後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔752〕「腰越9条ニュース220号ができましたので、お送りします。」(塚越敏雄さんから)

2024年12月10日 | メール・便り・ミニコミ

●いつもお世話になります。腰越9条ニュース220号ができましたので、お送りします。          塚越敏雄

 

◆原発推進への変節
  首相が政治力維持のため危険覚悟の原発を進める

                    鎌田 慧(ルポライター)

 「国民全体の福祉をのみ念じて国政の方向を定め、論議を尽くしてい
くように努めたい」とは言論人であり、戦後、首相になった石橋湛山内
閣の施政方針演説の一節。それを石破茂首相が先月末、所信表明演説の
結語に引用した。
 少数与党の首相だからなのか、「他党にも丁寧に意見を聞」く、それ
が 「基本方針」という。石橋湛山、大平正芳、宮沢喜一以来の「保守リ
ベラル」を標榜(ひょうぼう)し、日米地位協定の改定を主張していたが、
所信表明では一切触れず「我が国の防衛力の抜本的強化を着実に進め
る」と言うだけだ。

 一言も触れなかったのは、総裁選前に「依存度をゼロに近づける」と
歯切れのよかった自らの原発政策。
 一切語らなかったこともあってか、国民民主党の玉木雄一郎代表、異
例にも先月末、首相官邸に赴き、次期エネルギー基本計画に「原発の新
増設」を入れるように要請した。
 自民党自体が「可能な限り低減させる」としていた原発政策。2022年
に岸田政権が「安全性が確認された原発の最大限活用」に大転換した。

 原発消極論者の石破氏に、玉木氏が閣外協力を条件に「原発の新増
設」を持ちかけたようだ。
 野党の国民民主党代表が、電機産業の労組が推す原発新増設を首相に
進言し、首相が政治力維持のために、危険覚悟の原発を進める。
 退廃というべきか。
       (12月3日「東京新聞」朝刊21面「本音のコラム」より)


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