エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

季節のメリハリに感謝

2010年01月04日 | 日記
南の島から帰ってきたのだけれど、日本の冬の寒さに凍えつつも季節のメリハリに感謝したい気分になっている。

南の島は、確かに穏やかでのんびりとして・・・気を緩ませてくれるけれど一年中そうであって変化が無いのである。

言い換えれば緩みっぱなしになってしまうのだ。

いま我が家の近くには、寒さに耐えて咲く花たちが色彩を競っている。



ピンクの侘助である。
咲ききれない・・・花弁を開ききれない、しかし彼の固有の咲き方でぼくたちの眼を楽しませてくれる。
ひっそりした佇まいが「わびさび」を感じさせるのである。



陽だまりに咲く「ほとけのざ」である。
本当は春の七草である。
今咲く花ではないのである。

花が仏の座に乗っているように見えることからそう名づけられた。



「花かんざし」である。
いま花屋さんで一番の売りとなっているはずである。
確かに緑の黒髪に簪(かんざし)のように花が咲いている。

艶やかな花である。

そして真っ盛りからそろそろ終わりつつあるのは、寒椿の群れを成して咲く木々である。



こうした花の光芒は、季節のメリハリがもたらしてくれるのである。
四季のある日本だからこその審美眼は、ここから磨かれるのだ。

オリエンタルとは、やはり四季夫々の特徴から紡(つむ)がれる美である。



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                     荒野人


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