黒駒 寺社参拝記

畿内を中心とした寺社参拝記です。主に西国三十三所や聖徳太子霊場を巡礼中です。

京都 仁和寺門跡 諸堂塔

2009-08-14 11:00:44 | 京都の寺社・御所・離宮
仁和寺の創建は平安初期に遡りますが、応仁の乱などで諸堂はすべて焼失して現在残る建物は
すべて江戸初期に江戸幕府による援助で建てられたものです。そのほとんどが重要文化財の指定を受けています。

金堂のやや奥にある「経堂」。重文。禅宗様の経堂で一切経が納経されているそうです。


さらにその奥に鎮座する「九所明神」。仁和寺の守護神として賀茂社をはじめ9つの神々を勧請。重文。


朱塗りで袴腰造りの「鐘楼」。重文。窓がない?ですね。


禅宗様式の「観音堂」。ご本尊は千手千眼観音で脇侍に愛染明王と降三世明王。眷属の二十八部衆も
祀られているということですが、閉扉されていて中の様子を覗うことはできません。重文。


近畿36不動霊場の札所である「水掛不動」。不動明王は菅原道真が左遷で大宰府に下向する前に
宇多法皇に挨拶に赴いた際に腰掛けたと言われる「菅公腰掛石」の上に立っておられます。


五重塔遠景。重文。ニ王門と同じく逓減率(上層ほど屋根が小さくなる)が低く、各層の屋根の大きさに
さほどの差がないので大きく見えます。




さて、以上で伽藍内の諸堂塔の紹介を終わりますが、だいたいじっくり拝観するのに小一時間ほどかかるでしょうか。
朝とはいえ盛夏の晴天、汗だくだくになるところでしたが、そうなる前に午前9時に開門の御殿に入り、見事な庭園に
身も?心も癒されることになりますが、それは次回に。

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京都 仁和寺門跡 金堂・御影堂~近世初頭の御所建築~

2009-08-13 18:41:42 | 京都の寺社・御所・離宮
大内山をバックにしてニ王門・中門が一直線上にあり、さらにその奥にあるのが国宝・金堂です。
仁和寺の本堂にあたりご本尊は阿弥陀如来です。この金堂は下の写真を見ていただければ分かると思いますが、
大変優美な建築物です。それもそのはずでこの金堂は江戸初期に建てられた内裏(御所)の紫宸殿を
この地に移築したものです。元は宮殿なんですね。近世初頭の御所建築の遺構として国宝指定されています。


蔀戸(しとみど)はまさに漆黒の漆の格子と金の飾り金具が優雅で印象的です。


屋根は元々、桧皮葺きでしたが金堂となってからは瓦葺きに変わったそうです。垂木が3段組になっています。


屋根の上に亀に乗った仙人像。守り神ですかね。


仁和寺にはもうひとつ、御所建築の遺構として「御影堂」があります。こちらは御所の清涼殿の部材を
使って建てられたお堂だということです。重要文化財。金堂と同じような感じですが、屋根は桧皮葺きで
宝形造りという寺院建築特有の屋根になっています。




御影堂の門も小ぶりな門ですが重要文化財指定を受けています。


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京都 仁和寺門跡 二王門・中門

2009-08-11 22:17:16 | 京都の寺社・御所・離宮
今日は京都・御室(おむろ)の仁和寺門跡に行ってきました。仁和寺は平安前期の
仁和4年(888)に創建の真言宗御室派の総本山で初代の宇多法皇以来、代々の
住持は皇子皇孫が務める門跡寺院です。別称「御室御所」といいます。

仁和寺へは市バスでも行けますが、嵐電(らんでん)でも行けます。1両編成の可愛らしい電車です。


嵐電御室駅。「驛室御」と書かれたレトロな駅舎。


御室仁和寺駅を出ると眼前に大きな門。仁和寺の二王(仁王)門です。


門前は道路で朝から多くの車が往来するけっこう騒がしい門前です。ニ王門は江戸初期の建築で重要文化財です。
一層目と二層目の屋根の大きさがさほど変わらないので大きく見える重厚な門です。塀には門跡寺院特有の
五本線が入ります。この二王門を始め境内に残る諸堂塔は江戸初期に徳川家光により整備された建造物です。


二王門の左右に立脚して門を守護するのは仁王さま(金剛力士)阿形


吽形はなかなかの男前さんですよ。


ニ王門から奥に見える朱塗りの門は中門(江戸初期・重文) 大内山をバックにしてなかなかの眺めです。


中門は向かって右方に持国天、左方に多聞天(毘沙門天)が守護します。
右方・持国天




左方・毘沙門天




中門から見た仁王門。境内の広さがわかると思います。右手に御殿があります。


今日はここまでで次回は諸堂をUPします。

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西国第29番 松尾寺参詣

2009-08-10 14:51:45 | 西国三十三所巡礼
京都府北部は昨夜から断続的に雨が降り続いて大雨洪水警報が発令
されていましたが、雨も止んだので昨日に引き続き西国巡礼です。

とはいっても、今日は地元の第29番松尾寺。ご本尊がご開帳中なので
5月以来3ヶ月ぶりにお参りに行きました。前回は駅からトコトコと
歩きましたが、今回は自動車で一気に山門前まで。

雨+平日=ということで参拝客の気配なし。境内はひっそりとしております。
さて、3ヶ月ぶりにご本尊の馬頭観世音菩薩を拝観。

やっぱり、この馬頭観音は笑ってる。憤怒のはずなんだけど笑顔に
見えるんですよね。ユーモラスな表情です。三面で左面・右面は
まじめなお顔。どの面も人間にいそうな表情です。
あいかわらず、頭上にちょこんと乗っている馬頭が可愛いです。

当初の開帳期間は今年9月末日までということでしたが、正式には閉帳は
10月23日になりました。その次のご開帳は33年後の平成52年(2040)
だということなので、ずいぶん先になります。閉帳まではあと1度は
お目にかかりに参ります。



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