エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

始めての紅葉狩り、大雪高原沼めぐり・・・

2014年09月29日 | 山紀行 (十勝・大雪)
始めての紅葉狩りへ・・・
大雪高原沼めぐり
感動・歓声の連呼もたっぷり癒された一日に満足・・・

■ 山 行 日   2014年9月25日(木)~26日(金)   1泊2日
■ コ ー ス    高原山荘~左回りコース高原沼まで 往復
■ メ ン バ ー    夫婦登山 №22
■ 登 山 形 態     登山道(長靴)
■ 地 形 図   1/25000地形図  「白雲岳」
■ コースタイム   登り 2時間    下り 2時間

層雲峡駐車場に前泊して、始めて大雪高原沼めぐりで待望の紅葉狩りに行って来た。
快晴、無風の絶好の紅葉日和に恵まれ、レイクサイトからのシャトルバスも高原沼
めぐりも一番に出発したエバ夫婦です。
帰路、層雲峡の銀河トンネルで事故に遭遇し、なんと通行止め・・・軽自動車単独の
事故で炎上と知り機転を利かし糠平~士幌~狩勝峠~トマム経由でぐるりと周って帰宅。

25日の前日は、富良野・富田ファームで花の観賞散策して層雲峡へ

富田ファームの花めぐりは前ページへ


★ 観光の続き・・・
富良野から一路層雲峡へと走り、まだ明るい16時過ぎでした。
このまま駐車場に入ってはもったいない・・と、少し先の「大函」と「銀河の滝」
「流星の滝」まで観光の続きをする事にしました。
大函には何度が訪れていますが、一番印象強いのは2009年9月28日の「
屏風岳1792m」です。
ニセイチャロマップ第一川南面直登沢から登り、視界の無いガスの頂上から南東面沢
を降りました。
下山後、チーヤンの携帯に着信があり「母、危篤・・・」の知らせでした。
泊まる予定を切り上げ早々に帰宅、しかし10月2日、静かに息を引き取りました。
それだけに思い出深い「大函」と屏風岳だったのです。(ちょっと暗い話でした・・)

「銀河の滝」にもそれなりに思い出がありますが、観光気分で終わりましょう。

今夜の宿「層雲峡駐車場」に来ると周りはすっかり暗くなり、早々に「黒岳の湯」へ直進しました。
ゆったり温泉に浸かった後は、お決まりの生ビール。一階のビアレストランで軽く喉を潤し、コンビニで
二次会の用意、ホテルハイエースの夜は20時過ぎに就寝でした・・・が、外は雨になっていました。



25日、層雲峡到着が少し早かったので「大函」まで足を延ばしましたが、紅葉は今一つでした。


その帰り道、「銀河の滝」にも寄って見ました・・・


「写真を撮るならここだよ」と、駐車場係のおじさんにビューポイントを教えて頂きました。


銀河の滝の隣りには「流星の滝」

【9月26日(金)】   快晴
★ レイクサイト一番乗り~・・・
夜中に目を覚まし、駐車場のトイレで用を足す。
夜空には星が見え今日の紅葉狩りが楽しみになって来た。
車に戻り二度寝するも寝付けず結局4時には起床して、4時30分には駐車場を出発。
シャトルバスの発着する「大雪レイクサイトシャトルバス乗場・臨時駐車場」まで行く事にした。
夜明け前の広い駐車場にはまだ誰も来ていなかったが、すぐ後で1台の車が来て近くに駐車した。
降りて少し話をすると「銀泉台」に行くシャトルバスはここで良いのだろうか?と聞かれ、車両規制は
23日で終了しているはずなので車で入れると思いますよ。と答えるとお礼を言って去って行った。
再び私たちの1台だけとなり、朝食を取りながら明るくなるのを待った。

シャトルバスの第一便は6:30発
5時を過ぎて日が昇り明るくなると同時に次から次と車がやって来る。
平日なのにこの集まりは凄いなぁ~と人気の高さを改めて認識する場面だった。
到着する車は、皆私たちとは別の場所に駐車するのを少し変だな?と思い、車から降りて自分たちの
場所を確認した。すると大型バス専用の駐車場に停めてあり納得・・・すぐに移動する。(苦笑)

時間が経つにつれ係員をはじめ、シャトルバスも3台、4台到着する。
紅葉目当ての登山者、観光客の車もあっという間に30台以上となり舗装された駐車場が満車に近く
なって来た。しかし、ここの駐車場はレイクサイトにも駐車出来その数は700台分と言う広さだ。

当然ながらバスの乗り込みも私たちが1番に乗車。
1台目のバスが乗り切れず、すぐに2台目が用意された。そして5分早い6:25に出発した。

大雪高原温泉着 6:45
受付をした後すぐにヒグマ情報センターで沼めぐりのレクチャーを10分ほど聞く。
高原沼めぐりは、このレクチャーを受けなければ入る事が出来ないので、どんなに早くても
出発は7:00前後となる。
そして、7:05 ここも一番早い出発組となった私たちです。



大雪高原山荘の向かい側に建つ「ヒグマ情報センター」中でレクチャーを受けて出発する。


期間限定の温泉宿、貸し長靴はここで借りる。一足600円だそうです。玄関横に足湯がありました。

★ 最初から興奮の景色に歓声の連呼・・・
レクチャーを終えて、情報センターの指定された扉を開けるとそこが高原沼めぐりの入口だった。
先頭集団は約30名ほどだろうか?その中でも先を歩くエバ夫婦だが、周回路は整備され
アップダウンはあるが最初は歩き易かった。すぐに紅葉の林の中に飛び込む感じで早朝の日差しと
澄みきった空気と青空がなんとも気持ち良くついつい足取りも軽くなっていた。
私たちより先を歩く長靴を履いていた年配の女性はやけに足が速く、まるでこの先に目標があって
「早く会いたい」とでも言わんばかりに見えた。時々足を止めてガラケイで写メを撮っていた。
抜きつ抜かれつを繰り返しながら途中で会話をする機会があり話を聞くと、ここには15年来毎年の
ように訪れ、一番好きな「高原沼」の紅葉を見るのが楽しみだと・・急いでいたらしい。

先頭集団も次第にばらけて最初の「土俵沼」からは目を瞠るほどの紅葉に皆足が止まる。
「わぁ~凄い!」「すばらしいぃ~」「きれいぇ~」と歓声の連呼が飛び交う。
まだ人が少ないので一番いい場所で写真を撮る事も自由だったし、何より静かな空間で景色を
見ることが嬉しかった。

土俵沼を過ぎると「バショウ沼」「滝見沼」「緑沼」と次々に特徴を持った沼が現れる。
紅葉もそれぞれ違った景色で迎えてくれて心癒されるも興奮冷めやらぬ・・・である。

足元は、やはり長靴で正解だった。
所々ぬかるみがあり靴はぐしょぐしょになる。



カエデの黄色いトンネルの中を歩く山道も気持ち良かったなぁ~


この煙は火事ではない。温泉が湧き出る水蒸気の煙でした。紅葉とのコントラスが不思議でした。


この下には沢が流れていて、ヤンベタップ川の支沢を何度か山道を横切ります。




一番最初に出合った「土俵沼」・・・沼の形が土俵に似ている事が由来している様です。


「滝見沼」・・・その名の通り滝が見える沼らしいが音しか聞こえませんでした。


滝見沼2


「緑沼」・・・春から夏には沼の草が緑色に染める事から付いた名らしい。




「湯ノ沼」・・一箇所だけ温泉が噴き出る場所がある


「鴨の沼」


「えぞ沼」


「式部沼」手前から高根が原を一望した場面


「式部沼」・・・前方に見えている山は、右に緑岳、中央に初冠雪した白雲岳、左に高根が原

式部沼 2 ・・・ちょいズーム




大学沼から見上げる高根が原の全貌


「大学沼」と見上げる高根が原の絶壁


高原沼の手前から緑岳を背に・・・


高原沼から空沼に向かう登山道より高原沼を見下ろす


高原沼から空沼へ向かう登山道、後方の山は緑岳


高原沼の北側から見上げた高根が原

★ 自然美に感動、来年は家族で・・・
大雪高原山荘を起点に高原沼めぐり1周の距離は約7キロ、高原沼まで約3.5キロだ。
今回は、レクチャーの説明員の話からも左回りコースから歩き高原沼を終点に往復を勧められ歩いた。
周辺の熊情報も無く周回は可能も、道悪である事や急登下降、景色の悪さを聞くと周る人は少ない。

スタートの標高は約1200m、高原沼付近で約1400mでわずか200mの高度差。
高原沼まで写真を撮りながらも約2時間、往復で4時間と手頃な散策路と言える。
自然美に感動し、歓声を連呼する最高の紅葉地を知ってしまったら、来年は孫たちを含めた家族で
再来したい切望するエバだ。

往路と復路、同じ道を通っているのにまるで景色が違う。
朝の日差しから陽が高くなる昼の太陽、紅葉の光加減が微妙に変わると池に映え写る色合いも
違っていた。
早起きは三文の徳、時間にも気持ちにも余裕を持っての散策は本当に癒された紅葉狩りだった。

二人とも大満足の高原温泉着で「紅葉狩り」を終える。
11:00発のシャトルバスに5分遅れて乗れず、高原山荘前の足湯に浸かりながら最後の
景色を堪能する。そして、11:30発の乗車し11:50にレイクサイトに到着する。

(シャトルバス片道500円、レイクサイト駐車協力金200円でした。)


★ 銀河トンネルで事故・・・
帰路は、再び層雲峡経由で帰る予定。
少しお腹が空いたので途中の「除雪センター」駐車場でお昼を取る事にして立寄る。
メニューは、カップめん。丁度、昼時の事だった・・・。

私たちが駐車した両サイドを何台かの車が入れ違いながら駐車しては去って行く。
そして、カップめんを食べている最中、近くの車から降りて来た男性が、何やら興奮気味に
話し掛けて来た。
「トンネルの中で車が燃えている・・・」
「携帯を持っていないので警察に連絡が出来ない・・」
「トンネルは大函の銀河トンネルの中・・・」などなど

突然の話は最初意味不明だったが、少しずつ内容が理解出来るとそれは大変だ!と認識する。
しかし、現場を通る車はこの男性の車だけではなくすでに他の車から通報はされていると思った。
ただ、炎上している事やもし車の中に人が取り残されての事故ならトンネルは通行止めになって
いるハズ。とにかく昼食はそこそこに銀河トンネルに向かってみた。

この時、除雪センターから開発局の作業車が2台ほぼ同時に出発する。

予想通りトンネル手前まで来て渋滞していた。
私たちは、この渋滞の原因や状況を知っていたが他の車はなんで渋滞しているのか理解していない
と思う。5分、10分と停まっている間に列は長くなり車から降りて状況を知ろうとする運転手も
居た。そして、20分経って判断する。

Uターンして糠平湖、士幌、狩勝峠、トマム経由で帰ろうと・・・。

17:10無事、帰宅。

翌日の新聞で事故に遭われた方は死亡されたと知り、ご冥福を祈る。

そんな出来事のあった、始めての「紅葉狩り」だった。