北戸蔦別岳~ピパイロ岳まで往復
<2日目>
【6月24日(月)】 くもりのち晴れ時々小雨
★ 体調不良・・・
風は治まる事無く朝まで吹いていた。
3時の目覚ましで起きるも眠れぬ夜に寝起きは悪い。3:30ようやく行動開始。
いつものようにモーニングコーヒーを落とすことから始めるのがエバ夫婦の習慣。
香り漂うコーヒーは寝ぼけた体をすっきりと起こしてくれる。ちょっとだけまったりとしたこの時間は
テント泊に限らず車中泊でも必要としている。
外に出ると風はまだ強く寒い。体感では0度に近い一ケタの気温だと思う。
谷間からガスが立ち込め一瞬に景色を奪ったかと思うと一気に吹き飛ばす風が吹いて青空も顔を出す。
今日の予報はくもり時々雨・・も、兆しとしては明るいと読んでいる。
5時出発に合わせて食の細い二人だが朝食の準備をする。
しかし、チーヤンの様子がおかしい・・・。4時過ぎまで起きられずトイレに行ってから更に寝込んでしま
った。酷い頭痛らしく朝食も食べられなかった。医薬品の中には頭痛薬は無く安静にして様子を見る事
しか出来なかった。
5時出発は止めて、取り敢えず6時まで安静にしてもらう事にした。
体調が戻らなければ「停滞」の一日とするかエバ単独で1967峰まで行く事も考えていた。
チーヤンが休んでいる間私は外で花の写真や景色を撮って時間を潰していた。
隣人は5時に幌尻へ
群馬パーティーも5時30分には幌尻へ向けて出発して行った。
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6/24 朝4時過ぎのテン場と背景は幌尻岳(右)と戸蔦別岳(左)
★ 決行へ・・・
テン場 6:10 出発
再びぐっすりと休めたのか体調は少し良くなったと言う。
決めるのはチーヤン自身だが、歩けるなら取りあえず出発しダメそうならすぐに引き返す提案をすると
了解してくれて準備を始めた。冴えない顔も頭痛は少し治まったと言うから安堵する。
チーヤンは空身で私が必要な装備を持って、予定より1時間遅れで出発出来た。
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朝陽を浴びて気持ち良く深呼吸しているようなイワウメたちが可愛い・・
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イワヒゲの葉に混じるコメバツガザクラ、群生としては多くは無かったがしっかりと存在感は示していた。
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標高点1901の下りには雪渓が現れた、ピッケルもアイゼンも持たずに・・・
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ケエゾキスミレ・・・ミヤマキスミレとの判別が難しくて困る
1856峰 7:17~25 休憩
最初からしっかりした踏み跡で歩き易かった。
キバナシャクナゲが斜面全体に咲き乱れ道沿いにはイワウメの群生が目立っていた。
ハイ松や灌木帯笹原以外の斜面や稜線コルの東斜面には特に群落帯が多くチーヤンの頭痛薬にも
なってくれたのか歩くほど気分は戻りつつあって安心した。
1856峰の頂上には大きなテン場がある。風を遮る岩場などは無いのが残念だが景色は最高の場所
だった。最初の休憩を取って次は1967峰を目指すが、暗い雲が少しずつ低くなり始め時折小雨が
パラツイテ来た。先が長いので早々にカッパを着る。
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沿道の花畑ではつい足が止まってしまう・・・
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1856峰の次にあるピーク1920峰(地図上の標記は無い)快晴となりまた一休み・・
★ アップダウンに耐えて・・・
北戸蔦別からピパイロまでの距離もさることながら標高差100mを超えるアップダウンもきつかった。
しかし、咲き誇る花々との出逢いや景色を堪能しながらの登行はキツイ思いも消してくれる力があり
実際には耐えた・・というより楽しんだが正解と言える山行だった印象がする。
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ハクサンイチゲ・・・1856を過ぎてから目立ち始める
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色が飛んでしまったが、葉の形状からアポイキンバイに似ている?
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この辺でしか見られないと言う珍しいミヤマシオガマ
★ ロッククライミング?・・・
1856~1967峰の稜線もアップダウンのある岩場が多い。
その中でも標高点1904手前の約1920ピークへの登りを目視すると、痩せた岩峰が突き上げていて
どういうルートか不安になった。近くまで来ても不安は変わらずまたも「じぇじぇじぇ」だった。
・・・取付きはやっぱり岩場上でロッククライミングの要素たっぷりでワイルドだ。
大きく四角い岩を数段重ねたような垂直に近い岩場を登るがスタンスもホールドもしっかりしていて
恐怖心はそれほどでもなかった。登り終えて「アぁ~良かった・・・」とホッと胸を撫で下ろす。
1967峰 8:50~9:10 休憩
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念願の1967峰に初登頂・・・・
★ 山オヤジのお食事?・・・
1967峰から1911肩へのルートで一時迷った。
頂上から見下ろす限りルートは確認出来ず、北西に伸びる尾根上に踏み跡があった。
進路とは離れる形だが取りあえず偵察で辿るとすぐにハイ松帯となり踏み跡は消えていた。
間違いに気付き頂上へ戻る。その時、進む稜線の北斜面に黒く動くものを発見した。
この山の主、山オヤジだ。1793コルより更に100m程下の斜面で草を頬張っていた。
こちらにも気が付いたのかじっとこっちを見ているようだった。こちらも動かずにじっとオヤジを注視する。
オヤジはすぐに藪の中に消えて見えなくなった・・。食事中、勝手にお邪魔して申し訳ありません。
ご迷惑はお掛けしませんのでここの通行をお許し下さいと・・・山行は継続させてもらった。
本ルートは、頂上から登って来た方向に少し戻ると踏み跡とテープ標識が確認出来た。
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1967峰を下り1793コル地点、1911肩の登りへ続く
★ 最後の登り・・・
1911肩 10:05~15 休憩
1967峰から一旦170mも高度を下げ、オヤジの動向に注意しながら再び120mの長い登りを
強いられる。その目的地はピパイロ岳の肩と言われる主稜線の分岐でもある1911ピークだ。
ここにさえ辿り着けばピパイロ岳はもう近い。最後の登りはのんびりと・・と思えば辛くは無かった。
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エゾオヤマノエンドウと言うらしい初対面の花である
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ミヤマアズマギク・・雨でレンズがくもりピンボケです
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ここの稜線上では一株しか確認出来なかったシナノキンバイソウ・・まだ時期が早いのかも知れない
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念願のツクモグサとの出会い・・・
★ 楽しい日高を実感・・・
ピパイロ岳 10:38~11:05下山 北戸蔦別岳から4H28
1911肩からピパイロ岳までは小さなアップダウンはあれどほぼ平坦な稜線歩きで快適だった。
どんどん近づくピパイロ岳の頂上標識が今日の長い時間も忘れさせてくれる。
約4時間30分も思えばあっという間に感じる。
もしかしたら今日は「停滞」だったかも知れない。
そう思えばここに辿り着いた事自体「奇跡」と喜ぶべきだろう。
「体調」の悪さもチーヤンの頑張りで辿り着いた北戸蔦別岳テン場で嬉しい祝杯の一杯、二杯が
生んだ現象だったかも知れない。すっかり元気になった今夜もまたあの美味しいビールで祝杯しよう。
凝縮した思いがピパイロ岳頂上で蘇る気がする。
天気に恵まれ、旬の花たちにも出逢え、ケガも無く目的の山に登頂出来る・・・こんな幸福感はそう
毎回は無いだろう。
貸切のピパイロ岳もいつかは去らねばならない。
まだ蕾のイワブクロが山頂岩場の陰に一株あった。この花の開花もエバ3度目のピパイロ岳も
もう見る事は無いかも知れないが、今回は本当に楽しい日高の稜線歩きを実感した山行だ。
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最終目的地のピパイロ岳までついに登頂・・・チーヤン頑張りました!
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気分も爽快!なんとか天気もここまで持ってくれて景色も堪能出来た。
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ピパイロ岳頂上から伏美岳を背に・・・
★ BCへの下山・・・
丁度下山しようと思う頃、日高の上空は急変し始めた。
黒く厚い雲が少しずつ下がって来てまずは幌尻岳頂上部を覆ってしまった。次いで1967峰にも
雲が掛かり雨がポツンポツンと降り始める。雲は目まぐるしく動き、視界のすべてをガスが覆って
何も見えない状態も幾度かあった。
もう満足
帰りは何も見えなくてもいい、無事BCに戻る事だけを楽しみに・・・
ガスの中、BC到着 14:50 ピパイロ岳~3時間45分
★ 隣人とあいさつ・・・
昨日に続き今日も9時間の山行を楽しんだ。
ようやく辿り着いた感も気分は爽快だ。隣人のテントに向かって「ただいま~」と声を掛けると
「お帰り、お疲れ様~」と帰ってきて顔も出してくれた。
単独で北戸蔦別岳一番乗りのおじさんは、3年前定年を迎え神戸から帯広に移住、天気次第の
山三昧を楽しんでいると言う。今回はここをベースに幌尻岳往復が目的だったようで8時間掛けて
今日の山行を終えたと言う。
私にとっては理想的で夢のような山三昧生活で羨ましいお話だったが、移住してまで北海道の山に
と言ってくれるのは嬉しい限りだった。
BCに戻ってからは一層ガスと風が強くなり外で祝杯の状況では無かった。
隣人とは挨拶のみで再び各テントに潜り込み2日目の祝杯と相成った・・・。
まだ明るい18:30過ぎには二人とも爆睡タイムに陥っていた・・・・・
<3日目・下山日>
【6月25日(火)】 快晴
★ まっすぐ・・・
早く寝た分早く起きるかと思えばぐっすりと3時半まで起きなかった。
昨日強くなっていた風は知らぬ間に収まっていて静かな夜に熟睡していた。
朝はまだガスの中も一気に明るくなる兆しは外に出て見るとすぐに感じられた。
今日も晴れそうだ・・・。
でも七つ沼カールまで散歩してゆっくりと下山するか・・・なんて、余裕は無かった。
少しでも早く降りて、温泉に入って帰宅すればもう現実の問題としてやる事が一杯だったのだ。
そんなことを山の上で考えなくても・・と思うが、目的を達成しただけでも目一杯だったかも知れない。
まだまだの「あまちゃん」だぁ~
下山開始 6:05
隣人も今日の下山の様だが慌てる事のない一人旅・・・テントが乾いたら降りるよと穏やかな方だった。
「お先に失礼します」とあいさつを終えてまっすぐ下山する事にした。
荷物は嘘のように軽く、9リットル持ち上げた水の内2リットルを捨てた。
BCに咲くイワウメの群落にも別れを告げて軽快な下山を開始する。
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下山の日に撮った登頂写真・・・チーヤンの体調も戻り下山するだけである
★ 群馬パーティー・・・
ヌカビラ岳 6:40~7:15 山談・・
登りも良かったが朝日を浴びた下りのヌカビラもまた絶景で足が止まる。
このピークでの撮影も撮っていなかったので幌尻を背に撮る事にした。
今日の下りは急ぐ旅では無いので最後の絶景をおかずに休憩していると、群馬パーティーの3人が
追い着いて来た。改めて挨拶をしながらも目線はいつも幌尻岳を眺めていたのは、群馬パーティー
だけでは無く私たちも同じだ。
3人パーティーの内2人は北海道初の登山だったようでその一人は70歳を超えていると言う。
初日そのメンバーがバテテしまい北戸蔦別岳直下のコルをテン場にしたらしいが、運良くそれが
私たちのテン場確保に繋がった事は言うまでもない。
そんな話を交えてついつい30分も話し込んでしまったヌカビラ岳山頂である。
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ヌカビラ岳でも二人の登頂写真を撮り忘れていた、ここでは群馬パーティーと30分も話をしていた。
★ 減水・・・
トッタの泉(1350m前後) 8:00~10 休憩
二ノ沢出合(1100m付近) 8:35~55 休憩
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ヒダカハナシノブ
※ <1日目に戻る>
※ まだアップ途中ですが、編集中も公開しています・・。(6/28現在)
<2日目>
【6月24日(月)】 くもりのち晴れ時々小雨
★ 体調不良・・・
風は治まる事無く朝まで吹いていた。
3時の目覚ましで起きるも眠れぬ夜に寝起きは悪い。3:30ようやく行動開始。
いつものようにモーニングコーヒーを落とすことから始めるのがエバ夫婦の習慣。
香り漂うコーヒーは寝ぼけた体をすっきりと起こしてくれる。ちょっとだけまったりとしたこの時間は
テント泊に限らず車中泊でも必要としている。
外に出ると風はまだ強く寒い。体感では0度に近い一ケタの気温だと思う。
谷間からガスが立ち込め一瞬に景色を奪ったかと思うと一気に吹き飛ばす風が吹いて青空も顔を出す。
今日の予報はくもり時々雨・・も、兆しとしては明るいと読んでいる。
5時出発に合わせて食の細い二人だが朝食の準備をする。
しかし、チーヤンの様子がおかしい・・・。4時過ぎまで起きられずトイレに行ってから更に寝込んでしま
った。酷い頭痛らしく朝食も食べられなかった。医薬品の中には頭痛薬は無く安静にして様子を見る事
しか出来なかった。
5時出発は止めて、取り敢えず6時まで安静にしてもらう事にした。
体調が戻らなければ「停滞」の一日とするかエバ単独で1967峰まで行く事も考えていた。
チーヤンが休んでいる間私は外で花の写真や景色を撮って時間を潰していた。
隣人は5時に幌尻へ
群馬パーティーも5時30分には幌尻へ向けて出発して行った。
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6/24 朝4時過ぎのテン場と背景は幌尻岳(右)と戸蔦別岳(左)
★ 決行へ・・・
テン場 6:10 出発
再びぐっすりと休めたのか体調は少し良くなったと言う。
決めるのはチーヤン自身だが、歩けるなら取りあえず出発しダメそうならすぐに引き返す提案をすると
了解してくれて準備を始めた。冴えない顔も頭痛は少し治まったと言うから安堵する。
チーヤンは空身で私が必要な装備を持って、予定より1時間遅れで出発出来た。
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朝陽を浴びて気持ち良く深呼吸しているようなイワウメたちが可愛い・・
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イワヒゲの葉に混じるコメバツガザクラ、群生としては多くは無かったがしっかりと存在感は示していた。
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標高点1901の下りには雪渓が現れた、ピッケルもアイゼンも持たずに・・・
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ケエゾキスミレ・・・ミヤマキスミレとの判別が難しくて困る
1856峰 7:17~25 休憩
最初からしっかりした踏み跡で歩き易かった。
キバナシャクナゲが斜面全体に咲き乱れ道沿いにはイワウメの群生が目立っていた。
ハイ松や灌木帯笹原以外の斜面や稜線コルの東斜面には特に群落帯が多くチーヤンの頭痛薬にも
なってくれたのか歩くほど気分は戻りつつあって安心した。
1856峰の頂上には大きなテン場がある。風を遮る岩場などは無いのが残念だが景色は最高の場所
だった。最初の休憩を取って次は1967峰を目指すが、暗い雲が少しずつ低くなり始め時折小雨が
パラツイテ来た。先が長いので早々にカッパを着る。
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沿道の花畑ではつい足が止まってしまう・・・
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1856峰の次にあるピーク1920峰(地図上の標記は無い)快晴となりまた一休み・・
★ アップダウンに耐えて・・・
北戸蔦別からピパイロまでの距離もさることながら標高差100mを超えるアップダウンもきつかった。
しかし、咲き誇る花々との出逢いや景色を堪能しながらの登行はキツイ思いも消してくれる力があり
実際には耐えた・・というより楽しんだが正解と言える山行だった印象がする。
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ハクサンイチゲ・・・1856を過ぎてから目立ち始める
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色が飛んでしまったが、葉の形状からアポイキンバイに似ている?
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この辺でしか見られないと言う珍しいミヤマシオガマ
★ ロッククライミング?・・・
1856~1967峰の稜線もアップダウンのある岩場が多い。
その中でも標高点1904手前の約1920ピークへの登りを目視すると、痩せた岩峰が突き上げていて
どういうルートか不安になった。近くまで来ても不安は変わらずまたも「じぇじぇじぇ」だった。
・・・取付きはやっぱり岩場上でロッククライミングの要素たっぷりでワイルドだ。
大きく四角い岩を数段重ねたような垂直に近い岩場を登るがスタンスもホールドもしっかりしていて
恐怖心はそれほどでもなかった。登り終えて「アぁ~良かった・・・」とホッと胸を撫で下ろす。
1967峰 8:50~9:10 休憩
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念願の1967峰に初登頂・・・・
★ 山オヤジのお食事?・・・
1967峰から1911肩へのルートで一時迷った。
頂上から見下ろす限りルートは確認出来ず、北西に伸びる尾根上に踏み跡があった。
進路とは離れる形だが取りあえず偵察で辿るとすぐにハイ松帯となり踏み跡は消えていた。
間違いに気付き頂上へ戻る。その時、進む稜線の北斜面に黒く動くものを発見した。
この山の主、山オヤジだ。1793コルより更に100m程下の斜面で草を頬張っていた。
こちらにも気が付いたのかじっとこっちを見ているようだった。こちらも動かずにじっとオヤジを注視する。
オヤジはすぐに藪の中に消えて見えなくなった・・。食事中、勝手にお邪魔して申し訳ありません。
ご迷惑はお掛けしませんのでここの通行をお許し下さいと・・・山行は継続させてもらった。
本ルートは、頂上から登って来た方向に少し戻ると踏み跡とテープ標識が確認出来た。
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1967峰を下り1793コル地点、1911肩の登りへ続く
★ 最後の登り・・・
1911肩 10:05~15 休憩
1967峰から一旦170mも高度を下げ、オヤジの動向に注意しながら再び120mの長い登りを
強いられる。その目的地はピパイロ岳の肩と言われる主稜線の分岐でもある1911ピークだ。
ここにさえ辿り着けばピパイロ岳はもう近い。最後の登りはのんびりと・・と思えば辛くは無かった。
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エゾオヤマノエンドウと言うらしい初対面の花である
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ミヤマアズマギク・・雨でレンズがくもりピンボケです
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ここの稜線上では一株しか確認出来なかったシナノキンバイソウ・・まだ時期が早いのかも知れない
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念願のツクモグサとの出会い・・・
★ 楽しい日高を実感・・・
ピパイロ岳 10:38~11:05下山 北戸蔦別岳から4H28
1911肩からピパイロ岳までは小さなアップダウンはあれどほぼ平坦な稜線歩きで快適だった。
どんどん近づくピパイロ岳の頂上標識が今日の長い時間も忘れさせてくれる。
約4時間30分も思えばあっという間に感じる。
もしかしたら今日は「停滞」だったかも知れない。
そう思えばここに辿り着いた事自体「奇跡」と喜ぶべきだろう。
「体調」の悪さもチーヤンの頑張りで辿り着いた北戸蔦別岳テン場で嬉しい祝杯の一杯、二杯が
生んだ現象だったかも知れない。すっかり元気になった今夜もまたあの美味しいビールで祝杯しよう。
凝縮した思いがピパイロ岳頂上で蘇る気がする。
天気に恵まれ、旬の花たちにも出逢え、ケガも無く目的の山に登頂出来る・・・こんな幸福感はそう
毎回は無いだろう。
貸切のピパイロ岳もいつかは去らねばならない。
まだ蕾のイワブクロが山頂岩場の陰に一株あった。この花の開花もエバ3度目のピパイロ岳も
もう見る事は無いかも知れないが、今回は本当に楽しい日高の稜線歩きを実感した山行だ。
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最終目的地のピパイロ岳までついに登頂・・・チーヤン頑張りました!
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気分も爽快!なんとか天気もここまで持ってくれて景色も堪能出来た。
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ピパイロ岳頂上から伏美岳を背に・・・
★ BCへの下山・・・
丁度下山しようと思う頃、日高の上空は急変し始めた。
黒く厚い雲が少しずつ下がって来てまずは幌尻岳頂上部を覆ってしまった。次いで1967峰にも
雲が掛かり雨がポツンポツンと降り始める。雲は目まぐるしく動き、視界のすべてをガスが覆って
何も見えない状態も幾度かあった。
もう満足
帰りは何も見えなくてもいい、無事BCに戻る事だけを楽しみに・・・
ガスの中、BC到着 14:50 ピパイロ岳~3時間45分
★ 隣人とあいさつ・・・
昨日に続き今日も9時間の山行を楽しんだ。
ようやく辿り着いた感も気分は爽快だ。隣人のテントに向かって「ただいま~」と声を掛けると
「お帰り、お疲れ様~」と帰ってきて顔も出してくれた。
単独で北戸蔦別岳一番乗りのおじさんは、3年前定年を迎え神戸から帯広に移住、天気次第の
山三昧を楽しんでいると言う。今回はここをベースに幌尻岳往復が目的だったようで8時間掛けて
今日の山行を終えたと言う。
私にとっては理想的で夢のような山三昧生活で羨ましいお話だったが、移住してまで北海道の山に
と言ってくれるのは嬉しい限りだった。
BCに戻ってからは一層ガスと風が強くなり外で祝杯の状況では無かった。
隣人とは挨拶のみで再び各テントに潜り込み2日目の祝杯と相成った・・・。
まだ明るい18:30過ぎには二人とも爆睡タイムに陥っていた・・・・・
<3日目・下山日>
【6月25日(火)】 快晴
★ まっすぐ・・・
早く寝た分早く起きるかと思えばぐっすりと3時半まで起きなかった。
昨日強くなっていた風は知らぬ間に収まっていて静かな夜に熟睡していた。
朝はまだガスの中も一気に明るくなる兆しは外に出て見るとすぐに感じられた。
今日も晴れそうだ・・・。
でも七つ沼カールまで散歩してゆっくりと下山するか・・・なんて、余裕は無かった。
少しでも早く降りて、温泉に入って帰宅すればもう現実の問題としてやる事が一杯だったのだ。
そんなことを山の上で考えなくても・・と思うが、目的を達成しただけでも目一杯だったかも知れない。
まだまだの「あまちゃん」だぁ~
下山開始 6:05
隣人も今日の下山の様だが慌てる事のない一人旅・・・テントが乾いたら降りるよと穏やかな方だった。
「お先に失礼します」とあいさつを終えてまっすぐ下山する事にした。
荷物は嘘のように軽く、9リットル持ち上げた水の内2リットルを捨てた。
BCに咲くイワウメの群落にも別れを告げて軽快な下山を開始する。
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下山の日に撮った登頂写真・・・チーヤンの体調も戻り下山するだけである
★ 群馬パーティー・・・
ヌカビラ岳 6:40~7:15 山談・・
登りも良かったが朝日を浴びた下りのヌカビラもまた絶景で足が止まる。
このピークでの撮影も撮っていなかったので幌尻を背に撮る事にした。
今日の下りは急ぐ旅では無いので最後の絶景をおかずに休憩していると、群馬パーティーの3人が
追い着いて来た。改めて挨拶をしながらも目線はいつも幌尻岳を眺めていたのは、群馬パーティー
だけでは無く私たちも同じだ。
3人パーティーの内2人は北海道初の登山だったようでその一人は70歳を超えていると言う。
初日そのメンバーがバテテしまい北戸蔦別岳直下のコルをテン場にしたらしいが、運良くそれが
私たちのテン場確保に繋がった事は言うまでもない。
そんな話を交えてついつい30分も話し込んでしまったヌカビラ岳山頂である。
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ヌカビラ岳でも二人の登頂写真を撮り忘れていた、ここでは群馬パーティーと30分も話をしていた。
★ 減水・・・
トッタの泉(1350m前後) 8:00~10 休憩
二ノ沢出合(1100m付近) 8:35~55 休憩
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ヒダカハナシノブ
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※ まだアップ途中ですが、編集中も公開しています・・。(6/28現在)