緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

It is well with my soul

2010年01月14日 | 医療

時に、祈りたい気持ちになります。

2007年9月24日の記事を再掲いたします。

*****************************************

頂いたコメントがあまりに切なくて.

mikiさんからのコメント
ココをクリックしてください。

mikiさんに 下記のゴスペルを
お送りしたいと思います。






It Is Well with My Soul


When peace like a riverer
attendeth my way,
When sorrows like seabillows roll;
Whatever my lot,

Thou has taught me to say,
It is well, with my soul.


やすけさは川のごとく
こころひたすとき
かなしみは波のごとく
わが胸 満たすとき

すべて、安し
み神ともにませば







この聖歌の作者であるスパフォードは
シカゴ大火災で息子を亡くし
破産してしまいます。

その後、大西洋上の船の事故で
娘4人を亡くしてしまいます。
ただ一人生き残ったと
妻は電報を送ります。

その後、スパフォード自身の船で
娘を失った海上を通過したとき
脳裏に浮かんだのが
このゴスペルの歌詞なのだそうです。



そのことが、このページに書かれています。




そこには、さらにこのように書かれています。

They speak to the eter­nal hope
that all be­liev­ers have,
no mat­ter what pain and grief be­fall them on earth.

この地上で
どんなに痛みや悲しみがあろうとも
信じる者が持っている
永遠の希望について語っていると。





you tube のこのゴスペルは
本当に聞きごたえがあります。


YOU TUBE : It is well with my soul




私は残念ながら
クリスチャンではありません。

でも、人を超えた大きな力は
あるだろうと思っており
それに守られていることに
日々感謝しています。



mikiさんが
この困難な時を乗り越えらるよう
守られ、力が与えられますように。

川のような平穏が
心をひたしてくれる日が来ますように。


************************************

大切なチームメンバーが
今経験している難しい局面を乗り越えて行けますように。

その先で、何かを得てくれますように。

今夜、心安く平和の内にありますように。

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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
努力します (atusato)
2007-09-25 00:42:22
mikiさんやのような思いをする人がいなくなるように、現場で取り組んでいくことを約束します。
返信する
心よりお悔やみ申し上げます (キャサリン)
2007-09-25 08:10:57
mikiさんの思いを吐露されたコメントを読ませて頂きました。 どれ程心配をされ、不安で悔しくて、大変で、悲しくて、辛くて、無念だったか! 胸がはり裂ける思いです。でもmikiさんが寄り添って下さった事で、彼は「ひとり」では無かった。 どんなにか慰められ、心強かったでしょう。 感謝をして逝かれたと思います。 私が S状結腸癌の手術で入院、同室に20歳の美しいお嬢さんが末期胃癌。 一年前から胃の具合が悪く、2カ所の病院で受診、「ダイエット、拒食症」と疑われ、3カ所目の病院で大学病院に紹介状を書いてもらえましたが、手術の出来ない状態で抗癌剤治療。 好物のラーメンを食べられ迄になったのに、夏、友人とプールに入り感染症に。苦しんで亡くなりました。日本人の 3人に1人が癌で亡くなり、昨年は32万人が亡くなりました。 私はクリスチャンです。 苦しむ人々に約束されているあなたの慰めと励ましを得ることができますように。祈らせて頂きます。 †マリア マグダレナ
返信する
はじめまして。 (ゆめ)
2007-09-25 12:13:00
がんではありませんが、
激しい痛みや、呼吸困難、体や首のしめつけなど、
心身の両面に及ぶ、非常に痛く苦し症状が延々と続く私たち「認められない病」の患者にも、
医師による、「緩和ケア」の必要性を強く感じています。

すべての科の医師の皆様に、
この病態の症状のすべてをご理解いただき、
一人でも多くの医師の皆様のお力をおかりしたいと
私たち患者は願っています。

どうか、ご理解のほど、
よろしくお願いします。
返信する
切ないですね・・ (himawari)
2007-09-25 13:25:44
まったく突然逝かれる事ももちろん切ないですが、mikiさんの過ごされた時間はどんなにお辛かったか・・そして一緒にいたにもかかわらずお別れの気持ちの準備も出来なかった。さぞかし無念でしょう。
それでも彼には傍らにmikiさんがいてくれた事は何よりの支えだったと思います。mikiさんの書き込みでこうして頑張ると約束してくださる医療従事者の方もいらっしゃいます。mikiさん達の辛さ無念さが今後に生かされ、同じような辛さを経験する人が一人でも減る事を信じながら・・・時間はきっといつかmikiさんに穏やかな時間を取り戻させてくれるはずです。その日が訪れます事を東北の片隅で私も願わせていただきます。
返信する
考えさせられました (May)
2007-09-25 22:43:40
mikiさんの悲しみを考えたとき、思わず胸が苦しくなりました。

そんな悲しい思いを患者さんやその周りの人にしてほしくない・・・私はナースとしてもっと努力していかなくてはいけないと思いました。

mikiさん、今はとても悲しくてお辛いでしょう。
それでも、どれほどの時間がかかるかは分かりませんが、きっと穏やかな毎日が戻ってくることを信じていてほしいと思います。
返信する
ありがとうございます (miki)
2007-09-26 18:44:29
医療に携わるatusatoさんがこうして、書いた長い文に『誓います』と言っていただいたこと、また数々のコメント。
心より感謝します。

長い文になり、読んでくださって痛みを受け取って下さった方、辛くさせてすいません。そして痛みを受け止めて頂いて、ありがとうございます。
自分だけではないんだなと思いました。
励ましも心に響き、涙しました。
彼に『おまえおらんかったら、どうなってたかわからん。お前だけが味方や』と言った言葉思い出しました。自分の思いが伝わらない環境にいたんだなと。
ここに書くまで、この気持ちは自分一人のもので、友人や家族周りのものに泣いたり気持ちを伝えて、聞いた者に辛い思いをさせるなら自分だけで十分と。
彼のご両親の痛みや辛い思いまで、聞いてる日々。
どういう風に彼はしてたのかなど話してと言われて話して。『そんな風にしてて、そんな風に思って、希望もってたんやな』と。
亡くなってるのに話す、今知ったの?みたいな。
彼の実家からの電話『元気ないから元気ださせてもらおうと思って』
と言われるのも、痛み辛さは比べれないけど、今までほっといて今私に元気を。そこも私に望むのと。
そう思ってしまう自分もいやで。
自分が情けなくなり。
亡くなって終わりということではないという思い。まだ終わってないと。彼の頑張りや、これからの想いは、最期眠ってしらないままだから。伝えないとと。
医療過誤で調べていくうち、何か違うと。
緩和ケアにたどり着きました。そんな事さえ知らなかった。
ここに書き込んだことにより、みなさんの言葉や医療の方でこう伝わったという事で少し心がかわりました。
彼のご両親にも緩和ケアがなかったからこうなってるんだと思えるように。
『愛する人を側にいながら知らなかったんだよ。急に危篤話せません。と。おとうはおかあがいておかあにはおとうがいて。同じ思いの人がいるんだから、辛い気持ちは支えあって。辛い辛いと言われるの自分が辛い、寂しいというのは、今の私は受け止めてあげれない。でもね、彼が見つけてもらえず、悔しく思ってるな、彼がどうやろと彼の為に泣いてるなら同じだから
話しよ。楽しかったこととか。彼に対していなくて寂しい、辛いという思いは私は彼が聞いてて辛いと思うから、1番悔しかったのは彼だからそれを聞いて彼はもっと辛いよ。ね、生きてるんだから私たちは、生きたかった彼に失礼だよ。自分で乗り越えていくしかね。ごめんね』と言える様になりました。
自分の意見ですけど。
緩和ケアという言葉が幅広く知られ、辛い立場にたたされた患者さんやご家族、そしてパートナー、それにかかわる医療関係に方々が共に歩んで、何よりも
マーボーさんのケースでも、底にある
『誰もが彼を助けたい思い』
患者さんが本当の当事者のことを考えた、当たり前の医療になることを。
また長々としませんでした。
返信する
Unknown (aruga)
2007-09-26 22:22:13
コメントに書き込んでくださった方々の自由なお気持ちを大切にしたいので、あえて、私から総論的なコメントはさけたいと思っています。まだまだ、一言添えてくださる方いらっしゃいましたらコメントしてくださいね。

部分的なコメントを・・
基本的には、多くの医療者は病名や病状は伝えるスタンスです。ただ、一番のキーパーソン(mikiさんの場合は彼のご両親だったのでしょう)に本人に言ってほしくないと言われると言えない現状におかれます。
緩和ケアのコンサルテーションにあたっていると、家族に言われるいくつものNoで主治医が悩み苦しむ姿をみることは実は稀なことではありません。そこで、ご家族に何度も何度もアプローチしてやっとご本人に話させてもらいましたという医師もいます。が、本当に大切なのは、医療者の問題としてとらえるのではなく、真実を丁寧に伝えて、皆で支えあうという姿勢は、社会全体でそういう視点をもつよう変わっていかなければならないことなのではないでしょうか。
返信する
私も大切な癌友を亡くしました (キャサリン)
2007-09-27 01:40:44
9月1日、とても厳しい病状なのにひとり息子の為に(中学一年生)術後、副作用のある抗癌剤を服用し、病状が進んでから、通院で抗癌剤の点滴、輸血。 緩和病棟に入院して20日 4年半頑張りましたが、力尽きました。此処まで長らえたのは100人に一人の奇跡だと言われましたが、あまりにも壮絶な闘病の姿に(生前の面影が全く無く) 強いショツクを受けました。私は原発進行癌2カ所。 大腸と乳癌です。悪性不整脈は35年の闘病で、3月、手術で助かりました。 2歳で左耳の手術、難聴、全身麻酔での手術が5回、お陰さまで生かされています。 miKiさん、彼は医療過誤もあると思いますが、肺癌の咳を喘息と診断した誤診だと思います。医療には素人ですが、普通、胸部レントゲンと血液採取をすると思います。どちらの検査も異常無しとの診断であれば、不運としか言えません。 ご両親のことですが、腹立たしいお気持ちよく判ります。 聞かれる事、mikiさんの思いを全て話し、泣きたい時は泣きましょう! 涙は心の洗濯機だと思います。 そして、電話があったら「今の私には、差し上げる元気はありません」と断りましょう。 ご両親は、mikiさんに息子さんの姿を重ね、親として何も出来なかった自責の思いを、聞くことで懺悔と慰めを得たいとしているのでは? mikiさんの悲しみ、寂しさを察する余裕がないのでしょう。 mikiさんに救いを求めていると思います。 「日薬」という言葉があります。 朝の明けない夜は無い。 いちにち一日、薄紙を剥ぐように、彼を忘れるのではなく、悲しみの癒えるのを待ちましょう! 彼も心配をしていますよ!ようやく、暑かった夏から秋の気配がしてきました。涼しくなると夏の疲れが出ます。mikiさん、ご自分の体と心を労ってあげましょう。
返信する
いろいろ (miki)
2007-09-27 18:38:34
すいませんでした。
感情を吐き出してしまい。
一気に自分の思いを出して、上のコメント書いてから反省しました。
少し卑屈になってしまっていました。
そして、いろいろなお辛い思いされている方なのに
言葉を頂いてわかる事が多々ありました。
そして、暖かい励ましをありがとうございました。

返信する
知らされない恐怖 (こぶた部屋の住人)
2010-01-15 11:50:26
私は、訪問看護師として在宅での緩和ケアに従事しています。
そのなかで、やはり告知についていろいろ考えさせられることがあります。
最近では、最初の病状説明で告知をされる先生がほとんどになりましたが、やはり家族の強い希望で「最後まで絶対言わないでください」と言われる方がいます。
でも、ちゃんと自分の病気を知らされない患者さんは、逆に苦しむような気がします。
「なんで、手術をしたのに良くならないの?」
「どんどん悪くなっていくのは、悪い病気なの?みんな隠しているんじゃないの?」
「この薬は何の薬なの?」「何で、先生は治療をしてくれないの?」
こんな言葉を、もう何度もききました。
治療をしてもらえない不信感、何の薬かわからない不信感(特に麻薬が必要になってくれば、どう説明しろと言うのか?)どんどん悪化していく恐怖・・・
家族へは、嘘の上に嘘を重ね、向き合うことをせず、本音を語る機会を失い、「ありがとう」も「さようなら」も言えないまま・・・

面と向かって、がん宣告をされるときの悲嘆や恐怖ははかりしれないけれど、人は強い。
そこに愛する人がいればなおのこと、悲嘆の後には感謝や、これからどうバトンを渡すのか考えられると思うのです。

まして、一番大切な人にも知らせないなんて、あってはいけない事だと思います。

医療者は、告知をすることの意味をちゃんと伝えられなければいけないと思います。
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