エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

欅の落ち葉はポテトチップス

2009年12月21日 | 日記
街路の植え込みに落ちた欅の葉は乾燥してポテトチップスのようにパリパリになtっている。

握ると、パリッと乾燥した音と共に手のひらから落ちるのだ。
舗道された道を歩くと、粉末になった枯れ葉が石の目に入っていて色合いを変えている。






         枯葉の生涯


      ぼくは知っている
      枯葉の生き様とその逝き方を知っている
      ある日の午後
      風に吹かれて落ちるのだ
      豊かに葉ずれの音を奏でていた頃の思い出とともに
      ハラハラと
      時にはめくるめくように
      クルクルと回転しながら

      ぼくは知っている
      枯葉が
      プールサイドで木漏れ日を木製の椅子に落としていたときを
      葉の微かな薄さが瞳孔を優しく撫で去って行ったとき
      ぼくは身震いするような暖かな陽射しを体感出来たのだった

      握り締めると
      ぼくの手から滑り落ちるきみよ
      おだやかな空気
      その滞留の沈黙の中でぼくはきみと一体化して
      季節を乗り越えていくのだ

      幼き日々の追憶の中に
      きみは確かにぼくとともに在った
      頬を赤く染め上げた幼き日々の追憶よ
      きみをその追憶にとどめよ
      そしてぼくはきみを抱擁する
      ぼくに与えられた限りある好機は
      まず
      きみを確かにこの手のひらに
      舞い下ろすことからはじまるのだ
      その呪文は誰にも教えない
      その成功は自然の偶然だけが知っているのだ

      きみよ
      躊躇いなく来たまえぼくの手のひらへと
      天女となって来たまえ



ハゼの紅葉はここまで来た。
まだ緑の葉もあるけれど間もなくすべての葉を落とし冬ごもりへと入るのである。





にほんブログ村 シニア日記ブログ 団塊の世代へにほんブログ村
                     荒野人



最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
百合子さんへ! (荒野人)
2009-12-21 23:21:31
こんばんわ。
今帰宅しました。
百合子さんからのコメント、とても嬉しいです。

いつもと言われてしまうと、面映ゆいのです。
自分が思った感想を連ねているだけです。
それが、ぼくの詩です。

写真も込められて恐縮しているところです。
ただ枚数を多く撮っているだけ。
楽しみに見ていただけるなんて望外の喜びです。
これからもよろしくお願いいたします。
ちょごりさんのところへ行っていただき励まして頂いたこと感謝申し上げます。

ちょごりさんも、ぼくも知らない同志。ゆりこさんとぼくも知らない同志。
でも一期一会でこれからも仲よくお願いいたします。

寒さが厳しきなってまいります。
ご自愛いただきますようにお願い申し上げます。
返信する
いつも (百合子)
2009-12-21 21:13:17
私に表現力があったなら、 私が言葉を多く知っているなら、貴方の様に詩をうたってみたいです。
いつも荒野人さんの表現のように私も感じているのですが言葉にあらわせません。
また、写真も本当にすばらしいです。
写真の撮り方が少し解ったきがします。
毎日 楽しみにしています。

返信する
ちょごりさんへ! (荒野人)
2009-12-21 17:33:25
大丈夫ですか?
とても心配でした。

無理をなさらずにお過ごし下さい。
心配ですけれど・・・コメントも出来る範囲にし下さい。
眼は静養が肝心です。

寒さ厳しき折、ますますご自愛下さいますよう。
返信する
Unknown (ちょごり)
2009-12-21 14:36:25
とても心に染まる詩ですね・・・
やっと眼が少しだけ見えるようになって来ました。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。