
映画「そして父になる」

土曜日の地上波放送にて視聴。

原作は1970年代の沖縄の赤ちゃん取り違え事件のルポルタージュらしい。この本はかなり前に読んだ。
あとは、昔の昼ドラで、賀来千賀子と杉田かおるが取り違えられた子供達を演じたドラマもみたなぁ。あれは20歳位で判明した、ってケースだけど。

6歳、小学校入学時の血液型でおかしい、と感じた先方の親が病院へ連絡して発覚した取り違え。後でわかるけれど事故ではなく、福山雅治演じる野々宮夫婦の幸せを妬んだ看護師の仕業だった。酷い。

出来の悪い息子だな、と薄々感じながら我が子を見ていた福山雅治が、判明した時に思わず口に出した「やっぱり、そういう事だったんだな」というセリフ。奥さん黙ってスルーか?!と思ったらちゃんと後で効いてた。

たとえ1歳だったとしても苛酷な話なのに、6歳ってねぇ。
子供自身が一番納得できないだろうし、ある程度育ちも身に染まってる中で、結構真逆な環境に追いやられる、って可哀想すぎる。

野々宮夫婦は、二人引き取りたい、って考える。
自分ち金あるし、妻はもう子供産めないし、自分の血を引く子供は大事だし。

身勝手だよね、と思いつつも、私が反対側の真木よう子とリリー・フランキー側の夫婦なら、下に二人いるし、今後も交流できるなら思いきって二人共に預けちゃうかな、とか、けど、その二人がだんだん違いが出て来て二人のどちらかが辛い思いをするなら困るな、とか。

戸籍だけ正しくしてお互い交流し続けながら元々育った家で高校出るまで育てるのがいいのかなぁ。

沖縄のケースは確か隣同士に住んで2家族間をそれぞれ好き勝手に行き来したんじゃなかったんだっけ。

映画のラストは初めてきちんと息子に向き合う福山父の姿が描かれていて、おそらく元の家に戻ることになるのかな?お互い。で、交流を続けるんじゃないのかな。

生活環境違い過ぎて、リリー・フランキー側は温かい家庭なのかもしれないけどわちゃわちゃで、子供は福山父のところからかってに逃げて電車で東京から群馬まで帰っちゃう。かたや、福山父の元で育った子供は聞き分けよすぎて、表面的にリリー家に馴染んだようにしていて。

真木よう子の「うちは二人引き取ってもいい!」ってセリフ、おいおい、言われたときはあんだけ怒ってくせに、それ言う?!福山妻の気持ち考えろよ、と腹立たしかった。

それにしても尾野真千子、演技うまいなぁ。

何度も見ようかと思う映画のじゃないけど、考えさせられるお話でした。