黒駒 寺社参拝記

畿内を中心とした寺社参拝記です。主に西国三十三所や聖徳太子霊場を巡礼中です。

比叡山 滋賀院門跡 その1

2009-06-13 22:57:36 | 近畿の寺社
梅雨入りしたけど雨は降っていない今日、大津の2ヶ寺・・・いずれも門跡寺院であるお寺へ行きました。
滋賀院門跡と円満院門跡。今回はまず滋賀院門跡について書きたいと思います。

滋賀院門跡は比叡山の麓にあって天台宗総本山延暦寺の本坊です。開祖は徳川家康・秀忠・家光に仕えた
天海大僧正で江戸時代を通じて天台座主の里坊でした。天台座主は維新前までは法親王が務めたので
里坊である滋賀院は門跡寺院です。

京都市内から公共交通機関を使って行くと、京都市営地下鉄から京阪に乗り入れる浜大津直通電車に乗り、
浜大津で坂本行きに乗り換えて終点の坂本で下車すると徒歩で10分ほどのところにあります。
日吉大社の鳥居をくぐると案内板があるのですぐにわかります。

建物群は明治初年に焼失したので現在残る殿舎は焼失以降に比叡山上の建物を移築したものです。
比叡山中学を通り過ぎると立派な石垣の上に門跡寺院の格式をあらわす五筋の壁と勅使門が見えます。


城郭のような石垣ですが「穴太衆(あのうしゅう)積み」と言われる石組みです。
延暦寺の里坊の多くにこの穴太衆積みが残ります。


通用門を通ると庫裡と拝観受付のある玄関へと進みます。拝観は午前9時から。




拝観受付に入るとチャイムが鳴って奥から受け付けの人が出てきはりました。この時期はあまり拝観者が
こないんでしょうかね?土曜日の午前の約1時間半ほどいましたがずっと僕ひとりだったし・・・。

それで拝観料を納めると、受付の人が「それでは少しの間、滋賀院の説明をさせていただきます」と言って、
僕ひとりに10分ほど説明をしてくれはりました。それもすごく丁寧に。これには驚き。複数以上団体客に説明をする
お寺はありますが、予約もなしに普通に訪れたひとり相手にここまで説明してくれるお寺は初めてですね。
それで「写真もご自由に撮影なさってけっこうです」おおっ!サービス?満点やん?

建物は「書院」「宸殿」「内仏殿」「庫裡」などがあります。では拝観順序に沿っていきましょうか。
まずは「書院」 2階建てで6室から構成されています。各部屋には狩野派や長谷川派の障壁画がはめてあり、
滋賀院ゆかりの品が展示してあります。間近で見れて写真撮影もOKですよ。


右:徳川十代将軍家治寄進の鏧子(きんす) どんな音色なんだろ? 


天台座主が乗る長棒駕籠。中には書見台や肘置きなどがあって当時の高級車?


次に「内仏殿」 ご本尊は薬師如来。


内仏殿は階段上にありますが、階段壁に声明ライブのポスター。ん?平成16年?・・・5年前(笑)


両界曼荼羅


今日はここまで。次回は宸殿と宸殿に面した名勝指定庭園をUPします。

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