瀧川鯉八…『新聞記事』
春風亭鯉枝…『鯉枝の由来』
《お仲入り》
宮田陽・昇…「漫才」
春風亭鯉枝…『十二支由来』
去年11月の深夜寄席で『浦島太郎』を聞いて、一発でファンになった鯉枝さん。
以来「四派で深夜」、「花伝舎寄席」、「AGEIN寄席」などに足を運び、3月浅草上席夜前半では5日のうち4日も追い掛けてしまったほどです。
そんな鯉枝さんの独演会。駆け付けない訳にはいきません。
千葉ロッテのユニフォームを着て、差し入れ持参で楽屋見舞いに訪れた鯉朝師匠の姿もありました。
開口一番は鯉八さん。
「土曜の夜に鯉枝アニさんの独演会に来るお客様は、かなりの落語ファン。でも“東京かわら版”を見ると、府中で山陽先生、談春師匠、喬太郎師匠の落語会をやっている。それに行かないでココに来るのが本当に落語ファンなのか?」
普段はマクラを振らずにいきなり噺に入るのでちょっと緊張気味ですが上手く客席を沸かせます。
鯉枝さんの1席目。1か月入院していた時の病院での出来事などをマクラにしていました。
「鯉枝」という名前は瀧川鯉昇師匠ではなく、大師匠の春風亭柳昇師が付けてくれたそうで、鯉枝さんが入門してから名前が決まるまでの様子を、魚の鯉に見立てて話しました。
最初はちょっと不安な部分もあったのですが、養殖から放された若鯉が先輩の鯉に水の中での生活をレクチャーされるという、なかなか面白い構成です。
若鯉と先輩鯉(実は師匠)との矢継ぎ早のやりとりが鯉枝さんの真骨頂です。
お仲入りの後は陽・昇さんの漫才。
今回は中国の省や自治区を並べていましたが、改めて陽さんの記憶力の良さを感じると共に、今回も昇さんの身体能力の高さを見せた、場内大爆笑の漫才でした。
鯉枝さんの2席目。未だに干支が言えない弟弟子のエピソードをマクラに本題に入ります。
最初にこの題を見た時、干支の動物達が神様の所に集まる噺かと思いましたが、実は鼠を飼っている人から猪を飼っている人までが、その動物の不調を訴え動物病院に来るという噺で・・・
鯉枝さんは1席目にも書きましたが、1対1のポンポンという短いやり取りに独特の雰囲気を持っている反面、2人のうちの1人が長台詞になるとちょっと間延びをしてしまう印象があります。
「浦島太郎」「おのぼりさん」「実践自動車教習所」のような掛け合い型の噺をもっともっと作って発表していけば、まだまだ面白くなると思います。
失礼を承知で言わせていただきますが、ネットなどで見ると鯉枝さんの落語は賛否両論の、どちらかといえば“否”の方が多いようです。
でも、饒舌に古典をやる落語家とは対極の位置にいる落語家がいても良いと思います。
今日、これだけの“鯉枝ファン”が集まり、なおかつ後輩の鯉八さんや陽・昇さんも華を添えました。
一ファンが生意気な事を言うようですが、酒を控え、時間を守って、真打目指して尚一層の稽古に励めば、陰で支えている奥様と共に自ずと実を結び、花が開く日が来るでしょう。
私はこれからも、『春風亭鯉枝さんを応援していきます!』
※今夜は鯉枝さんの落語の余韻に浸りたいので、今年初めて「深夜寄席」をお休みします
春風亭鯉枝…『鯉枝の由来』
《お仲入り》
宮田陽・昇…「漫才」
春風亭鯉枝…『十二支由来』
去年11月の深夜寄席で『浦島太郎』を聞いて、一発でファンになった鯉枝さん。
以来「四派で深夜」、「花伝舎寄席」、「AGEIN寄席」などに足を運び、3月浅草上席夜前半では5日のうち4日も追い掛けてしまったほどです。
そんな鯉枝さんの独演会。駆け付けない訳にはいきません。
千葉ロッテのユニフォームを着て、差し入れ持参で楽屋見舞いに訪れた鯉朝師匠の姿もありました。
開口一番は鯉八さん。
「土曜の夜に鯉枝アニさんの独演会に来るお客様は、かなりの落語ファン。でも“東京かわら版”を見ると、府中で山陽先生、談春師匠、喬太郎師匠の落語会をやっている。それに行かないでココに来るのが本当に落語ファンなのか?」
普段はマクラを振らずにいきなり噺に入るのでちょっと緊張気味ですが上手く客席を沸かせます。
鯉枝さんの1席目。1か月入院していた時の病院での出来事などをマクラにしていました。
「鯉枝」という名前は瀧川鯉昇師匠ではなく、大師匠の春風亭柳昇師が付けてくれたそうで、鯉枝さんが入門してから名前が決まるまでの様子を、魚の鯉に見立てて話しました。
最初はちょっと不安な部分もあったのですが、養殖から放された若鯉が先輩の鯉に水の中での生活をレクチャーされるという、なかなか面白い構成です。
若鯉と先輩鯉(実は師匠)との矢継ぎ早のやりとりが鯉枝さんの真骨頂です。
お仲入りの後は陽・昇さんの漫才。
今回は中国の省や自治区を並べていましたが、改めて陽さんの記憶力の良さを感じると共に、今回も昇さんの身体能力の高さを見せた、場内大爆笑の漫才でした。
鯉枝さんの2席目。未だに干支が言えない弟弟子のエピソードをマクラに本題に入ります。
最初にこの題を見た時、干支の動物達が神様の所に集まる噺かと思いましたが、実は鼠を飼っている人から猪を飼っている人までが、その動物の不調を訴え動物病院に来るという噺で・・・
鯉枝さんは1席目にも書きましたが、1対1のポンポンという短いやり取りに独特の雰囲気を持っている反面、2人のうちの1人が長台詞になるとちょっと間延びをしてしまう印象があります。
「浦島太郎」「おのぼりさん」「実践自動車教習所」のような掛け合い型の噺をもっともっと作って発表していけば、まだまだ面白くなると思います。
失礼を承知で言わせていただきますが、ネットなどで見ると鯉枝さんの落語は賛否両論の、どちらかといえば“否”の方が多いようです。
でも、饒舌に古典をやる落語家とは対極の位置にいる落語家がいても良いと思います。
今日、これだけの“鯉枝ファン”が集まり、なおかつ後輩の鯉八さんや陽・昇さんも華を添えました。
一ファンが生意気な事を言うようですが、酒を控え、時間を守って、真打目指して尚一層の稽古に励めば、陰で支えている奥様と共に自ずと実を結び、花が開く日が来るでしょう。
私はこれからも、『春風亭鯉枝さんを応援していきます!』
※今夜は鯉枝さんの落語の余韻に浸りたいので、今年初めて「深夜寄席」をお休みします