にれっちのつれづれ日記

本州最北端の小児科医にれっちの独り言(^^)

溶連菌感染症が増えています

2018-04-18 15:23:04 | 病気のはなし
このところ溶連菌感染症の患者さんが増えています。
発熱と咽頭痛(のどの痛み)が主要な症状ですが、腹痛や下痢などの腹部症状や発疹(粟粒くらいの赤い発疹)を伴うこともあります。
なかでも咽頭痛は「物を飲み込むのが辛い」ということが多く、喉を見ると口蓋垂(のどちんこ)から上口蓋(上あご)にかけてが真っ赤になり、舌がイチゴのように赤くなることが特徴です。
無治療でも数日で症状が改善し始めることが多いのですが、菌が活動することに対して体が免疫反応を起こし、後になって心臓や腎臓に合併症を発症することがあるので、きちんと診断して、抗菌剤の治療(10日前後)を行うことが大切です。
抗菌剤の効果は極めて高く、内服開始後24時間程度(遅くとも48時間以内)で症状が消え、同時に周囲への感染力も無くなるので、その後は抗菌剤を内服していても登園・登校が可能になります。
家族や周囲へも通常のカゼ同様に感染しますが、無症状の場合には合併症が起こることは極めてまれなので、発熱や咽頭痛などの症状がなければ普通生活で構いません。
インフルエンザは現在もまだ出没していますし、アデノウイルスやRSウイルス、ヒトメタニューモウイルスなどの高熱を呈する感染症も散見されているようです。
体調が悪いと思ったら、まずは無理な登園・登校はせずに自宅で安静にし、症状の推移を見て受診を考えくださいね。