演芸見ブんログ

寄席・野球観戦等に行った備忘録を残しています

07/05/14 講談新宿亭・夜の部

2007-05-14 | 日本講談協会
神田蘭…『徂徠豆腐』

神田京子…『ジャンヌ・ダルク オルレアン入城』

神田阿久鯉…『円山応挙の幽霊画』

神田陽司…『???』

神田愛山…『高校三年生』

《お仲入り》

神田きらり…『村井長庵 お登勢の最期』

神田松鯉…『村井長庵 久八の生い立ち』


先月から始まった神田松鯉・きらり師弟による『村井長庵』の車読み。
その先月は春風亭鯉枝さん目当てで浅草演芸ホールに行ってしまったため聴けずじまい。
入口ではきらりさんが1人で受付。『かっぱの勉強会』で気になる部分があったので質問してみましたが、後から考えると師匠との車読みでかなり緊張しているはず。それなのに無粋なことをしてしまいました。
会場は折り畳み椅子が左右に5脚ずつで6列。約60人で満員となります。
8~9割が年配のお客さん。講談好きの方が集まったようです。

そんな会場では蘭さんの『徂徠豆腐』の反応もイマイチ。
やはり寄席とは客層も違うようです。

京子さんは1月下旬から3月上旬まで『世界青年の船』で日本丸に乗った話。3月の「若葉会」でも聞きましたが、この話がやや長過ぎたためか「オルレアン入城」の手前まででした。
なかなか寄席で見る機会がありませんが、今月の末広亭下席夜の部では昔昔亭笑海さんとの交互出演が予定されています。

阿久鯉さんの読み物は聴き応えがありました。悲しい話なのですが、なぜか最後はほのぼのとする阿久鯉さんらしい一席です。

陽司先生は得意の幕末物。薩長の長州とは対極の話だそうですが、一応ここでは演目を『???』とさせていただきます。

愛山先生は、ご自身が大好きだという舟木一夫の『高校三年生』をモチーフにした作品。この方の読み物は硬軟共に聴いてて楽しく感じます。

きらりさんは緊張のあまり、楽屋から下りてくるエレベーターのボタンを間違えて鍵穴を押してしまったそうですが…。そりゃそうでしょう。師匠の前でやるのですから。
「お登勢殺し」の前の「重兵衛殺し」は“かっぱの勉強会”で聴き、「序」は3月の“若葉会”で聴いたので、私としてはきらりさんで『村井長庵①・②・③』を聴いたことになります。
それにしてもこの長庵、とにかく恐ろしくむかつく男ですな。ここまで2人の姪を女郎にして、妹婿を殺し、弟分を騙し、そして実の妹までを殺してしまうのですから。
で、きらりさんの講釈ですが、やはり緊張というのもあるのでしょうがややお疲れ気味といった感じでした。

続いて松鯉先生。こちらは流石に貫禄の一席。
久八が育ての親に「拾い子」であることを告げられてから江戸の商家に奉公に出るまでのくだりは、真に迫るものがありました。
この久八が江戸で、どのように長庵と関わってくるのか?これから先が楽しみでもあり、怖くもあり。

終演後、松鯉先生ときらりさんのお見送りを受けて、新宿永谷ホールを後にしました。
コメント (4)
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