エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

愛おしき夕張岳ヒュッテへ・・・

2021年08月30日 | ボランティア
拙ブログ、以前はあったカテゴリー「ユウパリコザクラの会」
愛おしき夕張岳ヒュッテへ



【8/29(日)】
自然保護団体「ユウパリコザクラの会」が運営する夕張岳の自然保護ボランティア活動。久々
に参加して来た。ここ10年は、活動への参加に空白期間があったり年に一度か二度顔を出す
もそれっきりとなっていた。なのに退会することなく会員は続けていた。その理由の一つに少
しは手掛けた新ヒュッテの存在が愛おしかったのか、最近またお邪魔すると言う安易なものだ。
今年も初の参加だから、もう会員なんて言える立場ではない。役員は世代交代し、会長以外の
ほとんどは変わっている。新しい会員も増え活動自体は以前と変わらない程活発に行っている
と聞くが、人員不足と高齢化の悩みは変わらないようだ。

幸いにして交代した役員の方々を含め多くの会員は、私の良く知る方も多くご無沙汰の参加で
も優しく受け入れてくれるのが嬉しい。

会の成り立ちから新ヒュッテの建設、運営、自然保護やコースパトロールなどこれまでの流れ
は会のホームページにも掲載されているが、継続しているボランティア活動には敬意と感謝で
しかない。

拙ブログでも以前は「ユウパリコザクラの会」というカテゴリーを設けて、活動の一端を紹介
していたが、訳あって今は公開から非公開となりブログの奥で眠っているままだ・・・。

私が夕張岳に始めて登ったのは、1996年7月。もう25年前かぁ~と長い歳月を振り返る。
ユウパリコザクラの会は、すでに結成(1989.4)していたが、たまたま身近な知り合いが会員に
いてユウパリコザクラの会を知ったのはこの頃だった。正式に入会した年月は記録も記憶も定
かでは無いが、2002年頃から僅かな記録があるのでこの頃に入会したものと思われる。


★ 記録と記憶・・・
前日の28日ヒュッテに到着したのは、お昼前だった。
すでに会長をはじめコザクラのメンバーは、作業中だったが金曜日から来ていたらしい。久々
のご挨拶をしながら昼食を済ませた後は、早々にヒュッテ修復の作業が待っていた。新ヒュッ
テの母屋と炊事棟が建ってからもう何年か経っているのに、完全なる完成ではなく細々した作
業は尽きないようだ。想像もしていなかった作業にひと汗掻いた。

私が旧ヒュッテを含めて深く関わっていたのは、2008年から2012年までの5年間だっ
たと記録で振り返る。そして2013年から2017年までの5年間はまったく活動に参加し
ておらず、14年と16年に夫婦で夕張岳に登っただけだった。久々に顔を出し活動に参加し
たのは2018年6月の第一回自然保護パトロールのみで、翌年も同パトロールには参加した
が、この一回限り、次第に幽霊会員的存在になって来ていた。ただ、昨年は逆に新役員となっ
ていた山友のコージさんより「登山道の倒木処理の依頼」があり、4回に渡りヒュッテに訪れ
る機会に触れた。その間自身の退職が「もう一度ボランティアに・・・」と思いを馳せる事は
無く、「無理せずに出来る時にお手伝いを・・」と気持ちを切り替えた。

今年もあと何回お手伝い出来るか分からないし、来年もまた同じかも知れない。


単純に一活動に参加しただけの一日なのに何故か新夕張岳ヒュッテをキッカケにユウパリコザ
クラの会に関わった昔話を紐解き、実はなんにもしていなかった事が改めて気が付く始末だっ
た。



8/29 木道整理事業を終えて戻って来た時の新夕張岳ヒュッテと右炊事棟

★ 一生治らぬ病気か・・・
病名は「呑んべ病」 元気ならば一生治らない病気かも知れない。
前日の小作業を終えて以降は自由時間となり時を忘れてビールの旨さが際立つ時だ。もちろん
付き合ってくれる同病者も居てエンドレスな飲み会が始まった。明日は早朝から山に登ると言
うのになんという万能一心足らずなのか・・・。

夜中まで呑み語らってしまい、睡眠不足と二日酔いで目を覚ます。
出発時の体調は最悪な上に久しぶりの登山と重荷は最初から迷惑を掛ける始末だった。
「荷物を持ちますよ・・」と優しい言葉を掛けてくれる新会員の言葉につい甘えそうだったが、
遅れつつも最後まで荷揚げは貫いた。

自分の担当は、チェンソーで腐敗した木道材の細断。
前岳湿原にある木道の一部撤去を行い、撤去した木道を細断して来年取り下ろすという計画ら
しい。私のせいで到着は予定より45分も遅れてしまったが、早々それぞれの作業は開始され
私もチェンソーの準備をして細断を開始した。チェンソー班は、私と会長の二人だが泥や土の
付いたままの木道を切るとすぐに歯(ソーチェーン)は切れなくなり目立てをしなければならな
い。それは想定していた事で目立て用の鑢や替え刃 (ソーチェーン)も用意していたので問題な
かったが、予想以上に細断する量があり汗を掻いた。しかし、終わって見れば予定より1時間
以上も早く終わり、その頃には体内のアルコールも抜けて体調は戻っていた。

深夜まで付き合ってくれた一人のメンバーは、登行途中で体調不良のためリタイヤとなりヒュ
ッテで休養する有り様だったが、そもそもは私の病気のせいだから反省するのは私だ。

取り敢えず、参加した13名と無事作業は終了し、早めに戻れて安堵したし、休養していたK
ちゃんも体調が戻ったと聞き安心した。

久しぶりの夕張岳ヒュッテと夕張岳前岳湿原までの登山・・。
自分には良い酒と良い汗を掻いた一日だった。前日採って来た洋ちゃんちの枝豆は、ここでも
好評で、普段食べないというTさんも「これは美味しい」と手が止まらなったほどだった。

時が止まるヒュッテでのひととき、私には今でも愛おしいヒュッテに変わりはなかった。