後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔637〕12月3日(日)、「人殺しはやめよ!」「命は大切!」(「今の政治、選挙で変えよう!清瀬市民連合」)集会をやりました。

2023年12月03日 | 市民運動
 本日、「今の政治、選挙で変えよう!清瀬市民連合」主催の「人殺しはやめよ!」「命は大切!」集会が開かれました。清瀬駅北口ロータリーで道行く人に訴えました。1月前にイスラエル大使館前で全国的な集会をしましたが、地元の清瀬でこうした訴えができるのは嬉しいことです。
 約1時間、10人ほどの人がマイクを握りました。私も清瀬・憲法九条を守る会として演説しました。写真でその様子を紹介しましょう。

*集会の案内






*ふせ由女議員


*次の集会案内


*2024年期(第26回)市民意見広告運動の案内が届きました!



〔632〕「殺すな、ガザ地区停戦緊急行動」に1600人が参集!

2023年11月05日 | 市民運動
 昨11月4日(土)、「殺すな、ガザ地区停戦緊急行動」の参加を清瀬・憲法九条を守る会、清瀬・くらしと平和の会の仲間に呼びかけたところ、清瀬駅に6人も参集してくれました。さらに現地では清瀬在住のご夫婦、選挙を応援してくれた方も参加されていました。コロナ禍の前には憲法集会、集団的自衛権反対、さようなら原発などで、仲間で都心に出ることも多かったのですが、久しぶりの結集になりました。ウクライナに続き、ガザの虐殺に心を痛めている人が多いのを実感します。


手前が駐車場の入り口、その向こうに集会本部です。

本部の向こう側にも人がびっしり詰めかけました。

 地下鉄有楽町線麹町駅の階段を上がるとそこは交差点、すでに人の波で身動きがとれません。何処に身を寄せれば良いのか、仲間としばし顔を見合わせました。この日の参加者は1600人でした。


本部に向かっての人混み


 イスラエル大使館前で集会をすることを阻止されたのでしょう、集会の本部は交差点の一角に留められていました。我々は知り合いに誘われて、駐車場の脇に陣取ることになりました。
 午後2時。まずこの集会の言い出しっぺ、ルポライターの鎌田慧さんの挨拶です。
 雨宮処凛、落合恵子(代読)、神田香織、佐高信各氏のアピールが続きます。(順不同)さらに若い人たちの迫力があるコメントを頼もしく聞きました。
 途中、呼びかけ人がアピール文をたずさえてイスラエル大使館に出向いたようですが、無人で誰も対応しなかったようでした。
 その後は、延々と若者たちの演説が続きました。
 2時間も立ち続けたので、我々叛逆老人にはつらいものがありましたが、でもまだまだやれると再認識できた半日でした。
(追記)配られていた「パレスチナ収奪の歴史を見ない戦局談義はイスラエルへの同化だ」(早尾貴紀、週刊金曜日、2023/10/20、1445号)は比較的わかりやすい文章でした。


手作りのプラカードを持つ人が多かったです。手前、「殺すな」の旗

■毎日新聞報道の1部
 …この日は、東京都千代田区のイスラエル大使館近くで、市民有志による「殺すな!ガザ地区停戦緊急行動」があり、約1600人が参加した。ルポライターの鎌田慧さん、評論家の佐高信さん、講談師の神田香織さん、作家の雨宮処凛(かりん)さんら呼びかけ人をはじめ、さまざまな人が抗議の声を上げた。

 当初は大使館前で実施する予定だった。だが、道路の立ち入り規制があり、大使館前での直接のアピールは一部の呼びかけ人のみ、短時間で行われ、神田さんが即時停戦を求める声明文を読み上げた。【明珍美紀】

■たんぽぽ舎メルマガ (4904号、2023/11/076)より
┏┓ 
┗■1.殺すな!ガザ地区停戦緊急行動がおこなわれた!
 | 11/4(土)イスラエル大使館前に予想以上の1600人
 | ガザ市民の死者は9000人をこえた…子ども・女性が8割−むごい!
 └──── 柳田 真(たんぽぽ舎共同代表)

◎殺すな!ガザ地区停戦緊急行動が11月4日(土)午後、イスラエル大使
館前でおこなわれた。
 主催は、鎌田慧(ルポライター)さんら9人の文化人、学者ら。柳田
は頼まれてビラ連絡先の係になった。
 急な呼びかけにもかかわらず、ガザの悲惨な事態を見過ごせないとし
て予想以上の1600人が参加した。緊急カンパは21万円強。たんぽぽ舎も
「ハマスとパレスチナについて書かれた好文=週間金曜日の4頁」(編集
部の許可を得て)をマスプリして参加者に配った。

◎11月4日(土)の呼びかけ人は次の9人。雨宮処凛、鎌田慧、田中優
子、上野千鶴子、神田香織、永田浩三、落合恵子、佐高信、前川喜平。
 発言者は、鎌田慧、佐高信、雨宮処凛、神田香織、杉本浩司、柳田真
など。市民何人かの発言もあり、「とめよう!東海第二原発首都圏連絡
会」の横田朔子さんも発言。
 日本政府のひどい対応(121ヵ国が賛成した停戦案に賛成せず棄権した
日本)への批判も多くの人から出された。
 午後4時に終了。マイクを借りて5分ほど、「東京に一番近い原発が
危ない!」11月18日(土)に神田神保町の日本教育会館一ツ橋ホールでの
集会と短いデモ(古本屋街のデモ)があるので参加を呼びかけ、11.18ビラ
を配布した。400枚があっという間にみんなにこころよく受け取られた。
───────────────────────────────

「殺すな!ガザ地区停戦緊急行動」・声明文(全文)−
              イスラエル大使館へ代表らが届けた文

    駐日イスラエル大使館御中      11月4日(土)

 ガザ地区は1967年以来、50年以上イスラエルの軍事占領下にあり、2007
年に完全封鎖された。しかし、イスラエルは封鎖下のガザに対して10月
に入り、更なる攻撃を繰り返しおこなっている。これは「集団懲罰」で
あり、国際法に抵触する行為であることは明白だ。経済基盤は破壊さ
れ、住民の多くが極度の貧困状態にある。繰り返される攻撃で、社会
インフラは破壊された。
 ガザは「世界最大の野外『監獄』」と言われるが、その意味は、
たんに封鎖によってものが入ってこないということではない。生殺与奪
の権利を占領者が握っているということだ。
 そのガザを世界が見捨ててきた。しかし、私たちはこの問題に強い関
心を持ち、立ち上がった。
 そもそもイスラエルの問題は宗教と政治の問題であったはずだが、こ
れほどの無差別大量殺人は政治や宗教の問題から大きく逸脱する行為で
あり、これは明らかな人道問題だ。決して看過できるものではない。
 私たちはガザ地区に住むすべての人たちの生命と人権を守るためにこ
の問題に関与した。
 即刻停戦し、これ以上意味のない大量殺人を繰り返すことのないよ
う、私たちは強く求める。
 合わせて日本政府は直ちに停戦のために具体的行動を起こせ。
 
※ガザ停戦を求め、アメリカ10万人、ロンドン(英)2万人、ドイツ…イ
スラエル支持の政府への批判−欧米のデモ、日本は−?
 パリ(仏)数千人−即時停戦求める、インドネシア、ジャカルタ−パレ
スチナの旗で埋め尽くされた。
     (以上の2つは、11月6日「東京新聞」朝刊4面より)

〔592〕6月2日(金)、記録的大雨の日に「東海第2原発再稼働反対」駅頭行動を行いました。

2023年06月03日 | 市民運動
  昨6月2日(金)、清瀬駅近くの消費生活センターで清瀬・くらしと平和の会の例会が開かれました。談論風発、議論はなかなか終了しない中、「東海第2原発再稼働反対」駅頭行動に移りました。この日は大型台風2号と梅雨前線の影響で、記録的大雨が予想されたので、少しでも早く会を閉じたかったのです。
 ところが駅に行くまでの道に雨水が溢れ、靴はずぶ濡れです。せっかくペデストリアンデッキまで辿り着いたのでしっかり記念撮影をしました。道行く人はまばらでした。





  肉球新党作成のプラカードも用意しました。







  話し合いの時、私が仲間からいただいた小冊子も紹介しましょう。





◆沈思実行(147)
  財界待望の軍需産業振興法案
  最近、自公政権が戦時中の軍部のように「欺まん語」を使う

                   鎌田 慧

 「防衛装備移転」とは、政府の大衆ギマン語。平和国家として、プラ
イド高くみずから禁じてきた「武器輸出」のことだ。自分が殺人を犯さ
なくとも、殺人者に兵器を売りつけることなどはできない。
 だから「防衛装備」に隠れて、「移転」名目で武器輸出する。
 「敵基地攻撃能力」を「反撃能力」などと言い換え、ウソのオブラー
トでくるんだ「偽造語」政治。
 最近の自公政権が、戦時中の軍部のように「欺瞞語」をつかうように
なったのは、国会多数、野党弱体と軽くみてのことだ。

 連休明けに国会で強行されようとしているのが「防衛産業強化法案」。
 すでに4月の衆院安全保障委員会で、自民、公明、立憲民主、日本維
新の会、国民民主党が賛成している。
 まだ、社民、共産、れいわなどの党が反対しているから、「翼賛体制」
にはなっていないが、いよいよ、財界待望の軍需産業振興。

 76年、三木内閣のときに、全面禁輸が決められた。
 朝鮮戦争、ベトナム戦争では「特需」として、弾丸の輸出や戦車の修
理などで企業が潤った。それが日本経済の発展の下地をつくった。その
記憶が財界にある。

 安倍内閣で、防衛装備移転三原則を閣議決定した。これまでの実質的
な禁輸政策としての「武器輸出三原則」を「防衛装備移転」と言い換え
たのだ。
 これによって、「平和貢献」、「国際協力」などの美名で輸出に道を
ひらいた。が、運用は厳しく制限されてきた。

 ウクライナ戦争を奇貨として「軍需産業」が動き出した。世界の軍需
産業は受けに受けている。それで安倍首相がひらいた戦争への道を、い
ま岸田首相が安倍派に迎合して、むりやり進めている。

 今まで年間5兆円程度で抑えてきた防衛予算を、岸田内閣は今年度か
ら5年間で43兆円とする。年平均1.6倍。5年目には2倍。米国、中国に
つぐ軍事予算となる。そのための増税が待っている。
 そして自国の防衛産業の強化と米国からの兵器のバカ買い。さらに余
剰兵器の輸出で、三菱重工、川崎重工、三菱電機、日本電気、富士通、
IHIなどが昔の夢を追う。
               (5月17日「週刊新社会」第1307号)

〔585〕「あらたな戦前にさせない!守ろう平和といのちとくらし」2023憲法大集会-「叛逆老人は死なず」の巻

2023年05月05日 | 市民運動
 2023年5月3日の憲法記念日、東京・有明防災公園で「2023憲法大集会」が開催されました。晴天の下、昨年の1万5千人を大きく上回る2万5千人が参集しました。(昨年の様子はこのブログに詳述しています)
 チラシを配る人は相変わらず相当な人垣を作っていました。私がもらったのだけでも22種類、おそらくその倍くらいの団体がいたことでしょう。



 AからDまでのミニステージは11時から開催されていましたが、我ら叛逆老人は1時開会のメインステージを目差しました。清瀬・憲法九条を守る会、清瀬・くらしと平和の会のメンバーは4人が参集しました。12時40分くらいに会場に到着すると、若いバンド「ベーソンズ」の音楽が始まっていました。座る場所をようやく確保しましたが、中央のステージからはかなり遠いところになってしまいました。







 それにしても参加者数は昨年と比べると雲泥の差です。コロナ規制の緩和のなせる技でしょうか。徐々に昔の活気ある憲法集会に戻りつつあるようです。

 高田健さんのお元気な開会挨拶でスタートしました。
 我々叛逆老人にとっては、清末愛砂さんなどスピーチはそれほど馴染みのない若い女性が多くなった印象でした。それはそれであらたな息吹を感じさせてくれました。
 見にくいけど、登壇者のメンバーはプログラムを見ていただきましょう。リレートークの性差別問題のところが空欄になっていますが、ここは看護師の宮子あずささんが登場しました。8年前、私たちの団体が清瀬にお呼びした方です。
 国会議員は立憲民主党・西村智奈美代表代行、共産党・志位和夫委員長、れいわ新選組・櫛渕万里共同代表、社会民主党・福島瑞穂党首で、いずれも迫力ある熱い連帯の挨拶が続きました。

 ステッカーは赤青緑の3色、裏にプログラムが書かれています。









 デモ行進は台場と豊洲の2コース。我々は豊洲コースを警官にせかされながら無事歩き通しました。この日は優に1万歩を超えていました。
 豊洲駅近くのラーメン屋でビールで乾杯! 岸田政権打倒を誓いました。

 この日の朝日新聞には2種類の護憲の立場の意見広告が大きく掲載されていました。ひとつは、私がここ数年関わっている市民意見広告運動、もうひとつは憲法共同センターのものでした。


〔572〕3.11「福島第一原発事故は終わっていない」「東海第二原発動かすな」2つの集会が貫徹されました。

2023年03月13日 | 市民運動
「3月11日(土)はフクシマから12年、コロナもあるけどどうしても2つの集会(東京電力と日本原電)に駆けつけなければね。」と連れ合いと話し合いました。幸いお天気は上々、絶好の集会日和です。



 まずは東京電力前(新橋駅から徒歩五分)に丁度1時半に到着しました。東電前の道路を挟んですでに多くの人が参集していました。道路が直角に交差したところに太鼓や楽器やマイクをまとめた舞台が据えられていました。なんとか2人とも人垣に潜り込んで参加することができました。
 有り難いことに、その時の様子をたんぽぽ舎のメルマガ(4717号)が次のように伝えています。私が撮影した写真のあとに転載させてもらいます。その後には鎌田慧さんのコラムもどうぞ!





*落合恵子さん登場




*東電への申し入れ行動


■1.福島第一原発事故は終わっていない、
 | 放射能汚染水を海に捨てるな!
 | 東海第二原発動かすな−3月11日(土)2つの本店行動の概略
 └──── 柳田 真(たんぽぽ舎共同代表)

参加者:東電→355名、原電→165名 計520名
     (昨年:東電→305名 原電→135名 計440名)

カンパ:東電→8万円、原電→4万2386円 合計12万2386円
     (昨年:東電→7万円 原電→3万円)

報道:NHK、
   中国系4社(人民日報社・鳳凰衛視東京支局・新華社通信・
         中国中央広播電視総台)、
   独立系3団体

スピーチ者 東電11名、原電8名

申し入れ:東電:2団体(「反原発自治体議員・市民連盟」、
            「山谷労働者福祉会館」)
     原電:2団体(「とめよう!東海第二原発首都圏連絡会」、
            「反原発自治体議員・市民連盟」)

音楽:東電前:大太鼓、日音協、日本原電6人衆
   原電前:日本原電6人衆

☆東電本店合同抗議行動の動画は、【動画アップの紹介】を参照。

■2.日本政府は恥ずかしげもなく原発推進の道を選んだ
 | 原発は平和に敵対するもの(鎌田慧さんのスピーチ)
 | 3.11追悼と東電本店合同抗議行動に参加  (上)
 └──── 佐内 朱(たんぽぽ舎)

◎ 3.11(土)、第114回東電本店合同抗議行動と追悼が行われた。
 私事で恐縮だが、私の仕事先の相手である89歳の女性が、先日、「福
島第一原発事故で発生した汚染土は、官邸に持って行くか国会議事堂に
持って行けば良いのよ、身を切る政治とはそういうものよ」と仰り、普
段控えめな彼女がそこまで仰ることに少し驚くと共に、彼女の思いも心
に留めて今回の抗議行動に参加しなければ、と思った。

◎ 晴天に恵まれた。続々と参加者が集まってくる。様々なのぼり旗、
横断幕が用意されている。中でも目を引いたのが、横断幕を外に向けて
フェンスに貼り付け、山手線の乗客からも見えるようにしていること
だった。
 柳田さんが色々なメディアからコメントを求められている姿も見られ
た。NHK、新華社通信、鳳凰衛視東京支局、なにぬねノンチャンネル
ニュース…私達の思いが、メディアを通して少しでも人々に届けられる
ことを願うばかりだった。

◎ 開会宣言が行われ、多摩川太鼓の演奏が始まる。今日は2人での演
奏、いつにも増して力強さが伝わってくる。
 その後、地震と津波、原発事故、関連死で亡くなった方々への黙祷が
行われた。黙祷を始めると、胸の中に熱いものが込み上げてきて、亡く
なった方々の強い思いが押し寄せてくるような感覚を覚えたのは、私だ
けではないはずだ。

◎ 三上治(「経産省前テントひろば」)さんの主催者あいさつが行われ
る。
 誰もが当たり前に思っている、「もう原発はいらない」という国民の
意思を政府は無視している。政府が目論んでいる原発の再稼働を私達の
12年に及ぶ闘いがそう簡単には実現させていない事実、そして私達は自
分達の運動に自信を持って、これからも闘い続けようというお話だった。

◎ 先ずは、山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)さんのスピーチ。
 この12年間、私達は原発は縮小していく、無くなっているものと期待
していた。しかし岸田内閣の大転換政策で、原発の再稼働、更には新規
増設にまで及んでいる。昨年7月、東京地方裁判所が、東電の取締役に
対する賠償責任を命じた判決では、裁判長が「もう一度このような事故
が起きれば、この国が滅びる」とまで言及したことに触れる。
 そして書き換えが目指されている原子力基本法では、原子力は国が責
任を持って推進する、とまで書かれている、この国を原子力と共に滅亡
させる法律に書き換わろうとされている、というお話しをした。
 そして「小型モジュール原発」の開発によって、日本を原子力空母や
原子力潜水艦を保有できる国に変えようとしていることを、断固、阻止
しなければならない、と訴えた。

◎ 次は、「脱ヒバク実現ネット」の岡田俊子さんのスピーチに。
 いわき市の綺麗な海、ふるさとを返して、と訴え、汚染水に含まれる
トリチウムの恐ろしさを書いた、渡辺さんという方の本を紹介してくれ
る。
 福島県下で増え続けている小児甲状腺がんの実態、そして7人の若者
が勇気を持って裁判を起こし、東電の謝罪と補償を求めていることもお
話ししてくれた。

◎ 続いて鎌田慧(ルポライター)さんのスピーチに移る。
 日本は世界で3番目の軍事費(10兆円)を投じ、平和への道から逆転
して戦争への道を歩み始めている。そして政府は恥ずかしげもなく原発
推進の道を選んだ。原発は平和に敵対するものである。
 そして、原発事故で出た汚染土を全国に撒き散らそうとしている、こ
れは人間を大事にする政治とは言えない。3.11は福島の人々の絶望と
希望を私達が噛み締めて生活していく日、一人ずつ決意を新たにして、
諦めず進んでいこうと訴えた。
 コールに続き、カンパのお願いを佐々木敏彦(東電本店合同抗議実行
委)さんがする。
 今後1年間、絶対原発を無くすという誓いを込めて、その為の資金援
助をお願いしたい、と話した。
 東電への申し入れを、「反原発自治体議員・市民連盟」と、「山谷労
働者福祉会館」の人が行った。 (下)に続く


◆民主主義からの遁走

              鎌田 慧(ルポライター)

 菅義偉前首相が就任するやいなや、まっ先に断行した日本学術会議会員
候補の任命拒否。学問の自由に対する露骨な弾圧事件だが、2年半たって
もいまだ解決されていない。
 それどころか、この野蛮をカムフラージュするために産業界などを含め、
会員選考の「第三者委員会」を設置する法改悪を図っている。
 任命されなかったのは政治学者、憲法学者、歴史学者の6人。それぞれ
安保法制、特定秘密保護法など安倍晋三首相当時の反民主化政策を批判し
た人たちだった。

 菅首相が就任直後に見せつけた強権の行使は、あたかも首相任命への
儀礼のようだった。学術会議の梶田隆章会長は、速やかな任命と任命拒否
の理由を求めたが無視、さらに選考基準を変えようとしている。
 学問の世界に政治力で踏み込み、批判者をパージするばかりか組織の
自律性を破壊するのは、憲法二三条、学問の自由の侵害である。

 学術会議の歴代会長の5人は連名で「アカデミーでの自律的な会員選考
こそが、普遍的で国際的に相互信頼の基礎になっている」との声明を発表
した。
 2月下旬、日本人ノーベル賞受賞者と数学のノーベル賞と呼ばれるフィ
ールズ賞受賞者の計8人が「成熟した先進国の政府は、ナショナルアカデ
ミーの活動の自律を尊重し、介入しないことを不文律にしてきた」と指摘
した。
    (2月28日「東京新聞」朝刊「本音のコラム」)

〔568〕コロナ禍の今だからこそ、誰でも参加できる紙上のデモ「市民意見広告運動」を応援しています。

2023年02月24日 | 市民運動
 5月3日(水)の憲法記念日に、新聞紙上で憲法九条改憲反対や平和を訴える意見広告を掲載する 「市民意見広告運動」を応援しています。事の発端は2015年の集団的自衛権強行採決に強い危機を感じてからでした。
 「市民意見広告運動」のチラシは請求すれば無料で何部でも送ってくれます。私は400部ぐらい送ってもらって、集会・駅頭行動の時など議会報告(ゆめ通信)と一緒に配布しています。残部は通信と一緒に地域で配ります。
  先日、「再度ご協力のお願い!」が送られてきましたので、同封されてきた「週刊金曜日」購読案内と共にご紹介します。






〔501〕新宿で「安倍『国葬』やめろ! 緊急市民集会&デモ」開催。民意は 国葬反対79.7%、賛成16.7%(文春オンライン)です。

2022年08月17日 | 市民運動
  昨8月16日(火)、本当に久しぶりの新宿でした。「安倍『国葬』やめろ! 緊急市民集会&デモ」が開催されるというので、いてもたってもいられない思いで駆けつけました。



 新宿駅西口、小田急百貨店前広場に到着したのは夕方の6時10分前でした。すでに多くの人が参集していて、沖縄の音楽が聞こえてきます。最終的にはデモを含めると約1200人の参加で、身動きがとれませんでした。(集会時は850人だったようです。)















 6時きっかりに全体スピーチがスタートしました。
 飯島滋明さん、鎌田慧さん、落合恵子さんまで地上でのスピーチ、顔が見えないというので佐高信さんからは宣伝カーの上からの演説が続きます。木村三浩さんのコメントは代読、澤地久枝さんは残念ながら体調のことがあり来られませんでした。
 前川喜平さん、永田浩三さんとスピーチが締めくくられました。いずれも国葬はなぜ許されないのか説得力あるコメントでした。是非文章に起こしてもらって、熟読したいものでした。
 次は採択された集会宣言です。
 
◆安倍元首相の国葬に反対する8月16日集会アピール
         安倍元首相の国葬に反対の活動をすることを
          全国の市民にもひろく呼びかける
   安倍「国葬」やめろ!緊急市民集会実行委員会

 岸田自公政権は9月27日の安倍晋三元首相の国葬を閣議決定した。
 安倍元首相の殺害は犯罪であり、認めることはできない。

○ 一方、安倍元首相の国葬も日本国憲法や民主主義からは
正当化できない。
 1947年に「国葬令」が廃止されたのは、基本的人権の保障・国民
主権・平和主義を基本原理とする日本国憲法では認められないから
である。
 安倍元首相の国葬は、「法の下の平等」(憲法14条)「思想及び
良心の自由」(憲法19条)から認められない。
 国葬を閣議決定だけで決めたことは「財政民主主義」(憲法83条等)
や「法治主義」からも正当化できない。
 国葬が宗教的色彩を帯びれば「政教分離」(憲法20条)にも違反する。

○ 岸田首相は、「民主主義を守り抜く」「安倍元首相の功績」等を
国葬の理由とするが、国会で118回も虚偽答弁をした安倍元首相は
「功績」どころか、日本の「議会制民主主義」の歴史に汚点を残した。
 特定秘密保護法・安保法制・共謀罪の制定等、安倍元首相は憲法
破壊の政治を強行してきた。
 アベノミクスや新自由主義政策は経済格差を増大させた。
 森友、加計、桜を見る会等の問題でも安倍元首相への疑念が晴れた
とは言い難い。
 最近の世論調査でも国葬反対が多数を占めており、この点でも安倍元
首相の国葬は民主主義とは相容れない。

 私たちは、安倍元首相の国葬が日本国憲法や民主主義からは決して
正当化できないことを確認し、安倍元首相の国葬に断固、反対する。
 そして安倍元首相の国葬に反対の活動をすることを、全国の市民にも
ひろく呼びかける。        以上
                      2022年8月16日
            呼びかけ人(発信者) ※五十音順
                    飯島滋明(憲法学)
                     落合恵子(作家)
                 鎌田 慧(ルポライター)
                  木村三浩(一水会代表)
                斎藤貴男(ジャーナリスト)
                    佐高 信(評論家)
                     澤地久枝(作家)
         永田浩三(ジャーナリスト 武蔵大学教授)
            前川喜平(現代教育行政研究会代表)


    さらに、鎌田慧さんのコラムを紹介しておきます。

 ◆おどろおどろしい国葬
  政治と宗教との癒着がつくりだした闇は深い

                   鎌田 慧(ルポライター)

 元首相への銃撃事件発生まで、恥ずかしながらわたしは勝共連合や
統一教会のことなどすっかり忘れていた。宗教に無関心だったからだ
が、不幸にも「怨念の弾丸」によって、献金に身ぐるみ剥がされた
信者の悲劇がようやく明らかになった。
 共同通信の世論調査によれば、安倍元首相「国葬」に対する反対は
53%と賛成の45%を上回った。
 岸田内閣支持率も51%で、前回調査から12ポイントの急落。
 自民党と旧統一教会との関わりの実態解明を81%が求めている。

 支持率急落の原因を、自民党の閣僚経験者は「旧統一教会を巡る問題
に国葬も加わって、おどろおどろしい雰囲気を醸し出してしまって
いる」と分析した(1日付本紙)。
 「アべ『国葬』NO!」。浦和駅前でスタンディングを続けている
武内暁さんたちは先月21日、安倍葬儀の予算施行を止める仮処分を
東京地裁に申請した。
 「各地の市民運動に呼びかけ、国葬反対集会を準備しています」
という。

 「統一教会」は「世界平和統一家庭連合」と改名し、家庭平和を破壊
するようになったのは、下村博文文科相時代、とは前川喜平氏の指摘だ。
 関係が深いのは安倍元首相ばかりか、政権幹部が軒並み。
 萩生田光一経産相、末松信介文科相、二乃湯智国家公安委員長、 岸
信夫防衛相など。政治と宗教との癒着がつくりだした闇は深い。
     (8月2日「東京新聞」朝刊21面「本音のコラム」より)

◆国葬の矛盾   鎌田 慧(ルポライター)

 毎回書くのは気が引ける。でも安倍元首相の国葬強行は認めることが
できない。
 まったく尊敬できない人物の死を悲しみなさい、崇拝しなさい、と
強制されるのは侮辱以外のなにものでもない。心に重いしこりとなって
残っている。
 それが自分だけの感情だったならまだしも、共同通信の世論調査では
53%が国葬反対という人物なのだ。

 旧統一教会とのトラブルを巡る殺人事件。しだいに明らかになって
きたのが、旧統一教会と自民党主流派である清和会(安倍派)との関係
だ。安倍氏の祖父岸信介氏と旧統一教会教祖の文鮮明氏との関係は
深く、安倍氏が文氏の妻で、現在の教祖・韓鶴子氏が韓国で開催した
イベントに送った、賛同のビデオのメッセージを見て、家庭生活を破綻
させられた山上容疑者が激高した、と伝えられている。

 政権党との近さを利用し新興宗教が信者を拡大する。信者たちは選挙
支援を通じ政治家を取り込む。
 この醜い共存関係に対して「全国霊感商法対策弁護士連絡会」は昨年
9月、安倍氏に公開抗議文を送っていた。
 銃撃事件は関係のひとつの結末だった。
 岸田政権が党内政治の強化に利用する、この理不尽は許せない。

 来たる16日(火)午後6時。新宿駅西口一階。
 「安倍『国葬』やめろ!緊急集会」とデモを開催する。
 呼びかけ人は落合恵子、佐高信、澤地久枝、鎌田。
      (8月9日「東京新聞」21面「本音のコラム」より)


 この集会には様々な主張を持つ人たちが集まっていました。手に入れたチラシを2枚紹介しましょう。





 集会宣言が確認された後、新宿一周デモ行進(東口アルタ前スタート)があったのですが、連れ合いが腰がしんどくてへたり込んでしまったので参加はなりませんでした。

  集会中にも紹介されましたが、文春オンラインでは国葬反対79.7%、賛成16.7%です。
 これでも岸田さんは国葬を強行するのでしょうか。

 ◆「国葬は絶対反対」都内でデモ

 9月27日に実施予定の安倍晋三元首相の国葬中止を求める集会と
デモが16日、東京・新宿駅周辺であった。
 「国葬反対」「やめろ国葬」などと書かれたプラカードを持った約
1000人(主催者発表)が「国葬は民主主義と相いれない」などと
声を上げた。

 ルポライターの鎌田慧さんや作家の沢地久枝さんら、これまで憲法の
解釈変更により集団的自衛権の行使を容認し、改憲や原発再稼働を進め
ようとする安倍政権を批判してきた有識者が呼び掛けた。

 呼び掛け人の一人で評論家の佐高信さんは「人間は一人で生まれ、
一人で死ぬ。(国葬実施で)死ぬことに格差を設けるな。国葬は民主
主義の破壊だ」。

 呼び掛け人の作家落合恵子さんが「森友・加計学園、桜を見る会など
の疑惑を解明しないまま国葬するわけにいかない。反対の声を後ずさり
させない」と訴えると、参加者は「そうだ」と声を上げた。(後略)
             (8月17日「東京新聞」23面より抜粋)
 詳しくはこちらを
https://www.tokyo-np.co.jp/article/196354

☆動画はこちらから (橋本康二さんのYouTube)
 安倍「国葬」やめろ! 緊急市民集会&デモ @新宿 2022.8.16
https://www.youtube.com/watch?v=MTKRs2DBQFs

〔490〕5月3日の憲法記念日、4紙掲載の市民意見広告は日本国憲法を守り実践するものです。

2022年07月05日 | 市民運動
 ここ数年、市民意見広告運動に共感し、活動に参加しています。
 参加すると言っても、駅頭や地域で市民意見広告のチラシを配る程度ですが。
 先日、活動や会計報告、紙面別刷り、そしていつものように「市民の意見」という冊子が送られてきました。
 賛同者は11,432人、賛同金は31,629,341円。掲載紙は朝日新聞、読売新聞、沖縄タイムズ、琉球新報の4紙だったそうです。
 掲載された参加者名をマーカーで丁寧に辿ることは彼らとの連帯の証です。新しく知人の名を見つけて嬉しくなることもあります。





 今回紹介したいのは「市民の意見」という冊子です。隔月刊、年2,500円ですが、頒価は1部400円です。
 6月1日発行、191号の目次を紹介しておきます。海老坂武さん、永田浩三さん、田浪亜央恵さんなどの論考に刺激を受けました。田浪さんは東村山で秋津屋ラーメンを営んでいた田浪政博さんの娘さんです。政博さんの年賀状をこのブログで取り上げたことがありました。
 「田浪さんは開店10周年記念として、戦後すぐに発行された文部省が作成した『あたらしい憲法のはなし』を復刻出版したのです。東久留米九小の全校児童の前で東京大空襲の話をしていただいたこともありました。」(ブログ〔428〕より)

 元中学校教師で詩人の石川逸子さんが『三鷹事件 無実の死刑囚 竹内景助の詩と無念』(梨の木舎)を上梓されました。それを書評した松井隆志さんの結語「…戦後史を考える際には、『革新』側の過ちもその背景の一部をなしていたことを忘れるべきではないだろう。」も重く心に響きます。

◆ 無責任国家 鎌田慧(ルポライター)
                 
 米連邦最高裁が、人工妊娠中絶の権利を否定した。1973年にこの権利を
認めた最高裁判決を覆したのは、トランプ前大統領がリベラル派の判事を
外して、保守派を指名していたからだった。
 裁判所が「人権の砦」と言うよりも「権力の防波提」のようになってい
るのは、米国のことだけではない。被告にとって痛憤の最高裁決定は少な
くない。が、典型的なのは砂川裁判判決だった。
 59年3月、砂川基地反対闘争での逮捕者が一審の東京地裁で無罪判決と
なった。「米軍駐留は憲法第九条違反」とした伊達判決にたいしてマッカ
ーサー駐日米大使が藤山愛一郎外相と会い、最高裁に「跳躍上告」をする
よう促した。外国の大使が政府中枢に直接政治工作したのだが、同大使は
田中最高裁長官とも秘密協議を進めた。
 9か月後、最高裁は全員一致で、伊達判決破棄、米軍駐留合憲の逆転判
決をだした。日本の主権が疑われた判決だった。
 そして、現在只今、東電福島原発事故の被害者が国に損害賠償を求めた
 4件の集団訴訟で最高裁は「津波は想定外」として国の責任を免責した。
わたしは、原発建設時代から取材してきたのだが、自治体の首長たちは
「国が安全だ、といってますから」と推進してきた。
結局、誰も責任を取らなかった。いままた「原発の最大限利用」などと
いう。極限の「無責任国家」だ。
(6月28日東京新聞23面「本音のコラム」より)

〔472〕雨の中、清瀬発「ウクライナの平和を祈るキャンドルナイト」が開催されました。

2022年05月14日 | 市民運動
  昨、5 月 13 日は一日雨模様でした。それにもめげず、雨対策の重装備でバイクに跨がり、大学に急ぎました。とって返して、「ウクライナの平和を祈るキャンドルナイト」が清瀬駅頭で開かれるというので、馳せ参じました。
 わずかに雨を凌ぐ階段脇で、厳かにキャンドルの灯が揺らめいていました。傍らで美しいテノールの歌声が響いていました。
 ロシアのウクライナへの侵略、暴挙は断じて許せません。今のロシアを見ていて、戦前の大日本帝国を想起しました。ロシアのマスコミ報道と大本営発表が重なります。満州事変からの15年戦争、1941年12月からの太平洋戦争、日本人は310万人、アジアでは1900万人以上の人が亡くなっています。
 日本の国是、非核3原則を反故にする核共有論、個別的自衛権を逸脱する敵地攻撃能力の保持、軍事費2%越えの主張など平和憲法を無視するような発言が聲高に語られています。戦争ができる普通の国に戻ってはいけないと思いキャンドルに手を合わせました。












◆沈思実行(99)    鎌田 慧
  調子に乗り出した自民党右派
  敵基地へのミサイル攻撃保有、防衛予算を2倍の10兆円へ

 ドキュメンタリー映画「教育と愛国」(斉加尚代監督)をみて
から、自分が受けた教育を考える。愛国者の少年版「少国民」を育成
する「国民学校」1年生を3カ月。その年の8月敗戦。学校は「小学校」に
もどった。
 「ススメ ススメ ヘイタイススメ」の軍国教育が終わった。疎開先
から帰って、製本されていない、印刷しただけの全紙大「教科書」が
配給された。ページの端をナイフで切って使った。兄たちは軍国的な
記述を「墨塗り」して使っていた。

 軍国主義教育を押し進めた全国一律の「国定教科書」は、廃止
された。教師たちが自分で教科書を選べる、自主選定の時代になった
のだ。「民主教育」のはじまりだった。
 それまで、私は靖国神社の支社ともいえる、田舎の護国神社の前で、
かならず両手をズボンの折り目につけ、最敬礼してから通り抜けて
いた。「軍神」(戦没者)への敬意が身についていたのだ。

 この映画では、1999年の「国旗及び国家に関する法律」施行が、
教科書検閲のメルクマールとなっている。
 政府は日の丸、君が代を「国旗」、「国歌」として強制しない、
確約していた。
 が、教育基本法に「愛国心」が盛りこまれたり(2006年)、日本維新
の会が権力を握る大阪府の議会で、国旗国歌条例が成立(2011年)され
たり、日本会議などに集まる右翼政治家たちの攻勢が強まった。

 その前からも、教科書調査官による検定は厳しくなっていた。家永
三郎の教科書裁判や丸木位里・俊の「原爆の図」排除などがあった。
 わたしも『狙われた教科書』(光文社、1981年刊)で紹介したが、
岸本重陳横浜国立大学教授の「帝国主義」の記述が、「一般的では
ない」と忌避されたり、言論弾圧は2020年10月の日本学術会議の新会員
排斥に至るまで、横暴甚だしい。

 そしていよいよ、安倍元首相を「軍師」として、ロシアのウクライ
ナ侵略に乗じた突然の敵基地へのミサイル攻撃」保有と「核共有」
発言。
 防衛予算を2倍の10兆円へと、恥ずかしげもなく語られるように
なった。      (2022年5月11日「週刊新社会」8面より)

〔468〕久しぶりの有明防災公園・憲法集会に1万5千人が結集しました。

2022年05月05日 | 市民運動
  2020年冬ぐらいから始まったコロナ禍のため、憲法集会はしばらく休止していましたが、今年の5月3日の憲法記念日に憲法集会が帰ってきました。例年のように東京・有明防災公園が会場です。晴天に恵まれて参加者は1万5千人を数えました(主催者発表)。
 まだまだ続くコロナ禍のため、いつものように地域の仲間に気軽に参加を呼びかけられませんでした。しかし、連れ合いは、憲法改悪反対の意思表示だけはしたいということで、2人で集会だけでも参加することにしました。





 会場アナウンスで「あまり詰めすぎないでお座りください。」と指示があり、それでもびっしりの参加者です。特に真ん中の通路の後ろの団体席(戦争をさせない1000人委員会、戦争する国づくりストップ!憲法をまもり・いかす共同センター)は隙間無く埋まっていました。私たちはステージ前の市民・一般参加者席です。





 集会のスケジュールを写真に収めました。手持ちのステッカーの裏にスケジュールが書かれているのです。ステッカーは2種類、記念にどちらもいただきました。もちろんわずかですがカンパもしました。こうした大きな集会を開催するには莫大な費用がかかるそうです。少しでも足しになったらいいなと思うのです。







 司会は男女の若者(所属は1人はピースボート)の2人。「ウクライナ特別決議」は国会前の集団的自衛権反対集会でお馴染み、司会などを担当していた菱山南帆子さん。そして国会議員の挨拶が続きました。立憲民主党・奥野総一郎(衆議院憲法審査会幹事、写真は撮れませんでした)、日本共産党・志位和夫委員長、社会民主党・福島瑞穂党首、れいわ新選組からはどなたかの代議士の秘書が出席したそうです。
*志位和夫委員長

*福島瑞穂党首


 その後、沖縄・日米地位協定問題を髙嶋伸欣さん、貧困・労働問題を竹信三恵子さん、市民連合連帯挨拶を中野晃一さん、そのほか何人かのスピーチが続きました。
*髙嶋伸欣さん

*中野晃一さん


 帰宅してからパソコンを開いたら、早速集会のユーチューブが掲載されていました。集会とデモ行進に分かれています。少し長いけど、支援のための視聴をお願いします。
 清瀬の仲間には集会の様子を定例会で報告し、駅頭のスタンディングに生かしたいと思います。



https://www.google.com/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=video&cd=&cad=rja&uact=8&ved=2ahUKEwiMk5TVzcf3AhWtmFYBHc4GDIM4ChC3AnoECAsQAg&url=https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fwatch%3Fv%3DsbNtThtj8hk&usg=AOvVaw21TWk1eoux1k2jeSnabMkM

◆東京新聞の集会記事です。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/175342
護憲派1万5000人声合わせ「今こそ憲法を守れ」 憲法記念日の大規模集会、3年ぶり開催:東京新聞 TOKYO Web

護憲派1万5000人声合わせ「今こそ憲法を守れ」 憲法記念日の大規模集会、3年ぶり開催:東京新聞 TOKYO Web

 日本国憲法施行から75年を迎えた憲法記念日の3日、護憲派の大規模集会が東京都江東区の有明防災公園で開かれ、1万5000人(主催者発...

東京新聞 TOKYO Web

 


◆最後に市民意見広告です。(5月3日、朝日新聞掲載)






〔465〕西崎典子さんの衆議院憲法審査会(4月21日)報告です。「持続する志」を見習いたいものです。多謝!

2022年04月28日 | 市民運動
 最新の憲法審査会ウオッチングが届きました。西崎典子さんからです。感謝のみです。

◆傍聴して審査会ウオッチングを重ねる西崎です。
BCCで知り合いの皆様にお届けします。お知り合いにさらに広めてください。

はじめに。自公維新公明有志の会が27日に国民投票法の改正案を衆院へ共同提出したという報道がされています。
これは、憲法審査会の21日の討議が改憲派の談合の協議だったと暴露するかのようで、大変残念です。

■当傍聴グループからのおすすめ
「審査会委員に市民の声を届けましょう。激励や意見や疑問を、ファクス・電話・メールによって」

◎本日の討議
森会長挨拶 「…特に憲法改正国民投票に係る有料広告について調査を進めます」。
(注、奥野幹事は国民投票が公平公正に行われるようにCM規制について論じるべきだ、と
 主張してきました。それを取り入れたかのような形です)
 
参考人として民放連の専務理事永原伸氏、同常務理事の堀木卓也氏の2名を招致し、
3種類の資料を用いた参考人の意見陳述のあと、
委員と質疑応答を行いました。

【参考】国民投票法 第105条 (注、ずっと重要視されてきた条文)
何人も、国民投票の期日前14日に当たる日から国民投票の期日までの間においては、次条の規定による場合を除くほか、
放送事業者の句放送設備を使用して、国民投票運動のための広告放送をし、又はさせることができない。
(=投票期日前14日から投票日まで、国民投票運動CMは放送禁止)

民放連、国民投票CM規制強化反対 衆院憲法審: 日本経済新聞 (nikkei.com)
・討議をざっと知るために、↑こちらをまず紹介します。
  (そこに記載がないが、大変重要なのは奥野幹事の具体的な主張、赤嶺委員の質問です。もっと下の方に記しました)

もう少し詳しく言うと、民放連の参考人と自公国民維新+有志の会は、CM規制に否定的で
、その分政党側が規制することを促す。
広告の受け手(TVラジオ)については民放連作成の「考査ガイドライン」の自主規制があるので、
それでよい。あとは広告の出し手(政党)が自主規制について話し合いをすればよい、国会内に作られる「国民投票広報協議会」が活用できる、とします。
それらは枝葉は異なりますが、コアの部分は事前に話し合ったかと思えるほど同じ主張です。
奥野幹事はひとり反論しCM規制は行うべきだし、他にも規制すべきことは色々あると強調します。

なお、21日の新聞各紙の見出しは「民放連がCM規制に慎重」「規制強化に反対.民放連」のごとく、
民放連の発言への関心の高さがうかがえます。

さて議事速報ですぐわかるように、「言論・表現の自由」という言葉がこの日は飛び交いました。
しかし目下、日本のメディアにあるのは自粛・忖度の自由と言論・表現の不自由ではないでしょうか。
自由があるなら質のよい報道番組がもっと作られていたでしょうし、
政権が万一番組に介入したとしても追従はしないでしょう。
この偏った不自由さの中で国民投票が公正公平に行えるどうかは大いに疑問です。

・IWJも丹念な追求記事を配信しています。

・さらに巨大広告代理店の強い影響力については、

  本間龍「メディアに操作される憲法改正国民投票」(添付文書)(重要部分の数行を抜き書き)

・奥野幹事の発言より p.7上~
「広報協議会、出し手(政党)、受け手(民放連)の3者がバランスを取って考えていくと聞いたが、
他にもプレーヤーはいる。政党だけが自主規制すればいいというものではない。
いろいろな政治団体もあるし、直接見えてくるかどうかはわかりませんが、
外国の政府とか、いろいろな関心をもつ人たちがいろいろな形で関わってくると思うんですね。
だから、その三者で、例えば政党だけが自主規制をすればいいという話ではないと思います」

「やはり量的な規制について…考えなきゃいけないと思っているんです」

「14日間はできない、スポットCMは打てないということですが、それ以外のところは、皆さんの
言い方をすると、言論の自由市場の淘汰に任せると言うことだが、
そうすると資金の多寡によって結論が左右されると言うこともおこってくる。」

「(メディアの)表現の自由、報道の自由とおっしゃるが、一方で(国民には)意思決定の自由もある。
メディアが働きかけて意思決定の自由を侵害してしまうこともあると思う。
…あくまで、資金量の差があって、言論の自由の市場の淘汰に任せるべきとお考えですか」(p.8上)
と参考人に尋ねますが、不明瞭な答えです。

「憲法のもう一つの価値観、意思決定の自由をどう守っていくかと考えた時には、
法律で介入するという手段もあると思います」

「国民投票法運動に対する賛否の勧誘のための放送広告はもう全期間にわたって禁止をしてしまう…
ネットも含めて、正当による広告については、賛否の勧誘だけでなく賛否の意見表明、そしてインターネット
有料広告についても禁止する」p.8中

「間接的規制の、運動資金規正については、運動資金の上限を定めたり、運動資金を届け出る。
支出額が一千万を超える団体については収支報告を義務付ける
 5億円の支出限度額を設けたり、外国人寄付の受領禁止などの資金規正は必要」p.9上
(注、規制することは沢山ありそうです。

次に放送事業者についての本質的な質問です。
・【質問】赤嶺委員 p.15上
「国民投票では、国民が幅広い意見に接し、自由闊達に意見を表明し、
意思を形成することが何よりも重要です。特に放送が担っている
社会的な役割は大きいと思いますが、放送事業者には何が求められているのか、お聞きしたい」

【回答】堀木参考人
「放送法の4条の定めの中で大きなことは、多角的論点の提示だと思います。ふだんから放送事業者は、
民主主義の基盤を維持することにおいて、このことが一番大事だと考えています。
国民投票法の放送対応でも同じことがいえると承知しています」

【質問】赤嶺委員 p.15上
「政治報道については、国政選挙の報道時間は選挙のたびに減少傾向にあるという指摘もされています。
…特に顕著なのが、選挙期間中の政党間の討論番組や制作報道が減っていることだと言われています。…
政治報道、選挙報道が減っていると言う指摘は大変重要だと思いますが、
参考人はどのように受け止めておられますか」

【質問】堀木参考人 p.16 上
「討論番組が少ないとか政策報道が少ないというご指摘については、
 真摯に受け止めて考えていかなきゃいけないことと思っております」

その他の委員の意見は、新藤幹事と同じですが、参考までに代表例を挙げます。
・北側委員 p.11下~12
「表現の自由は最大限に尊重しなければならず、それが…民主主義の基盤になっていく。
過度な規制は許されない。三年前に民放連の皆さんが、考査のガイドラインを決めたのは高く評価する。
放送メディアの自主規制として一つの結果を出していただいた。
法律上は国民投票法の105条があるが、表現の自由に対する法的な規制はできるだけ最小限
でなければならない。だから、自主規制をすることが大切」。

〔462〕西崎典子さんの憲法審査会の報告の続報ですが、実はこれでも前振りのみです。

2022年04月23日 | 市民運動
 前ブログに引き続き、審査会ウオッチングを続ける西崎さんの報告です。
 4月14日(木)の衆議院憲法審査会を傍聴されました。「中継録画と議事速報」が添付されていたのですが、あまりに長いので、彼女の解説部分のみの紹介になっています。それでもここまで書いている新聞はほとんど無いのではないでしょうか。貴重な報告ですね。

◆傍聴して審査会ウオッチングを重ねる西崎です。
BCCで知り合いの皆様にお届けします。
議事速報が遅れたため、遅くなりました。
どうぞさらに広めてください。

■4.7院内集会、田中弁護士の呼びかけ
「大切なのは傍聴して、インターネット中継を見て、議事録を読んで、審査会の最前線を知ること。
学習会や署名をして、選挙に勝つこと。
市民・法の専門家・学者・研究者、皆で頑張りましょう」

■当傍聴グループからのおすすめ
「審査会委員に市民の声を届けましょう。激励や意見や疑問を、ファクス・電話・メールによって」


注意事項)
この日は、維新の2委員による赤嶺委員への攻撃的な質問があり、ここで取り上げています。
そのため全体も長くなりますが、どうぞお読みください。


■4.14の討議状況
森会長挨拶「国民投票法について討議をします。まず各会派一名ずつ、その後各委員が自由に発言を行うこととします」。

新藤筆頭幹事 p.1-2 上段
「2021年6月に成立した改正国民投票法には附則4条に検討条項が追加されている。…
この検討条項の下でも憲法本体の議論や憲法改正の発議は条文上可能である
ことについては、…共通の認識である」と述べる。

また「付則第4条の第2号のCM規制等については論点を確認しておきたい」と発言、

(注.これは下記の奥野幹事の抗議を誘う)。

「CM規制の問題は広告の受け手(民放連など)や出し手(政党側)の役割を整理しておく必要がある」。
「…民放連、民放各社からは考査ガイドラインなどが発表されている」。
「…出し手である政党側のCMに対する取り組みも議論が必要で、
国会に設置される国民投票広報協議会の役割が重要だ」的に言い、
「来週も審査会を開催し、国民投票法の議論を深めることを幹事会で提案した」。

奥野幹事 p.2-5
「新藤幹事が論点の確認ができたとおっしゃっているが、先週4.7も中間的な取りまとめをして
論点の確認をしたいと冒頭発言したが、実際はこれは個人的な意見だった、と審査会の中でわかった。
審査会全体の確認事項とか中間とりまとめかのような発言をして、世論に誤解を与えるようなことは
謹んでいただきたい。抗議をします」とまず述べる。

そして「制度の不備により国民の意思がゆがめられ投票結果に反映されることはあってはならない」
と強調。「ネットCMやSNSのあり方についても議論する必要があります」
「付則4条に基づいて、国民投票運動の必要な見直しを最優先の加地として行うことを求めます」
で発言を締めくくる。

馬場伸幸幹事 p.5
「今日は国民投票法を中心にということですが、どうしても緊急に確認をさせていただきたい」と切り出し、
志位委員長が4.7に発言した自衛隊活用論の関係だとして
赤嶺議員に憲法9条関連の8つの質問を矢継ぎ早やに繰り出す。

注)みなさまにはこの箇所をぜひインターネット中継で見ていただきたいのです。
そこで早口でまくし立てる姿は、
真摯に答えを得ようとしているようには、とても見えません。
8つの質問を耳にしただけで、内容がわかる人はいないでしょう。
議事速報の文字づらからは分からないので、音声と画像での
確認が必要です。馬場氏の言葉遣いには「物議を醸しています」「片腹いたいとはこのこと」「あきれます」という、
品位を大きく欠く表現が含まれています。

赤嶺委員の答え p.6上
「維新らしく、かなり日本共産党の路線をゆがめて、歪曲した発言」で始め、回答をします。
注)このような反応も無理からぬことと思わせました。

玉木委員 p.7下
「…一部の政治家やメディアの中に、緊急事態条項の議論がコロナの感染拡大やウクライナ危機への
便乗であるとの世論をあおるような言説があることは遺憾であります」

注)この下の西村委員の「ウクライナだから9条の議論を」発言は便乗とも取れますが…?
「…本憲法審査会の議論は、便乗と批判されるようなものではなく、
…極めて建設的で冷静な議論が行われていることは、当審査会の
名誉のためにも付言しておきたいと思います」
注)維新の2名による赤嶺委員への質問は「建設的で冷静」ではなく、その対極にあるのでは?

赤嶺委員の発言 p.9中-10下
「私たちは国民が改憲を求めていない中、改憲の手続法である国民投票法を整備する
必要はないという立場です」
「当初から三つの根本的な欠陥があると考えています」として
「1)最低投票率の規定がないこと、
 2)公務員や教員について、…地位を利用した国民投票運動を禁止している
ことにおいて、国民の自由な意見表明を不当に制限していること、
3)改憲案に対する広告などの仕組みが公平公正になっておらず、
資金力の多い方がテレビなどの有料広告を買い占める恐れがある」
「このような状況下で新藤幹事からの、…連休明けに安全保障の議論をしたいと言う意向が報道されていることは重大だ」

西村委員(自民)p.12上―下
「…是非提案をさせていただきたい。それは緊急事態の議論と国民投票法の議論を、
並行して議論を進めていただきたいということ」
「並行的に進めていくために、それぞれ小委員会を設けて、そこで議論、論点を深めていくべき」
 疑問)共産党は赤嶺委員一名のみです。はたして小委員会での扱いは?どちらか一方の小委員会にのみ所属?

「その上で、ロシアのウクライナ侵攻を目の当たりにして、我々の憲法9条の議論についても議論をしていくことは
極めて重要で、こちらは審査会本体で進めていくことをご提案したい」

足立委員 p.14中
「…先ほど…八つのご質問を申し上げましたが、一問もご回答いただけませんでした。
…日本共産党は、一般国民に火炎瓶や武器を手に取って戦えとおっしゃっている以外に
想定できないんですが、もしそうであれば破防法の監視対象になっていることの理由も
極めて合理的に理解できるんですが、…」

赤嶺委員 p.14下
「デマを言うにもほどがあると言う感じの質問でありますが、…」

足立委員 p.15下
「全くお答えになりませんでした。…維新の会がなにかゆがめているとか、
そういう先ほど非難されましたが、全く逆でありまして、
私たちは、こういう日本共産党のような政党と選挙協力をしている勢力とは
一切政治を共にするつもりはありませんので、改めて宣言をしておきたいと思います」

注)馬場幹事長は赤嶺委員への質問を始めるとき
「どうしても緊急に確認をさせていただきたいことがありますので(p.5上)」と
前口上を述べました。その結末が足立委員の上記の言葉ですが、緊急どころではない。自党のPRです。
審査会は政党のPRの場所ではありません。
かつ会長は何も注意をしません。これでは審査会の品位や権威に疑問符が付くというものです。

説明)上記の足立委員の発言が終わるところ(1:39:35)で、「会長、会長」と言う声が聞こえます。これは赤嶺議員の声です。
このとき同委員は、挙手もしつつ発言を求めました。
このときはそのまま次の船田委員の発言に移りますが、
その途中で、会長の周りに数人が集まり、続いて審査会の事務局職員が赤嶺委員の席に赴き、名札をおこします。
このようにして、赤嶺委員に最後の発言の機会が与えられました。

赤嶺委員 p.16上-中
「今日はやむを得ず、…多く発言する機会になりました。
ウクライナ情勢の下で、核共有論とか、敵基地攻撃能力論とか、非核三原則の見直しとか、
そういう議論こそが日本を戦火に巻き込む危険な道だと思っています。
…火炎瓶だとか、…そういうことを持ち出して、国民に火炎瓶を持たすのか
というものは全く当たらないし、デマ攻撃だということを申し上げておきたいと思います」。

注)船田元委員は、超党派の議連で中心役だったいたころに比べると、普通の委員になって発言もずいぶん
与党に沿った内容となっていました。

注)不破委員長が4.7に「日本に対する急迫不正の侵略が起きた場合には、
自衛隊を含めてあらゆる手段を用いて国民の命と
日本の主権を守り抜く」と表明したことには、様々な意見や反応が起きることは自然でしょう。
しかし、審査会はこれについて攻撃的に侮蔑表現を用いて質問をする場ではないことを強調いたします。

注)改憲派の複数の委員からは「国会に設置される国民投票広報協議会で監視をしていく、その役割が大きい」
という発言が相次ぎました。
これに対し赤嶺委員は次のように述べ、 p.10中
「改憲案の広報を担う広報協議会も、委員は国会の各会派の所属議員数の比率で割り当てることになっています…
都合よく、運用、運営されかねません…」問題視します。
説明は以上です

〔461〕マスコミがあまり取り上げない憲法審査会の報告を継続してくれているのは西崎典子さんです。

2022年04月18日 | 市民運動
 とりあえずの改憲が最大の目標であるとしか思えない憲法審査会が頻繁に開かれています。自公政権やその補完勢力の「努力」の賜です。日本国憲法が少しずつ骨抜きにされようとしている事実をしっかりと伝えるマスコミはわずかです。
 そんななか、西崎典子さんは足繁く国会に通い、「審査会ウオッチャー」として、細大漏らさず、憲法審査会やその後の集会の様子まで克明に伝えてくれています。
 このブログでは、送っていただいた「報告」をとてもすべて掲載はできませんが、適宜紹介させていただきます。
  西崎さんは清瀬・くらしと平和の会の総会などに近隣から自転車を飛ばして参加してくれます。同世代の彼女の行動力、バイタリティーに敬意を表したいと思います。

◆審査会ウオッチャーの西崎です。
知り合いのみなさまにBCCでお送りします。
(審査会の報告は別途お知らせします)。

表記は「改憲問題対策法律家6団体連絡会」と「総がかり行動実行委員会」の
共催で、衆院の審査会(午前)のあと午後に行われました。
傍聴者の多くが、こちらにも参加しました。

お話は上記団体のお二人の弁護士さんでした。
そのお話ぶりはとてもリアルで、特に審査会のダークサイドが
よくわかりました。審査会の危機的な状況も。 
呼びかけとして挙がったのが、審査会を傍聴すること、インターネット中継を見ること、議事録を読むこと、
集会・宣伝をすること、署名をすること、参議院選に勝つことです。
協力しあいましょう。

全体はYoutubeでもご覧になれます(表題で検索ください)。
一回見てそれで忘れるのはもったいないと思い、
私は、核となる部分を文字化し、ダイジェスト文字版を作りました。
何度でも読み返せることが強みです。 多少長いですが。

併せ、上記6団体の緊急事態条項案に反対するに緊急声明4.6付けもお送りします。
声明アピール - 法と民主主義|日本民主法律家協会 (jdla.jp)


◆いま、憲法審査会は? 4.7 院内集会◆
日時:4月7日(木)13:00~14:30
衆議院第二議員会館、
「改憲問題対策法律家6団体連絡会」、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」の共催。
◎Youtube(IWJ, UPLAN)でも視聴できます。審査会の実態がわかる貴重な集会です。核になる2弁護士の発言を中心に文字化し、●部分を見出し/段落風にまとめた版を作りました(大江弁護士の了解済)。                                                                                  
ボランタリー作業者 西崎典子

■集会の内容
・改憲問題対策法律家6団体連絡会から~大江京子弁護士の及び田中隆弁護士の解説。
・立憲野党の議員の挨拶(この版では省略)
・質疑
・集会アピール採択、行動提起(この版では省略)
 
【大江京子弁護士】憲法審査会の包括的なお話 
今国会での審査会の動きについて
●選挙のときは改憲のことは一言も言わなかった維新が、終わったとたんに、言い出しました。理由付けはコロナ。「感染拡大が起きて国会機能が維持できなかったら、どうするんだ」と責めあげた。「論憲」の立場の立憲民主党は、それに応じなければいけない状況になりました。

●オンライン審議の議論を始める
じゃあまず改憲しなくてもオンライン審議はできるのかどうか、そこら辺を議論しましょうということで2.10からスタートしました。
しかし、それが今や、コロナ禍の話から、ロシアによるウクライナの侵攻、そして東北中心の大きな地震が起き、そういうことを口実にとって想定できない緊急事態、日本が沈没しちゃうときに国会はどうやって維持するんだと、そういう議論を始めてきています。
そうすると国民はみんな大きな震災がおきたら、どうしようと、もちろん心配ですよね、
それにかこつけて緊急事態のときに国会の機能を維持するんだ、という名のもとに、緊急事態条項に関する議論が進む。

●オンライン審議についての取りまとめ
そこで、オンライン審議に関する取りまとめと言うのをしたのですね。私どもはいかにも早すぎるなーと思っております。参考人の高橋名誉教授、只野教授がおっしゃったように憲法の議論はもっと丁寧にすべきです。いきなり3.3に取りまとめはないだろうと思いました。
取りまとめただけで別に、議運でもう一度一から議論するという当たり前の通常の路線に戻りましたからよかったのですが。

●緊急事態条項も意見の取りまとめをすべしと言う声が上がる
緊急事態条項に関し、憲法審査会で意見を取りまとめるべきだという維新とか一部の改憲派の委員の方々からの声が3.30の審査会で圧倒的になってきましたので、実は今日4.7は非常に心配しながら、6団体や日弁連からも多数の弁護士が傍聴しております。

●奥野筆頭幹事のがんばり
しかし、今日はほんとに奥野さん、がんばりました。原則を言っていただきました、はっきりと。「改憲ありきの議論はしない、緊急政令のようなものはとんでもない、あるいは安倍元首相が国会外とはいえ、数の力で押し切ると言うような暴論を吐いている、絶対許されない」と。そういう形でまた「改憲手続法に関しては、欠陥がいっぱいあって、昨年附則を付けて、その結果を3年間以内でちゃんと修正しましょうと、自民党も公明党も含めて決めた訳だから、その欠陥法を修正しないで、ましてや憲法の改憲発議なんかできませんよ」ということをね。 
私は奥野さんのおっしゃったことは全く筋だし正しいし、弁護士・研究者・市民が求めるところをきちんと言ってくれたな、と思っています。

●めちゃくちゃな発言が多い。
大きな声で、脅しのような形で幹事会で、「毎週やれ」とか、「これををとりまとめろ」とか、とても、国会議員の議論とは思えないような、理論的でない議論がなされているかのように聞こえてくるところもございます。憲法審査会を傍聴していても、とても憲法を知っているとは思えないような、我々弁護士からすると、憲法のことを全くわかっていなくて何をめちゃくちゃ言っているんだろうと思うような発言が多いんですね。

●実態を知らせるべき
だけどそういう中で、数の力で押し切ろうみたいなことをですね、もっともっとこんなことが行われている、とんでもないことが行われている、と知らせなくてはいけないと思うんです。ですから声の大きいほうが勝って数の大きい方が勝って、改憲されちゃうなんてことを絶対に認めるわけにはいきません。今回動画も配信していただいていますし。

●マスコミ報道の少なさ
もっともっと、マスコミは、記者席に何人かパラパラ来ているんですが、もっと書いてほしいですね、問題点をね。

●市民の主体的なかかわりが大切
そして我々市民が、やはりいかに改憲派の言っていることが理屈がとおらない、憲法を無視している、立憲主義も民主主義も葬り去ろうとしているような無謀な議論が行われていると言うことを市民の我々がやっぱり訴えて国会を包囲していく、そして立憲民主党・共産党・社民党の立憲野党が頑張っていますので、 ほんとに応援して支えていく必要があると思っています、みんなでこのような無謀な改憲を勝手にすすめさせることを許さないということで。

●国会がやることは別にある
いま何よりやるべきことはコロナのもとで苦しみ痛んでいる国民のために国会が何をするか、そして大震災が起きた時に少しでも被害を少なくするために国会は何を議論しなければいけないか。それをまさにやれと私たちは怒りの声でぶつけなければいけない。
そうしないと、勘違いした方々が数の力ですすめていく、それでは民主主義にも立憲主義にも反する政治を許すことになります。ぜひこの集会を契機に、6団体連絡会もがんばり、皆様とも一緒にやっていきたいと思います。理論的な中身については田中弁護士より詳しくお話いたします。(拍手)

【田中隆弁護士より憲法上の論点について】
●毎週開催は異常
審査会はやらないといけないような情勢になされて毎週開催されているんですよ。
弁護士には民事裁判があるが、だいたい月に一回なんです。その間にまとめて打ち合わせをして準備します。毎週は無理です。それを毎週あれだけの議論をやっている議員さんたちは大変でしょうが、それを傍聴しあるいは検討して、それでどうするかを色々文章を書いている我々市民も法律家も大変だ、というのが実情です。しかもその審査会は毎週のように局面が変わります。

●任期延長に関する取りまとめ
今日は実は任期延長で何かのとりまとめ文章が作られちゃうんじゃないかということを大変心配していました。先週から色んな文章を作ったりして、手を打ち続けました。そんなきわどいことをやっている。はっきり言ってこんなことをやっている状態自体が何ですか!というのが実感なんですが、そんなことも言っちゃおれないので審査会の議論の意味するところを中心にお話しします。

●今回(今期)の流れ。オンライン出席の取りまとめまで。
最初のテーマになったのはオンライン審議。論点は国会の定足数を決めた憲法第56条の出席にリモートによるオンライン出席が含まれるか、でした。併せて、議員が病気や出産のような場合も含まれるか、そんな議論も登場しました。
実は学説の中ではですね。出席は現実にそこにいなくてはならないという物理的出席説と、最近はオンライン出席も含むという機能的出席説に分かれて、まだ議論は始まったばかりなんです。ただそうなんですが政党会派の中で、オンライン出席も含むという主張が多数でした。
論の展開については、2.10から始まって3.3まで、オンライン出席を議題に4週連続で開催されました。2.24には参考人の憲法学者の陳述が行われました。高橋和之東大名誉教授は反対で、「極端な事例を出して、こうしなくてはいけないと議論をすると間違う危険が多いんだ」という的確な指摘をされました。もう一人、一ツ橋大の只野教授も「許容はされるが限定的、相当慎重な検討が必要だ」と強調されました。
それにも拘わらず、多数が押し切り、翌週の3月3日「オンラインによる出席も含まれると解釈できるというのが意見の大勢だった」とする取りまとめが文書化され多数決で採決されてしまいました。

●取りまとめはしたものの…
とりまとめは議長に提出されて舞台は議院運営委員会に移りました。昨日の朝日新聞に拠りますと、運営委員長は記者団に議論は入り口からやるんだと説明したそうです。何か自民党の中にも、「与党側が憲法質問の実績作りのためのアリバイとして利用しただけだという冷めた見方もある」というのが朝日の報道(注、4.6付け朝刊4面)なんです。これ自身、実は大変な問題もあると思ってます。

●審査会が憲法解釈を決められるか?という問題
より深刻な問題は、審査会のあり方なんです。憲法学者の中で様々な議論がある中で、審査会が憲法解釈を決めるかのような取りまとめをしてしまった。そんな権限がほんとにあるのか、という問題です。
国民民主党の玉木委員は、裁判所が憲法判断を避ける傾向があるから、憲法審査会には準司法的な機能があるんだ、とまで言っています。私は弁護士ですから今の裁判所がいいとは思いません。問題があると思います。
そうなんだけど失礼ですが、国会の多数派が憲法解釈を決めてしまうというのは、もっと危険じゃないですか?と、法律家としては言わざるを得ないのです。

●取りまとめの影響
もう一つの問題は、まとめを公式にやったことのす影響なんです。憲法関係で法案や改正案の議決以外の取りまとめが採択されたというのは、これはもう憲法、改憲手続法より古いんです。2005年に行われた衆参両院の憲法調査会というのがありましてそこで憲法調査報告書が取りまとめられました。これも多数決でした。社民党・共産党は反対でした。
それ以来、17年ぶり。憲法調査会はそれでも、調査を目的に作られたもので5年間それなりに公正に慎重に調査されたと思います。だから最後に取りまとめるというのも、一応理解できます。今回のオンライン審議については本来の管轄は議員運営委員会なんです。憲法審査会が本来責任を持った管轄ではない。だから本来議論したってかまわないが、採決する必要はなかったはずなんです。ところが必要ない採決が多数決でやられてしまった。
このことが、審査会が本来の仕事とする憲法改正原案の取りまとめの予行演習にされる危険というのは、私は極めて大きいと思っています。
早くも維新だとか国民民主党あたりから会期延長問題のとりまとめをちゃんと採択しろよという言葉が登場すること自体に、私はこの危険が露骨に表れていると思います。

●オンライン出席の取りまとめから緊急事態条項へなだれ込む。
取りまとめを行った審査会はそのまま緊急事態条項を巡る討議になだれ込み、事実上の集中審議が今日まで続けられました。オンライン審議が緊急事態に対応する性格を持っていたことに加え、新型コロナの感染、ウクライナ侵攻それから東北などの地震等、緊急事態を論じやすい情勢があって、それに改憲派が乗っかっているのが理由だと思います。

●不安を口実に憲法改正を論じたがる人たち
人々の不安だとか恐れを口実に危機管理を論じたり、まして憲法改正を論じる、というのはそれ自身きわめて危ないんです。本来こんな時期だからやってはいけないというのが、私は見識だと思います。落ち着いてからやろうと。
残念ながら改憲派にはそれができない。だから本来こんな議論はしたくないのですが、現に論じられている以上内容に踏み込むしかない、と思います。阪神淡路大震災や東日本大震災以降、震災もありますし新型コロナの感染拡大もありますから、緊急事態が起こること自体は頭から否定はできません。

●緊急事態条項は必要か?
問題は緊急事態への対処のために、憲法に緊急事態条項を作る必要があるのか、あるいは法律による対処でやっていけるのか、というところにあります。自民党はもう最初から緊急事態条項を作ると言っています。

●自民党のふたつの改正案はどう違う?
①2018年3月にまとめられた安倍改憲4項目の素案。条文がふたつあります。
64条の2で選挙ができないときの任期の特例、これがいわゆる任期延長です。
73条の2で法律に代わる政令すなわち緊急政令の制定を認める。どういう場合かと、大地震その他の異常かつ大規模な災害となっていること、ふたつともそうですね。武力攻撃事態・戦争や内乱・大規模テロは書かれていません。この災害の中に有事法制に書かれている武力総攻・撃災害も含まれるのではないかという議論を私はしたことがあります。
危ないと思っているんですが、少なくとも表向き戦争と言うのは憲法に書かないたて付けなんです。これが安倍改憲でした。
②6年前2012年4月に自民党大会が決定した日本国憲法改正草案、98条、99条に盛り込まれています。
武力攻撃事態・内乱・自然災害などの場合に緊急事態の宣言を発することができる、これが98条ですね。そして99条では任期の特例や緊急の政令だけでなくて、人権の制限、すなわち国その他の公の機関の指示に従う義務まで認めています。これがいわばフルセットの緊急事態付帯条項です。
自民党に①②の2種類があることをぜひ頭に置いてください。で、こういう問題を発表している自民党が緊急事態条項を作るのは、当然なんですが、立憲野党が慎重反対を主張している以外は、維新・公明・国民民主・そして有志の会は、会派によって濃淡はありますが、いずれも創設を主張しています。

●自民党の二つの改正案と審査会の議論を比較すると
安倍改憲では書かれるのは表向きは災害だけ。それから、任期の延長と緊急政令だけだったんです。
審査会の議論では、安倍改憲になかった人権制限や国民動員まで堂々と議論されています。議論の土俵はもう安倍改憲ではなく、この国の形を根こそぎ作り変えようとした12年の自民党改正草案と同じものになっている。ここにはぜひ目をつけておいていただきたいと思います。

●そして自衛隊を憲法に書き込むことになると…
緊急事態として武力攻撃だの戦争だのを書き込んだ憲法に、それに対して動くであろう自衛隊、あるいは12年改正草案では国防軍です。これが書き込まれないことが考えられるか、こう問い直せば語られていることの意味は明らかだと思います。

●国の形が変わります。
ここに入り込んだら確実にこの国の形が変わります。これが、コロナと震災とウクライナに乗じてあるいは国民の抱いたであろう不安に乗じて議論されている緊急事態条項の創設論であり、この国の将来像なんだということを、はっきりさせ、ぜひ広めていただきたいと思います。

●改憲手続法(国民投票法)の関係。
(注、詳細な解説でしたが、スペースの関係で割愛します)

●国民投票法の改正をしないで公平公正な国民投票は行えない。
7項目改正のときに付けられた附則4条では国民投票の公正及び公平を確保するために、CM規制・資金規正・ネット適正利用の措置等を3年を目途に行うことを明記しました。簡単に言えば現在の手続法が公正公平な手続きになっていないことを法律自身が認めたものと言うしかないのです。そうであるなら、少なくとも附則4条に列挙されたCM規制・資金規正・ネット適正利用のための手続法の抜本的改正を行うことは国会の義務でして、その義務を果たさない国会があろうことか、義務違反に頬かむりしたまま憲法改正案の発議をすることが許されるわけがないのです。これはっとはっきりさせておかなければいけない、本質的に。
ところが改憲派はこの義務を果たそうとしませんで、ほっとくとサボタージュする危険性があります。今日も発言していましたが、与党筆頭議員の新藤議員はことあるごとに「附則4条は改憲の発議を妨げるものではない」と言ってはばかりません。だったら何で賛成して付けたのか、という話にしか、実はならないんですがね。でもなぜそういう風にサボタージュしたいのか

●改憲手続法は当時から改憲をやりやすくするための手続法でした。
改憲に傾斜した手続法です。だから私たちは断固反対したのです。
従って今のままのほうが9条などの改憲を有利にやれる性格をもともと持っている。だから附則4条の措置はやらないか、見せかけだけやってお茶をにごして、今年7月におこなわれる参院選のあと3年間の国政選挙がおこなわれないと思われる、黄金の3年間と彼らが言う、この3年間に明文改憲の強行を行おうとすると思われます。

●呼びかけ
どうあっても皆さんと共に改憲の強行を阻止しないといけません。そのために3点のお願いをします。
ひとつ目
審査会で起こっていることをぜひ広め、広げてください。
一緒に傍聴しましょう。ただし傍聴は定員に限りがあります。審査会はネットでリアルタイムでも見れますし、そのあと中継録画でも見れます。文章で読むなら、審査会の議事録が一か月内にできてホームページに載りますから、それを広める。そんな作業をしましょう。
どんなひどいことが言われているか、何がやられているかということを知ることが、闘いの始まりになる。審査会はそういう局面だと思います。

二つ目 草の根から改憲案に反対する声を多く掲げることが決定的だと思います。コロナでハンディがあると思いますが、学習や宣伝を広げましょう。
そして憲法改悪を許さない全国署名を拡大して地域・草の根がこういう反対をしているということを国会に届けていただきたいと思います。
特に立憲野党もさっきからお話があるように、大変苦しい中で毎週奮闘しています。健闘している立憲民主党・共産党・民社党の議員の皆さんにぜひ激励をしていただきたいという風に思います。

三つ目言うまでもないことですが、7月の参議院議員選挙が決定的です。
勝利して改憲派を三分の二未満に追い込むこと、これが明文改憲策動を封じる決定的な道です。これを皆さんと共に確認をし、呼びかけると共に6団体も、奮闘する決意を申し上げて報告と致したいと思います。4212どうもありがとうございました(拍手)。

(ここから質疑に移ります)

【質問】
●今後の自民党の動きについて
今自民党は全国で対話集会を開き、改憲に向けた世論醸成を図っていく。そして一方で審査会の安定的開催をして動かし続けるんだ、と。この二つを大きく目標としていると思うのですよね。
先ほど田中先生は「黄金の3年間」を引き合いにしました。
この参議院選挙までの流れの中で強引に突っ込んでくると私は思わないんです。
そのあとの3年間で何とかしようと彼らは思っているわけだから。国民的な世論の情勢を考えると、そこまで突っ込まないかなと甘い考えを持っているんですけれど、どんな風に先生方はお考えでしょう?

【答え.田中弁護士】
3.24までは私も同じ感想で、議論は拡散させていろんな論点があるということにする。しかし取りまとめまではもっていかず、参議院選をやってスケジュールを組みなおすのだろうと見ていました。しかし3.31にはぎょっとしました。自民党の新藤筆頭は論点型の話だったが、それ以外の改憲勢力が「任期延長では一致しているから、ここに絞って取りまとめをするべきだ、オンライン審議でやったんだからできる」という発言を一斉にしました。ここに自民党からも細野豪志委員が同主旨の質問(下記)を奥野筆頭幹事におこないました。

●細野豪志委員の質問
東日本大震災の実例を取り上げて「あの時自分は政府の中にいたんだ」と。「あの時、被災地が大変なことになっていて、特例法を作って87か所、とにかく最大8か月遅らせたではないか」と。「ところで奥野さんも同じ政党にいて与党だったよね、あなたがあのとき政府の責任者だったら、そしてその時に国政選挙だったらどうした?」と。きつい質問でした。しかもそんな以前の同僚がやる質問かという気が私はするんだけど、はっきり言って。自民党からも任期延長に絞ってやって、そしてこの一点では一致するはずだから至急に取りまとめようという話が出ました。ですので、今後取りまとめの危険については決して油断はできないという風に申し上げた事情です。

【答え.大江弁護士】
立憲民主党は、取りまとめなんかとんでもない、としっかり考えてくれています。もちろん、共産党・社民党もそうです。ですが、先ほどから言ってますが、ものすごい圧力で、やらないと国民に対する裏切りだとか、国会議員の仕事をしてないんだ、とか、そういう攻め方をされています。
だから取りまとめをしない、と今、立憲野党ががんばっている、それを私たちが応援しないと、ほんとにがたがたとなっちゃうかな。というくらい私は心配しています。
で取りまとめというのは、結局中身なんか何にも詰まってないんです。詰まってないけれど、形式的にそれを文書で上げれば、それがものすごい既成事実になって次の改憲原案づくりにものすごく役立つわけですよね。だから絶対それを許しちゃいけない。まあ私も甘い考えで自民党も公明党も参議院選挙前にあまりにも無謀なことは選挙のことを考えて、やらないんじゃないかと思ってましたけど、やはり維新なんてすごく大きな声で、先手を打って動いていますのでね、決して油断できない、そう思います。

【質問】
審査会では立憲の奥野さんへの攻撃みたいな感じがひどいと感じます。例えば、今日は維新が「サボタージュをしないで10秒で答えろ」と奥野さんに言って、そんなことをいう権利がどこにあるのか?と思いました。3.31は細野さんから「3.11のときに内閣の責任者だったらどうしたか」、という、ひどい質問をされましたが、そんなに攻撃されてる中、「今日踏みとどまった」とお聞きしました。でもそんなに攻撃されたらいつどうなるかわからないと言う状況なんですか?応援したいと思いますが、ああいう攻撃の中で、立憲の方々はしっかり支えているんでしょうか?

【答え.田中弁護士】
奥野さんとは何度も懇談しています。完全に意見が一致するわけではないですが、やはりこの憲法審査会で、「改憲ありきの議論は絶対させちゃいけない」という信念はもって本当にがんばっている人です。
そこは、あの局面の中であれだけやられながらも議論の言葉の筋は変えていません。もちろん、きついと思いますよ。
実を言いますと、前回の東日本大震災の質問はあんまりだと思ったので、私自身は反論を書きました。そのくらいひどいし、それにこの間もう人格的な攻撃に近いことがあります。
たださすがに、その国会議員と国会議員の議論に対して名誉棄損なんて言っても免責特権が…、という感じになりますから、ここはしょうがないんだけれど、特に維新の委員から節度を越えた対応をされるのは事実で、それに抗して頑張っているのだということはきちっと見て、応援をしたいと思っています。それにもちろん、奥野さんだけじゃなくて、議員団がいるし、立憲には、憲法調査会が作られていて学習会をやって、私は何度かそこで話をしたこともあります。
共同で議論をして分担してやっていくという体制ですから、率直に申しまして、何とかぎりぎり持ちこたえていると、いうことだと思うんですよ。そこをさっきも申し上げたように折に触れて応援のコールを届けること、できるなら控室に行って、激励するとかいうことをぜひお願いしたい。
私からは以上です。

【質問】
世論調査などでは憲法改正に賛成か反対とか、もう少し絞って9条改正や緊急事態条項への賛否とかパターン化されています。今みたいにウクライナやコロナ禍の下では国民の命とくらしを守るために、と言われたら、そういう質問の仕方だと、賛成、賛成となってしまう。
例えば人に改正原案の危険性、狙いは何か、徴用などの可能性もあり、とかそういうのを街頭で広めようとする場合、改正案そのものも知らない人がいっぱい。審査会が開かれていることも知らない、審査会とは何だ、それもしらない人がいっぱいいます。
やはりこの中身を9条改憲反対と言うだけでなく、一つ一つ条文などを示して、これが草案のように変わると大変、不自由な社会になります、とか一度にいくつもの条文は示せませんが、今日はひとつだけでもこの条文を紹介するとか、はどうでしょう。
現憲法では拷問が絶対にダメとあるのに、草案では「絶対に」が消えています。そういう風に具体的に一つ一つでも言っていくのはどう思われますか?そういうことを考えているんですけど、みんなに知ってもらいたいと言う思いです。

【答え.大江弁護士】
ありがとうございます。私ども法律家6団体連絡会も本当にそう思います。圧倒的多数の国民は憲法審査会なんて知らないし、開かれていることも、そこで言われていることもご存じないんだと思うんです。
生活は大変だし、コロナでね、そういうこともあるし一般の報道もやはり足りないですよね。だからほんとに今おっしゃった意見は大事です。そして抽象的なことではなくて、こういう議論がされて今の憲法がこういう風に変わる、と狙われています。変わるとどうなります、という具体的なところで法律家もがんばって知らせて行くことが必要かなと思います。
あとこういう集会を、コロナの中ではありますが,開いてひとつひとつ具体的にわかりやすく知らせていくように総がかり行動実行委員会でも6団体連絡会でも考えていきたいと思っています。
そういうものも、皆さんが使えるものもお渡しできるようにね、しなくちゃいけないな、と思っています。
【質問】
それと、もう一つ。この条文がこう変わると、世の中がこんなふうに変わるんだよ、と言っていくのはいいとしても、やはり街中には改憲派の市民もいますよね。
そういう時に誹謗中傷だと非難されたり、スラップ訴訟に持ち込まれたりなどすると困るので、どこまでやっていいかというのが気になります。
憲法草案があればこれはこういう風に違ってくるんだと、あまり過激にならないように言った方がよろしいんでしょうか?

【答え.田中弁護士】
ことは憲法に関する議論でしかも要するに改憲派は改憲草案でも、あるいは憲法審査会での発言でも、相当もう露骨に言ってますから、それを具体的に取り上げて、こういう風に書いていくと、それをやってしまったらどうなるか、さっきちょっと申しましたけれど、国民に緊急事態に際しては公けに従う義務があるよと書いてしまったら、実は本当に業務従事命令、徴用物資そよう命令、徴発ができるし、できたわけです。
少なくとも仕組みとして同じことになっちゃうよ、これ全く事実なんですよ。そういう、現に作られている草案であるとか、審査会での発言を取り上げて「ここはおかしい。こんなふうになるんだ」と言う発言をすることはね、これは、言論の完全な自由でして、それに対して名誉棄損だとかあるいは誹謗だと言って裁判を起こしてくることはまずありません。
それをやったらそれこそ全世論を敵に回しますから。そんな国を作るんだと言う話にしかならないので、わかります、今ロシアと同じことが起きるよ、と言っているわけでしょ。さすがに彼らは国をロシアにするために憲法を変えるとは言えないわけだから。
そこは胸を張って堂々とやっていいと思う。というかやらないといけない。それは言論の自由だと思います。頑張ってください。

【質問】
昨日の参議院の憲法審査会でオンラインの参考人質疑があって長谷部さんが登場して、今日新藤さんがGHQが緊急事態条項を拒否したんだと言う話をされて、NHKの会の人が戦前の帝国憲法が大事だと言う発言をした。それで長谷部さんが答えたんですが、GHQは拒否したけれどもそれを受けて日本政府内でも議論をして、国会でも議論をして確か74条と言ったかと思うんですが、いわゆる政府と政令で緊急事態への対応ができるように当時憲法制定議会の中でされた、と。いう発言がありまして、その辺が今日新藤さんもGHQが拒否したんだみたいなことを言ってたんだけれども、実は今の憲法の中にも緊急事態への対応ができるようになっているんだ、と長谷部さんが言われたかと思っているんですね。その辺のことを一つ教えていただきたい。
あと、大江さんにも前にお会いしたときに国民投票法のときにも院内集会を緊急にやりまして情勢を変えましたけれど、今日みたいな位置づけは非常に大事なので、総がかりや6団体でも節目節目で動きがわかるような大衆的な集まりを開いていただけるとありがたいな、という風に思っています。
私たちもまた毎週の開催には疲れるんですが、みんなで傍聴に行こうと輪番制を取ったところ、毎回傍聴者が増えてきてました。傍聴者が職場や地域に帰って伝えて、それぞれのl憲法署名とつなげていくという運動が本当に大事だな、と思ってます。
そのことを通じて参院選挙で勝っていくというのが当面の私たちの課題かな、と先ほど田中先生が3つのことで言われましたが、私たちもがんばりたいということでよろしくお願いします。

【答え.大江弁護士】
GHQのほうでどういった議論があったかというのは、詳しくはわかりません。要するに憲法上条項は必要なくて、超法規的な形で考えればいいんじゃないか、つまりそれほどあり得ない訳で、そういうのが起きた場合、超法規的な措置でいいんだと言った、という議論はあると思います。
と同時にみなさんよくご存じの、憲法がなぜあえて緊急事態条項を載せないのか、という金森国務大臣の第9回帝国議会、あれはまさに日本国憲法の緊急を口実にして捻じ曲げられるそういう濫用を絶対阻止するために緊急事態条項をあえて設けないと。で、しかし緊急の場合をまったく憲法は考えていないわけではないんだよと。
でさんざん議論されている緊急事態とか、あとは参議院が半数改選になるとか、国会がどんなことがあっても機能できるように憲法は考えているし、最も大事なのが平時に国会で濫用のないように法律と、議論することが大事だというね、日本国憲法の緊急事態条項をあえて設けなかった理由について述べているところの方が大事だと思います。
ですから、昨日ちょっと長谷部さんの全部録音を見てないのでよくわからないのですが、長谷部さんもちょっと前におっしゃったときよりさらに進めた進歩された議論をおっしゃったということを日弁連から報告を受けておりますので、あとでまたご報告したいと思います。

(質疑を終え、集会アピール採択と行動提起で終わりにしました)。以上 

〔453〕「ウクライナに平和を! 原発に手を出すな! 市民アクション」 代々木公園に2500人超が集まりました。

2022年03月22日 | 市民運動
  久しぶりの都心での市民集会でした。ウクライナ危機を憂い、あろうことか原発を攻撃するプーチンに抗議をする気持ちが会場の代々木公園に足を向かわせました。
 副都心線の明治神宮前に着いたのが正午ぐらい。そこから地上に出て代々木公園に向かい、いつもの「儀式」のチラシを2,30枚受け取ってベンチでおにぎりを食べ始めたのがようやく12時半頃でした。5分も経たないうちに鎌田慧さんらしき人の声が拡声器から聞こえてきたので、食事もそこそこに会場に急いだのでした。



 舞台の近くに座り込んだのはいつもの通りですが、なんと石畳が冷たいこと。うかつにもクッションを忘れていたのでした。さすが連れ合いはちゃんと持参していました。
 最初参加者数は2500人と言っていたのですが、それより多いと アナウンスされましたが、何人かは不明でした。
 司会はいつもなら女優の木内みどりさんでしたが、2019年惜しくも逝去され、この日は若いピ-スボートの畠山澄子さんでした。そういえばわずかなウクライナカンパはピースボートにたくしたのでした。



 80歳を過ぎてますますの「叛逆老人」鎌田さん、言葉が心に沁みる落合恵子さん、そしてなんと圧迫骨折で杖をつきながら登場したのが90歳超の澤地久枝さんでした。







 さらに、4人の方からのアピールも新鮮で、どんな団体の人かあらためてネットで調べようと思いました。 
 そして、思いがけずに「再会」したのがウクライナの人、ナターシャ・グジーさんでした。初めてのコンサートの会場は失念しましたが、2回目は教育科学研究集会(法政大学)でした。民族楽器バンドゥーラを演奏しながら、伸びやかな美しい歌声を聞かせてくれました。
 こういう政治的な市民集会には参加したことはないと言っていました。ウクライナ危機の緊急参加だったようです。
 今回はバンドゥーラを持たず「ふるさと」を3番まで、さらにウクライナ語でも歌ってくれました。





 そうそう、バンドゥーラ奏者は日本には2人いるそうです。もう一人がカテリーナ・グジーさん、ナターシャ・グジーさんの妹です。「ワタシが日本に住む理由」という番組に登場し、朝日新聞にも出ていましたね。

 集会後、デモ行進には参加できませんでした。2人で向かった先は大崎の「O美術館」でした。次のブログで紹介しましょう。
 最後に、ロシアの侵略について一番的を射たと思われる鎌田慧さんの論考(「さようなら原発1000万人ニュース」31号)を紹介します。是非拡大して読んでみることをお奨めします。



〔448〕関電の原発マネー不正還流を告発する会から検察審査会向けのスライドショーが届きました。

2022年03月09日 | 市民運動
◆関電の原発マネー不正還流を告発する会 メール登録の皆様へ
一斉メールでお送りします。
事務局で作成していた検察審査会向けのスライドショーが完成しました。7分半
です。
Youtubeにアップし、告発する会のトップページからも見ることができるようにし
ています。
ぜひご覧ください。そして拡散をお願いします。

関電原発不正マネー徹底解明! 起訴しかないやろ!

関電原発マネーが役員等に不正還流していた事件は、特別背任罪や贈収賄罪等の疑いがあるとして、市民が告発しましたが、大阪地検は不起訴にしてしまい...

youtube#video

 


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関電の原発マネー不正還流を告発する会 
910-0859
福井市日之出3丁目9−3 京福日の出ビル2階
 原子力発電に反対する福井県民会議気付
TEL:0776-25-7784  FAX:0776-27-5773
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