送迎編もそろそろ終盤に来ました。
次は加山さん(介護2 女性 80歳台)の登場です。
植木屋の女将さんだった加山さんは80才を過ぎて
第一線を退いて優雅な隠遁暮らしのはずでした。
でも、ご主人は未だに現役の職人さん。
いぶし銀の丁寧な仕事ぶりがとても好評でした。
ですから、加山さんもまだまだ家を取り仕切っている気持ちでいっぱいでした。
「私だけが家の中でぶらぶらしているわけにはいかない」と。
だからデイサービスになんか行くわけがありません。
若い衆の食事も準備しなければならないし、
買物やお掃除と忙しかったからです。
そこへみちしるべにご利用の依頼がありました。
ご家族はそんなお母さんの気持ちを大切にして、
ご自宅以外でも活躍できる場所を探していたのでした。
さて、初利用日にお迎えに行くと、
「仕事があるから」
とまったく送迎車に乗る様子もありません。
それどころか、とりつく暇もないほどです。
さあ、この加山さんをお連れするために考えに考えました。
しかし、いい妙案はなく、私は中央突破することに決めました。
さて、撃沈か、突破か?
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