アチャコちゃんの京都日誌

あちゃこが巡る京都の古刹巡礼

391 あちゃこの京都観光日誌 52代 嵯峨天皇 ⑤ 壇林皇后 遺言がすごい

2018-06-24 16:57:06 | 日記

52代嵯峨天皇 ④ 皇后橘嘉智子(壇林皇后)

源平藤橘(源氏・平家・藤原・橘)と、日本には4つの姓しかない。(例外は豊臣家。秀吉・秀次・秀頼で断絶した。)例えば、足利氏は源氏である。北条家は平氏である。冷泉家や近衛家・一条家などすべて藤原家の傍流である。そして橘氏。

一番影が薄いが、橘三千代・諸兄親子を祖とする名門である。聖武天皇の皇后光明皇后は母が橘氏である。一時は藤原氏とも姻戚関係でつながりむしろ橘氏が上位にあったと思われる。しかし橘氏で皇后になったのは、この壇林皇后一人である。相当な麗人だったようで数々の美人伝説を残しているが、死後についてものすごい遺言を残した。

仏教に深く帰依していた皇后は、人間は一皮むけばみんな平等に醜いものとの教えを自ら見せるため、死後遺体をそのまま晒しその身の変化を絵画に残させた。死体の腐乱の変遷を9段階に絵に示した「九相図」が、六道珍皇寺近くの西明寺に残っている。残酷でリアルなその絵は目を背けたくなるが、人生の無常を強く教えてくれる。

 

壇林皇后の九相図 に対する画像結果壇林皇后「九相図」

  • 脹相(ちょうそう) - 死体が腐敗によるガスの発生で内部から膨張する。
  • 壊相(えそう) - 死体の腐乱が進み皮膚が破れ壊れはじめる。
  • 血塗相(けちずそう) - 死体の腐敗による損壊がさらに進み、溶解した脂肪・血液・体液が体外に滲みだす。
  • 膿爛相(のうらんそう) - 死体自体が腐敗により溶解する。
  • 青瘀相(しょうおそう) - 死体が青黒くなる。
  • 噉相(たんそう) - 死体に虫がわき、鳥獣に食い荒らされる。
  • 散相(さんそう) - 以上の結果、死体の部位が散乱する。
  • 骨相(こつそう) - 血肉や皮脂がなくなり骨だけになる。
  • 焼相(しょうそう) - 骨が焼かれ灰だけになる。

死体の放置場所は、「帷子ノ辻」(かたびらのつじ)という地名で現在残っている。

65歳まで長寿であったため嵯峨天皇以降数代に渡り皇位継承に関わるなど、深く政治にも関与した。いかに美しい姿でも皮ひとつ・・・・。

65歳まで生きた壇林皇后が言ったか?やっぱり無理がある。偉大な皇后の伝説と解釈するのが妥当かと忖度する。

さて、次回はいよいよ平城天皇。

 

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