エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

自遊人の生き方

2023年02月24日 | ひとりごと
退職して3年目、自遊人の生き方

★ 夢は一瞬で消えた・・・
44年間のサラリーマン人生を終えたのは、2020年12月の事である。
これで「晴れて自遊人になれるぞぉ~」と夢見たのは一瞬だけだった・・。自分が思う自遊人に
なるためには、更なる準備が必要だったのである。それは先ず「お金」の事だった。

退職した後の収入は「年金」だけだ。自遊人と喜び遊びまわるのも自由ではあるが、そこにお金
が必要となる事を安易に飛ばしていた・・・

受給する年金に遊びまわる余裕が無い事は少し考えれば分かる事なのに、退職した嬉しさと自遊
人と言う憧れの人生に浮きだって慎重さに欠けていたと猛省である。遊ぶだけのお金以外にも車
検代、ガソリン代、趣味の装備代、各種保険代、家のメンテナンス代、交際費や医療費・・まで
あっても困らない、無くては困るお金は本当に多いんだと知らされる。今まで妻に任せていた諸
費用の支払いがこんなにあったのか・・と改めて知る無知さが、非常識だった。

即実行の自遊人は一瞬で消えたが、思い直して立ち直るのも早かった。
それは、退職して10日程で見付けたアルバイト。仕事を辞めたから時間だけはたっぷりあるけ
ど「遊びたいなら稼がなければ遊ぶべからず・・」で・・・再び働くことを決意した。
ただ、もうサラリーマンのように月金で土日だけ休みという働き方は御免だったし、上下関係の
ある人間付き合いも避けたかった。遊ぶために働くのに遊べない仕事ならしない方がいいと最初
から決めていた。

そんな都合の良い仕事が、意外とあっさり見付かったのである。



先日の「日高十勝岳」の写真を使用、本文とは関係がありません・・

★ シルバー人材センターへの登録・・・
地元にもシルバー人材センターがある事を始めて知った。それもほんの身近に・・。
でもそれがどんなところで、どんな仕事があって、どれだけ稼げるのか?分からない事だらけだ
ったので、直接センターに出向き担当者からお話を聞くのが一番と出掛ける。

冬は「除雪」、夏は「草刈り」「キャンプ場の管理人」「動物管理 (飼育員) 」などが、自分に出
来そうな作業だった。取り敢えず「センターへの登録」を済ませ、やれそうな業務にも依頼が来
たら声が掛るようにグループ登録をするという制度のようだった。それぞれ時給制で雇用関係は
結ばず作業を請け負う形らしい。声が掛っても都合が悪ければ断る事も出来る。危険作業と高所
作業そして長時間作業も禁止されているので、稼ぎたい分だけ働く事は可能のようだった。

退職してすぐに登録し、最初の仕事が「除雪」だった。
町内の公共施設や個人宅の除雪をするもので基本朝の6時~10時を目途に10㎝以上降雪があ
った時に早朝電話で出動要請がかかる仕組みだ。なので雪が降らないと仕事の声は掛からない。

12月は1回、1月は3回、2月と3月は2回で計8回の要請でシーズンを終えてしまった。こ
の作業で約6万円の収入があったが、少なくとも山に出掛けるガソリン代は稼げたと思っている。
その間に夏の「草刈り」と「キャンプ場の管理人」にも登録したので少しずつ忙しくなり始めた。

「草刈り」も公共施設 (キャンプ場や公園内)と個人宅の依頼で行う作業だが、自前の草刈機を使
用すれば単価が大きく違うので早々に草苅機も購入。キャンプ場はGW~10月末までの営業で
決まった人数のグループでシフト制となっていた。インターネットでの予約受付、問合せの電話
対応、キャンプの受付・案内、準備作業などがあり、週末や連休の初日などは超忙しい作業が待
っていた。実際にお金も扱うので間違うと無賃の残業だったりもする・・・。複数人での作業も
ありそこに人間関係が発生する。上下関係は無いが、先輩後輩の関係は無視出来ない世代である。

原則は、「遊ぶお金だけ稼ぐ」。
だいたい月に数万円も稼げたら御の字で、日数に換算したら月10日前後で充分だった・・。
それ以外は、山の計画を立てたり、孫たちと遊ぶ時間に使う事が希望だったが、思惑通り行かな
いのも入って見て分かった事だった。

夏になり草刈りの要請があった時、たまたまキャンプ場のシフトと重なり断割った事があった。
これが何度もあり、結局「草刈り」の登録を解除する事になる・・。それでも遊ぶための充分な
お金を稼ぐことが出来たし、シフトにもわがままを聞いて貰って出勤する日を指定出来るように
なったのが嬉しかった。


★ 自遊人の生き方・・・
きっと本当の「自遊人」は、基本仕事をせずに年金や貯えだけで暮らし、365日を自由に使え
る立場の人を指すのではないかと思って来た。それはある程度の富裕層と言うべき人なのか、そ
れとも心の自由があればお金が無くとも自遊人と呼ぶのか、自分はどっちなのか・・とその生き
方を考えるようになった。コロナ禍において、若くても働き口が無くなってしまった人も居るし
自営が行き詰って倒産する会社も多くあるのは事実である。安易に「自遊人」を語る事自体が不
謹慎にも成りかねず、贅沢なことばに人を翻弄させてしまっているかも知れない。

退職してから3年目に入り、現在の仕事はシルバー人材センターの登録した作業である。
遊ぶ事ばかりを言っている拙ブログの管理者と非難されるかも知れないが、言葉を変えれば趣味
を楽しむため・・と言えば、ご理解を得られるだろうか?


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