(まだまだしぶとい) チラシの裏日記

鉄道写真中心に、撮影行記やその思い出話、音楽鑑賞記などを

川´д`)<買いがないからですよ、大瀧さん。

2008年05月11日 | 買ったCD、聴いた音源
酒と涙とジム・ウェッブ



1枚目の17曲目。
コレを聴くたびに、豊島区の達っつあんが言う所の
『買いがなかった(※)』という言葉が耳にしみる。
(※:'90の新春放談が初出。)

「恋はフェニックス」や「ウイチタ・ラインマン」みたいな
今やとっくにスタンダードナンバー化した歌も入ってるのだが
「Galveston」が実はカヴァーだったと言うのには驚いた。
ヴェトナム戦さなかの1968年にDon Hoって歌い手が初めて
「Galveston」を歌っているのだが
(詳細:http://www.secondhandsongs.com/song/31160

翌1969年2月にグレン・キャンベルのカヴァーがCapitolよりリリース。
チャートの4位に食い込む大ヒットとなる。
以来70年代~21世紀に入ってからも殆どカヴァーされることなく
(3か月後にVenturesがカヴァーするが、インスト。)
'04年9月にJoel Harrison with David Binneyのコンビがカヴァーするまで
35年間、ずっと彼の歌だと思われていたのだ。
尤も、作ったのはかのソングライター、ジム・ウェッブだが。

「これは誰の歌?」という意味において
これほど明快に彼の側に強烈に傾いた曲も見当たらないのでは。
何せ彼が早期にジョニー・リヴァースのカヴァーで歌った
「恋はフェニックス」に至っては、
その後フランス語ヴァージョンも含めて何十人もの歌い手が
http://www.secondhandsongs.com/song/4631に在るとおり
とっかえひっかえにカヴァーしてしまっていて(※)
挙げ句誰が最初に歌ったかすら忘れがちになる程だ。
(※:よく見ると何気に作者本人がセルフカヴァーしてたりする)
他人のカヴァーと言う買いがない、と言うことは
一見さびしいことのようにみえるが
実はこれほど燦然と輝く冠もないのではないか。

大砲が炸裂するのを見ながら
僕は自分の銃を磨く


話の腰を折るが、実は彼、グレン・キャンベルは
何気にギターもうまいし歌もうまい。
「Galveston」でもちゃんと基本の主旋律を歌ってから
後のフレーズで抑揚をつけて歌ってるわけだが
これは歌を歌う上で基本中の基本だと思う。
どっかの男性シンガーなんかは
主旋律がすっげぇおざなりで
抑揚と節回しだけがすべてみたいな歌い方をするが
それじゃ耳障りで、そのうち誰もが聴かなくなるぞ。
なぁケンチャソ。

「Galveston」を35年間も他人にコピーさせない
いつまでも色あせない名曲にしたのは
時代背景、そしてハル様以下のバックも然ることながら、
やはり自らの歌いっぷりではないか?
何べんも聴きながらそう思ったりするのだ。

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