エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

さぎ草

2016年08月22日 | ポエム
さぎ草は、まさしく鷺が羽を広げて飛翔している様である。
優雅であり、その白さが初々しい。
清廉であり清楚でもある。

この花には「二律背反」を以て、言葉を紡ぐ事ができない。
それほど繊細で鮮明な花、である。
かてて加えて、その小さき姿に限りなき憧憬を寄せたいのである。







「鷺草や何処の空を染め抜ける」







数羽が空を翔る。
あたかも、竹の簾に描かれてでもいるかのようでもある。



こうした花を慈しむ心持ちは、美しい。
美しいし、晴れやかである。

この姿を何に投影すれば良いのか、思いもつかない。
俳句に詠み上げるのは、至難の業である。

今朝まで推敲を重ねたのだけれど、まだ納得がいかない。
この句には、更なる推敲が必要だ。
推敲の要諦は、的確な名詞をいかに用いるかである。
この句は、情緒に流され過ぎているからである。



     荒 野人