緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

(3)高度医療機関の救急対応

2007年07月25日 | 医療

幸いなことに、緩和ケアチームも放射線科の医師も
本当に親身になって支えてくれたのだそうです。

そして、約1週間で退院され、
私の病院に日常の診療も救急対応も含めて
移っていらっしゃることになりました。

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今では、このような切り離しは
さすがになくなったように感じます。

この高度医療機関は
がん治療が終わったら・・というより
がん治療の反応が不良になってきたら
患者さんの自宅近くの病院に
早め早めに紹介を勧めていく病院です。

先の乱暴なやり方はさておき
私は、病院の役割を見極めながら
すべての患者さんに公平に
機能分化を心がけていくことは
よいことだと思っています。

病院には、病院の役割があり
その役割を全うされるなら
それも医療連携のあり方だと思っています。

でも、治療をしている主治医である間は
患者さんには、責任を持つべきです。

救急時だけ、近傍の医療機関・・
大学病院の医師にしてみれば
尻拭いをさせられているという怒りだったのでしょう。

でも、何よりも、問題なのは
患者さんに苦しい思いをさせてしまったことです。
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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
初めまして。 (PANDAの妻)
2007-07-26 00:20:01
先生のブログをかなり前から読ませて頂いています。「余命1ヶ月の花嫁」の件、先生のご感想をぜひ伺いたかったので、「あぁ、そうきたか」って感じがしました。

彼女の放映をネタにして、ガンセンター各部門の医師・看護師が集合して議論をしていたのが、某TBSの夕方の報道番組でやっていました。あのご当人は、お医者様からの告知を拒否していたらしく、そこのところも議論の対象になっていました。

たまたま彼女はマスコミに取り上げられ、病気に縁のない一般人にはかなりの衝撃だったようですが、専門家からの視点からご覧になって、彼女の人生の最後の過ごし方は如何だったでしょうか?

この件をあえて取り上げるおつもりがなさそうな先生ですが、でも、やはり、先生のご見解が伺いたいなぁ…と思う、一ファンであります。(^^ゞ。すみません、初めてなのに図々しくてm(__)m。
返信する
先生の本 (脳外科見習い)
2007-07-26 06:04:42
先生の本(緩和ケアネットワークミーティング-PCネット―地域ネットワークでの症状緩和とサポーティブケアの実際)を普及させないとダメだと思いました。
返信する
Unknown (yoshika)
2007-07-26 09:40:22
お疲れ様です。
妹も告知は拒否していましたが、自宅近くの病院、医院にと・・・ですが、受け入れ先は無かったんです。ギリギリになってようやく緩和ケアに入ることができましたが。妹も誰もが最後まで最初の病院で診てくれるものだと思っていました。治療法が無くなれば、今後の生活をどうするか考えて下さい。と言われ翌日には退院でしたから・・・。正直、不公平だと思いました。何を基準に最後まで看取るのか?個々人で違うのにラインを引かれたようで嫌な気持ちでした。最後まで番組は見ませんでした。治療の間は良くしてくれていたと思う反面、見捨てられた?ようで。最後まで生きることに必死になっていたのに、春の終わりに妹は亡くなりましたが、最後まで痛み止めの薬を嫌がって我慢していたと思います。亡くなる前に「痛み止めを使うと眠れるけど二度と目が覚めないような気がして怖い」と言ってましたから。この言葉を聞いた時に、妹は生きている事、まだ生きると思ってる。と思いました。痛みが酷く薬を増やす?と聞いた時にも大丈夫だから我慢すると言い、亡くなる最後まで、遠のいてる意識の中でも、必死に耳を傾け言葉を返してくれていました。

同時期に二人の終末期の身内を抱え、自宅で看取る事は出来ませんでした。緩和ケアで先生をはじめスタッフの方にはお世話になりました。ありがとうございます。
返信する
私も、テレビ番組、報道共に見ました。 (ぴょん)
2007-07-26 10:29:30
私も、テレビ番組、ニュースでの後追い取材、両方共に観ました。
番組中には、患者さんご本人のお母様を看取った経験から、「モルヒネは、処方されたら、眠った様に必ずなってしまうので、モルヒネ投与は拒否」との意向があった様に映り、これでは、誤解を招くと、我が主人を看取った経験から、非常に私は、その点も危惧しました。
後日のニュース内で、彼女のいらした病院内の医師団の会議の中で「そんなことはない。」と言う事が主張されていたので、ちょっとホッとしたのですが・・・。

また、実は、我が家も転院をあんに勧められてもいましたが、「こちらが最後の病院と思ってきています。お願いですから出さないで下さい。幸い緩和ケア病棟もあることですし、最後は、緩和ケア病棟へうつして下さって構いませんから、お願いですから、転院だけは、勘弁して下さい。」とお願いしました。

もちろん、泌尿器科のご入院待ちの方もたくさんいらっしゃるのも知っています。1日でも早くご入院なさりたいでしょう。そして、入院・治療・手術でたくさんの命が救われることも知っています。でも、こちらも必死。主人も、転院を勧められたら、心の病気が増えたことでしょう。
最後まで、一番信頼した先生の声が聞こえるところで、何とか心の安定をしていた主人。緩和ケア病棟に移ってからも回診にいらして下さった泌尿器科の主治医。それがどんなに、主人と私の心を救って下さったことでしょう。
患者さん自信のお考えにもよりますが、最後まで、その病院で!!と言う気持ちを強く持っている方には、その様に、なるべく、していただきたいとも私は思っています。
返信する
コメントありがとうございます (aruga)
2007-07-26 23:12:23
PANDAの妻
いつも、ご訪問くださり本当に有難うございます。実は、その番組、たまたま付けたTVでやっていて最後の10分ほどしか見ていないのです。その中で、最期を病室で迎えていらっしゃる姿に、本文中の方のことを思い出し、理不尽さを感じた次第です。

脳外科見習い先生
本を取り上げてくださり、感謝です!
でも・・先生・・理屈で本に書いていても、患者さん、連携病院と複数の相手があることなので、私たち自身も理想通りには行かないことのほうが多いのです。ただ、これで、終わり・・ではだめなので、現場でおこっていることを露出させて、問題を浮き彫りにできればと感じるこの頃です。

yoshikaさん
本当にお一人お一人患者さんの数だけ、様々な出来事が起こっているように感じます。最期まで生き様を支えきることは大変なことだと改めて感じます。私にとって、お書きくださっている鎮痛薬については、ちょっと悲しいです。

ぴょんさん
ご主人がいらした頃は、開院からそう時間がたっておらず、まだ、余裕があったのではないでしょうか。最近はTVなどの影響もかなり強く、おかかりの方から、切羽詰った相談がくることがあります。ご主人がいらした緩和ケア病棟の外来にかかることそのものが相当先でしか予約がとれないとか、治療の主治医からここには緩和ケア病棟はないと思ってくださいと言われたとか、色々聞きます。ご主人、時期としても医師との出会いも運がよかったような気がします。ただ、医療って運や声が大きいとかゴネ勝ちなんていうことで決まっては本当はいけないような気がするのです。(声が大きいとかゴネ勝ちっていうのは、ぴょんさんのことではありません。あしからず・・・)仮に、今ご主人がおかかりになったとしても、運だけではなく、やっぱりよかったと感じられることが大事ですよね。
返信する
Unknown (シオリ)
2007-07-27 00:24:57
私の祖母も先生に診ていただいたときは
父の職場であったことと母の昔いた職場との
関係から「特別扱いだ」と言われていたことを
聞きました。当時は幼すぎた私には真偽の判断は
できませんが、でもあの緩和ケア病棟にいられて、
父が見えるところではなくても近くにいて…という
環境は祖母にとっては良かったのではないかと
思っています。
有賀先生に出会えたのは運だとしても、
入院は両親と祖母との強い意志だと信じています。

ただ、病院についての情報を確かに我が家は
他の方よりもたくさん持っていたと思います。
その点での不公平は見直すべきかもしれません。
返信する
はじめまして! (トラ)
2007-07-27 08:39:24
はじめまして。

以前から拝見させて頂いています。



私は6月に母を肺癌で亡くしたのですが、今回のテーマ・ツブヤキはとても共感し、

私自身も疑問に思っていた(怒りすら覚えた)のでコメントさせて頂きました。



母の闘病中に転院の話が出た時、私は周囲からかなり反対を受けました。

母自身、転院してもホスピスに行くまでは何度も前の病院へ戻りたいと

私に言い、正直うまくごまかす事しか出来ませんでした。

モルヒネに関しても、一般の方だけでなく医療者の方でも

偏見(中毒になる、耐性が出る等)を持っている方が沢山いると痛感しました。



今回のテレビ放送を見て

「モルヒネ=最後の薬、怖い薬」

と誤解を招く方が沢山いるのではないかと悲しくなりました。

私達は結果的に納得のいく最後を迎える事が出来ましたが、

現実はそうでない方がいる事も沢山の方に知って頂きたいと思いました。

もっともっと、緩和ケアやモルヒネに関する正しい情報が普及するといいですね・・・



仕事・家庭とお忙しいとは思いますが、お体には気を付けて頑張って下さい!

長文失礼しました。はじめまして。

以前から拝見させて頂いています。



私は6月に母を肺癌で亡くしたのですが、今回のテーマ・ツブヤキはとても共感し、私自身も疑問に思っていた(怒りすら覚えた)のでコメントさせて頂きました。



母の闘病中に転院の話が出た時、私は周囲からかなり反対を受けました。

母自身、転院してもホスピスに行くまでは何度も前の病院へ戻りたいと私に言い、正直うまくごまかす事しか出来ませんでした。

モルヒネに関しても、一般の方だけでなく医療者の方でも偏見(中毒になる、耐性が出る等)を持っている方が沢山いると痛感しました。



今回のテレビ放送を見て「モルヒネ=最後の薬、怖い薬」と誤解を招く方が沢山いるのではないかと悲しくなりました。

私達は結果的に納得のいく最後を迎える事が出来ましたが、現実はそうでない方がいる事も沢山の方に知って頂きたいと思いました。

もっともっと、緩和ケアやモルヒネに関する正しい情報が普及するといいですね・・・



仕事・家庭とお忙しいとは思いますが、お体には気を付けて頑張って下さい!

長文失礼しました。
返信する
Unknown (yoshika)
2007-07-27 13:54:05
鎮痛薬ですが、言葉足らずですみません。
妹は「かなり痛むんじゃないの?」の問いかけにいつもいつもこんなもんだから大丈夫だと言っていました。夜間も一人にさせたくはなかったのですが、私自身も入院していましたし、他にも終末期の身内がおりましたので、一人を優先させる事もできず、体が幾つかあればと思ったほどでした。

夜間、妹は殆んど眠れて居なかったようでしたので、痛み止めを使うと少しは眠れるけど、会話はちゃんと聞こえてるからね。と最後まで言っていました。自分でも死期が近いことは判っていたから、亡くなる数日前にポツンと漏らしたんだと思います。生きている実感が欲しかったように思うんです。食事を食べることも出来なかったけれど、亡くなる前には砕いた氷にジュースで味付けをし口にしました。花を触っては懐かしがっていました。

時間の許す限り、この世界の物に触れ、見ていたかったんだと思っています。痛みの感じ方は個々で違いますし、我慢する程度も違います。それにあわせて使用して欲しいと願っています。妹は最後まで踏ん張っていたと思っています。長々と失礼しました。
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そうそう、そうなんです。 (ぴょん)
2007-07-27 19:03:49
そうそう、そうなんです。
幸い、新装開院したばかりで、緩和ケア病棟にも、余裕がありました。
昨年暮れや、今年お正月に、友人から相談を受け、色々お話ししましたが、「緩和ケア病棟に相談するだけの予約に4ヶ月待ち。」とおっしゃっていました。
そんなに待てません。
こういう事、どうにかなりませんかねぇ。本当に。
我が家の幸せを本当に、実感します。
返信する
Unknown (aruga)
2007-07-27 22:18:12
シオリちゃん
そんな風に言われていたのですか。お辛いことでした。入院待機が多いときで100名なんていうこともありましたが、当時のあの緩和ケア病棟は本当に堅物すぎるほど公平な所でした。どんな縁故があっても、順番で公平に待っていただいていました。そういう所だということがわかっていたので、ご祖母様はご自分の意思で決め、それをご両親が全面的に支持されたのでしょう。情報は、がんに関連したことは、医療者以上にITや患者会を経由して莫大な量が動いているのですよ。医療界の不公平とは、もっと、どろどろしたもののような感じがしています。

トラさん
いつも、ご訪問くださりありがとうございます。いろいろなことがあっても、最終的に納得できたということは、本当に素晴らしいことです。納得は、他から偶然に与えられることではないと思うのです。自分達が納得できるように心のスイッチを入れることができないと、どんなによい状況になっても、納得はできないものです。コメントありがとうございました。

yoshikaさん
妹さんなりの生き様だったのですね。それを支えられたのですね。
妹さんには当てはまらないと思いますが、上手に使ってみると、こんなに楽になるのならどうしてもっと早く使ってみてくれなかったのかしら、薬で眠りに入るわけでもないしと言われることも、一般論として伝えなくてはならないなあと思います。

ぴょんさん
そうなんです。どうにかしなければいけないのだけど、そこで出てくるのが医療連携なんですよ。でも、それが、本当に難しいんです。
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