プリウス試乗してきました。
乗るまでは、ちょっとこの車には否定的なイメージが強かったのですけどね(苦笑)
さて、今回はいよいよ試乗編です。
前回ウィッシュも一度見に行き試乗車も有ったのですが、前モデルに対して魅力が薄く、見ただけでした。
(それはまた別の機会にアップしたいと思います)
今回も以下の様な理由から「とりあえず話題として試乗するだけで終わるだろうな・・・」と、プリウスに対する期待は余り持っていませんでした。
1.自動車税が高くなる方向での排気量アップ 1.5L → 1.8L。
2.前モデルより更に幅を広げたワイドボディ
(私は自らの車庫幅の制約という理由もあり、2L未満の車で3ナンバー幅は許せない人間 笑)
3.排気量がアップした分、冬場の同一条件での実燃費はインサイトに劣るであろう、という予想。
ところが・・・
インサイトに試乗はしていないので比較する事はできないけれど、試乗後の私の印象は、「この車はお買い得だ!」と180゜気持ちが変わっていました(苦笑)。
但し、205万円近辺で買えるグレードに対して、ですけどねw
では、まずは室内の確認。
インサイトは運転席には座っていたので、前席の比較はインサイト。
後席の比較はウィッシュのセカンドシートと比較して見てみました。
私は4枚ドア車の場合、まず後席から確認するのが一般的です。
3列シート車は、最後列から座ってみます。
理由は、「『大人が足を伸ばしてきちんと座れる座席』なのかどうか?」を見るためです。
164cmの私は大人の男としては小柄な方。
その私がきちんと座れない座席は「子供向けの座席」という言われ方をされても、仕方ないですよね(笑)
私のKeiワークスは実はリアシートが良くできていて、前席との間隔が狭めなものの足が真下に降ろせて膝が浮かない。
シートの質感こそ安いのですが、大人が楽に座れるシートなのですよw
ウィッシュの2列目やプリウスの後席シートの質感は抜群。
プリウスはリクライニング機構こそ有りませんが、とてもリラックスできるシートです。
前席を一番後ろに下げた状態でも足元にはゆとりが有り、これはカタログ上インサイトに対して140mmも余裕があるプリウスに分があると思いますw
但し、ヘッドクリアランスは私ですら殆ど有りません。
170cm以上の人だと、恐らく頭が天井に当たります(^^;)
ウィッシュのセカンドシートもシートそのものは良いのですが、イマイチの部分がありました。
それはまたの機会にするとしまして・・・。
前席は両車とも「スポーツカー」を思わせる運転席周りで、走り心がくすぐられる造りですw
質感ではプリウスがインサイトに対し明らかにワンランク高級な感じ。
座り心地やシートそのものはそれ程差を感じませんが、全体の雰囲気ですね。
使い勝手ではインサイトとプリウスで一長一短かな?
3本スポークで急操舵にもミス無く回せそうなインサイトのステアリング。
片や見た目はスポーティだけど4本スポークで、急操舵で手をスポークに引っ掛けそうなプリウス。
日常的な使い方ならプリウスの4本スポークでも特に不便は無いレベルではありますが、好みが別れそうです。
対してメーターについては、センターメーターで殆ど全ての情報が見やすい位置に配置されるプリウスの方が、すっきりしていて見易さも上に感じました。
インサイトはデジタル表示のスピードメーターのみ別に置かれているのが、個人的にはイマイチです。
但し、今回試乗したプリウスはソーラーパネル付のGグレード。
天井がその分低くなる事と、背もたれを立て気味なドライビングポジションの私。
小柄であってもオデコと天井のクリアランスは僅か5cm程度。
最初はかなり天井に圧迫感を感じた。
慣れればどうって事無いけれど・・・。
こちらも長身の人は要注意(^^;)。
では、運転してみましょう。
私は初代の運転経験がありますが、初代のシフトレバーは通常のATと同じシフトパターンのコラム式。
シフトレンジのパターンも私のシエンタと同じなので、違和感無く発進できたのですが・・・。
この三代目は、ちょっと特徴的なシフトレバー。
二代目もこのパターンだったかな?
形こそシフトレバーだけど、単なるスイッチとしか思えないフィーリング(笑)
これは「プリウスはハイブリッドカーだから、他のATとは違うんだよ。」とトヨタが意図的に設定しているみたいですね。
Pレンジは別にボタンがあり、それを押せばPになる。
ハイブリッドのプリウスだからその差別化を図るという意味では、このシフトはこれでも良いと思います。
でも、発進する前にセールスマン氏に「どう操作するのですか?」と、聞かなくては不安でした(苦笑)
エンジンはスタートボタン式。
これはヴィッツ等でお馴染みの方式なので、もう慣れました(笑)
ボタンを押してメーターに「READY」表示が出れば、エンジンがかからなくても動き出せる。
最初はこれに違和感を感じるけど、慣れればどうって事は無い。
走り出してすぐ感じたことは、初代も同じ動きをしていた様な気がしますが、「カメ加速」をしてから速度を上げていくパターンだということ。
私の走り方だと、最初にモーターだけで「カメ加速」をして5~10km/hくらいになるとエンジンが入り、ストレス無い加速をしてくれる。
私の乗るシエンタはこの逆で、走り出しはまずエンジンが吹ける。
15~20km/hになるとトルコンがロックアップして「カメ加速」モードに入る。
加速がここでガクンと落ちるのです。
この「初期のカメ加速」のお陰で、シエンタ+2秒くらいのゆとりを持たないと、対向車の合間を縫っての右折が怖くてできなかった。
慣れれば「スパッ」と右折できるようになると思うけど、試乗の時間内ではちょっと慣れるまでには至らなかったですね。
Luxioさんのレポだと、「スムースに加速できる」とあります。
私と彼ではアクセルの踏み方が違うのかも。
ちょっと余談ですが、私は普通の運転でアクセルを1cm以上踏み込む事はまずありません。
多車線道路の発進とか追い越しの時・坂道・スポーツ走行等の場合くらいですね、アクセルを多目に踏むのは。
車によっては加速していても「ECO」ランプが点きますから、私の運転って普通は相当エコかもしれない(笑)
さて、初代ではブレーキのフィーリングが悪かった。
減速時に発電機を回してバッテリーに充電する回生ブレーキと、油圧で作動するブレーキのつながりが悪く、そのつながり部分で常に「カックン」となり気味。
回生ブレーキとは、「発電機を回して発電し、バッテリーに充電する」ブレーキ。
発電機を回そうとすると発生する「抵抗力」をブレーキに使う仕組みです。
発電量が多い程モーターの抵抗力が増えるので、強いブレーキになるわけね。
速度が速ければ早いほど高い抵抗力が出るけれど、速度が低くなると抵抗力が小さくなるからブレーキの役をしなくなる。
そこで、油圧で作動するブレーキに切り替えるわけ。
油圧で作動するブレーキは、一般的な車に使われているブレーキと同じです。
さて、走り出してから4分くらいまではエンジンは回りっ放し。
外気温19゚Cと好条件の外気温であるにもかかわらずこの状態なので、この間の燃費は11km/Lくらい。
5分過ぎるとエンジンが温まったので、必要な時以外エンジンは停止する。
しかし、エンジンが動いている時の50km/hでの瞬間燃費計は10km/L程度で推移。
これは1.8Lオーリスより格段に悪いが、バッテリーに充電する為に余分にガソリンを消費しているのでしょう。
1.8Lオーリスの50km/h時の瞬間燃費は、確か22km/Lくらいだったと思う。
それでは暖まったので、早速全開発進加速と行きましょう(笑)
うたい文句どおりの「2.4L車並みの加速」が有るのか、興味津々w
結果は・・・
5秒39(!)
「え~っっ!? 強烈な加速感なんて全然感じなかったけど・・・」
そう、スルスルっと加速してしまったのです。
確か1.8Lオーリスが6秒台だった気がするから、これはかなり早いw
この時、プリウスに4つの走行モードがある事を失念していました。
パワー・ノーマル・エコ・電気自動車の4つ。
何もしなければ、ノーマルモードになっているのです。
それに気が付いてその後パワーモードで一回やってみると、今度はシートに体がグッと押し付けられました。
タイムは5秒34
「大差ないじゃん。」と思われそうですが、これ、はっきり言って測定誤差。
アナログのスピードメーターなら、40km/hくらいまではメーターを見ていないでも針の動きで「あとどのくらいで60km/hになる。」と予測できるのですが・・・。
デジタルスピードメーターなのでメーターと睨めっこしなくてはならず、ドライバーの私がタイミングを計るのが安全上難しいのです(^^;)。
最初の加速にかなり気を良くした私、更にこの5分間燃費が20km/Lを超えた事で、プリウスの評価が上昇w
この後も、一回のフル加速テスト以外は、全部ノーマルモードで走っています。
次に、ハンドリング。
1.3トンも有る車重だから、軽快感があまり感じられない。
軽いフィーリングのシエンタやKeiワークスに慣れてしまっているのでしょう。
今度はこれを試す事に。
「ハンドリングがダルなフィーリングだとイマイチだな・・・」ということで、60km/hでのクイックなレーンチェンジや速めのコーナーリングをやってみると、ハンドルの追従性は悪くなくコーナーの安定性も良い。
スポーティーカーと言えるレベルw
「ワインディングロードを攻めてみたい(笑)」、そんな気持ちにさせてくれましたw
碓氷バイパスのR60のカーブを70km/hで安心して走れそうです。
この間も燃費は20km/Lを越えています。
次の5分間がパワーモードを使った2度目の全開加速をしていますが、この時が16km/Lくらい。
もっとも、車が空くタイミングを狙っているので、一般の車で言うアイドリング状態で1分ほど停車していましたから無理も無い。
最後は特にテスト走行せず、ディーラーまで回送。
「この車なら、区間燃費30km/Lは出るだろうな・・・」
なんて考えていたら、前方にバス。これで数珠つなぎ・・・(^^;)
しかし、ここがまさにハイブリッドの真骨頂。
それまでエンジンが回っていた分の蓄電を活かし、この最後の5分間は電気自動車状態で走ったのでしょう。
40km/Lを記録してくれましたw
6つのバーグラフ。
一番左が始動直後の5分、一番右が最後の回送時。
セールスマン氏いわく。
「この40km/L、試乗で出した人は初めてです」との事。
う~ん・・・。でも、この車ならスポットの5分間なら十分出せると思いますよw
205万円のプリウス。
私の「買ってみたい車」になりましたw。
燃費についての考察は、また後ほどw
コメント
あなたのブログにコメント投稿されたものです。
- Luxio [2009年5月28日 22:31]
- こんばんは^^
3代目プリウスも先代と同じく、楕円形ステアリングが採用されていて、先代モデルを運転した時に手を引っ掛けた事がありました(笑)
私が3代目プリウスに運転したとき、加速が良すぎてついついアクセルを踏み過ぎましたよ(笑)
逆に下りで、極力アクセルをノーとして、スピードが落ちて来た時にちょこんとアクセルを踏む、こんな走行パターンにしましたね^^;
本当は、バーグラフ表示にして走行したかったですが、試乗のオーダーが先方で抱えていたもので、あえなく断念しました(-_-;)
あっそうそう、2代目ウイッシュ、このクルマの完成度、凄く高いです(*^^)v
バランスがきちんと取れているうえ、ステアフィールも先代と比べ、がっちり系に纏められて、トヨタ的ネガ潰しが出来たクルマでした^^ - EP82-SW20 [2009年5月29日 23:05]
>Luxioさん、こんばんは。 コメントありがとうございますw
この4本スポークは先代の楕円よりはまだ引っ掛けにくい様な気がしますよ。
私がラウムや先代モデルが気に入らなかったのは、センターパッド部の大きい楕円ステアリングにつきますね。
シエンタ選ぶ時にラウムにも試乗し、あのステアリングは操作性から受け入れられなかったのですよ(^^;)
ウィッシュはそちらのコメにも書きましたけど、3列目シートの座席レイアウトがセッテより悪く、それで試乗する気が失せてしまいました。
もっともインパネも好みではなかったですけど・・・。
車として完成度が高いのなら、試乗してみようかな・・・。- まめ八 [2009年5月30日 11:16]
- おはようございます。
試乗レポート楽しく拝見いたしました。
私も試乗したくなりましたよ。
カローラ店に知り合いがいますので、時間を見つけて行って見たいと思います。
EP82-SW20さんは、エコドライブ、習慣付いておられるみたいですね。アクセルワークがとても優しいのかな?
まめ八はガサツな性格上、よほど意識しないと燃費計にいい数字が出てくれません。!(^O^) - おぺ [2009年5月30日 20:09]
- こんばんは、おぺです。
なかなかの感触を得られたようですね。自分はまだ乗っていませんので時間を見つけて試乗してみようと思ってます。身近で試乗した人も好評価をしていました(←この人は注文しましたw)。
先代プリウスに乗った時にパワートレーンは従来のクルマの比較で考えない方が受け入れやすいなと感じました。加減速の感覚が不思議ですし、今クルマが頑張っているのか、余裕があるのかわからなかったんですw。EP82-SW20さんのレポから読み取ると、1.8L化と足回り、あと細かい制御の適合でかなり良い方向にモデルチェンジしたのでしょうね。 - EP82-SW20 [2009年5月30日 22:21]
>まめ八さん、こんばんは。 コメントありがとうございますw
私はMT志向だから、プリウスも「好みの車」の主流から外れてはいます。
しかし、時代はエコ。
で、CVTを含めて今やAT全盛時代。
MTを選べないとなってくると、庶民が買える一番エコ車はハイブリッドでしょう。
ただ、モードセレクトは有るものの、車に任せっぱなしになるプリウスに比べれば、多少ドライバーの意思で動かせる範囲の広いインサイトの方が楽しめると思います。
でも、私は懇意にしているセールスマン氏から車が買いたいのでw
>おぺさん、こんばんは。 コメントありがとうございますw
2代目モデルは乗っていませんが、初代とは段違いな感が有りますね。
初代はタイヤすらエコ専用の細いタイヤで、「走り」は一般のATレベルには仕上げられていました。
今回のプリウスは、「走り」も2ランク上でしょうw- きのこ [2009年5月30日 22:34]
- さだまさしには興味深々だけど車は全くわからないきのこです。。
近々軽乗用車購入予定。
形と値段のみで決めてしまいそうです・。。
ソフトありがとうございます。
PCパンクしないうちにやらなきゃ
とは思ってるんですが・・ - 五里霧中 [2009年5月31日 10:18]
- やっぱり優秀な車なんですね。
私の車は普通にしててもかなりうるさいのですが、プリウスは静かすぎて、
通行人が気付いてくれないイメージです^^。
運転気をつけないと…って違うかッ。
昨日ホンダのお店にインサイトが停まっていたので、行ってみようかと思いました。
プリウスも試乗してみたいですねえ。 - 真鍋清 [2009年5月31日 20:28]
- こんばんは!
小生、先ほど埼玉トヨペットでプリウスを運転してきたぞ!ストロークの大きな包容力ある足回り、路面の凹凸に対するサスの減衰力と減衰タイミングの絶妙さ、これらは昨年に乗ったメルセデスベンツCクラス・C200K(1796cc過給器付き184ps)やアルファロメオ147 2.0、シトロエンC5 2.0よりも快適かつ上質に感じられました。何よりブレーキの感触が初代から二代目まであったカックンブレーキ的唐突さが完全に消えてじわじわと確実に効くものになったのは嬉しい発見でした。
出だしのトルク感、これは言うに及ばずですがアクセルを徐々に踏み込んで行ったときの♪モロモロムルルーン、ディディディーン♪という音質はいかにも2L以内の4気筒エンジンという感触ながらまろやかで良く抑えられたエグゾーストノートに感じられました。これに比べればさすがにインサイトは軽便な感じは否めませんね。 - EP82-SW20 [2009年5月31日 22:12]
>けいづか木の子さん、こんばんは。 連続コメントありがとうございますw
軽自動車ならマニュアル車をお勧めします。
絶対燃費はATより良いですよw
お宅は勾配の多い地域ですからなおさら良いと思われます。
あのソフト、最近では「5」でなくて「7」にバージョンアップされているようです。
使えるソフトですよ。
買って損は無いと思いますw
>五里霧中さん、こんばんは。 3連続コメントありがとうございますw
市街地走行では歩行者・自転車が気が付かないので危ないと言われています。
ドライバーは余りエンジンのオン・オフが気が付かないくらい静かなのでちょっと問題ありですね。
前方にエンジン音の「擬音」をスピーカーで流す方法が有効と思われますが・・・。- EP82-SW20 [2009年5月31日 22:15]
>真鍋清さん、こんばんは。 コメントありがとうございますw
私は本日インサイトに試乗して来ましたよw
インサイトに比べると、明らかに「上級な車」の印象をプリウスは受けますね。
インサイトはマニュアルモード付で無いと、ちょっと走る気になれないと思いました(苦笑)