エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

金生遺跡に心揺さぶられる

2016年07月03日 | ポエム
金生遺跡の感動は、行った者だけが受け止められるのである。
この周辺には、多数の遺跡が埋め戻されている。



この金生遺跡も同様、この大地の下に静かに眠っている。
この現状は、忠実に復元されたものである。

それでも、見るものの琴線を爪弾く。
この遺跡は、生きているのである。

うらうらと、生気が立ち上っている。
その生気は、精霊であったり女の情念であったりする。







「石を積み祈り捧げつ青き踏む」







その女の情念を、がっしりと受け止める縄文の男たちの優しさであったりする。



石を運び、並べ、起て、大地を馴らす。
配石遺構であり、縄文人の祭祀の場であり、嘆き喜んだ場所である。



おそらく、かなり遠くから運んだ石であろう。
その石を運ぶと云う行為が、ただ単に物理的に運ぶのでは無く精神性が感じられる場所である。
それも、かなり高度な精神性である。



縄文人にとって、生きとし生けるもの全ては精霊であったのだ。
勿論、自らも精霊である。

縄文の刻、人は全て精霊であった。



     荒 野人


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